前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

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■データHR <3628>  607円 (+100円、+19.7%) ストップ高

 データホライゾン <3628> [東証G]がストップ高。9月30日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、最終利益を3億8700万円から6億2900万円へ上方修正しており、これを好感した買いが流入した。連結子会社DeSCヘルスケアのディー・エヌ・エー <2432> [東証P]からの借入金について、残額の一部について債務免除を受けたことに伴い、債務免除益2億4200万円を特別利益として計上することが要因としている。なお、売上高60億円、営業利益4億円は従来見通しを据え置いた。

■デリバリコン <9240>  536円 (+80円、+17.5%) ストップ高

 デリバリーコンサルティング <9240> [東証G]がストップ高。同社は9月30日の取引終了後、日鉄ソリューションズ <2327> [東証P]との資本・業務提携契約の締結を発表。今後の事業面でのポジティブな効果を期待した買いが集まったようだ。デリバリコンの会長及び会長の資産管理会社が保有する同社株合計55万4800株を、1株526円で市場外での相対取引によってNSSOLに譲渡する。これにより、NSSOLの議決権所有割合は11.51%となり、第3位の大株主となる。デリバリコンは資本・業務提携を通じ、新規の提案や既存案件をNSSOLと共同で進める体制を構築するほか、AIエージェントなど次世代技術領域における研究開発も進め、両社の技術力と顧客基盤を生かして事業拡大を図る。

■ERIHD <6083>  3,460円 (+503円、+17.0%) ストップ高

 ERIホールディングス <6083> [東証S]がストップ高。同社は9月30日の取引終了後、26年5月期第1四半期(6-8月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比31.1%増の53億8300万円、営業利益が同6.5倍の8億6800万円になった。あわせて取得総数12万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.58%)、取得価額3億9600万円を上限とする自社株買いを開示。好業績と株主還元姿勢を好感する買いが流入した。6-8月期は建築確認制度に関する法改正に伴い、省エネ審査や構造審査業務が増えたことなどが業績を押し上げた。自社株買いは10月1日に東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で実施。資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行する。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、予定通り買い付けを行い、12万株を取得した。

■日本ナレッジ <5252>  567円 (+80円、+16.4%) ストップ高

 日本ナレッジ <5252> [東証G]がストップ高。1日午後3時ごろ、26年3月期の配当予想の増額修正と記念株主優待の実施を発表しており、これを好感した買いが入った。25年10月に創業40周年を迎えることを記念して、26年3月期の期末一括配当で記念配当3円を実施し従来予想の7円から10円へ引き上げる。また、26年3月期末日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象にQUOカード1000円分を贈呈する。

■Tアルファ <3089>  1,290円 (+162円、+14.4%)

 テクノアルファ <3089> [東証S]が3日続急騰。ここ1100円近辺のもみ合いを続けてきたが満を持して上放れた格好になった。同社はパワー半導体の製造装置であるワイヤボンダーなどの販売を主力に展開する。足もとの業績は極めて好調に推移しており、前日30日取引終了後に発表した25年11月期第3四半期(24年12月-25年8月)業績は売上高が前年同期比14%増の30億3000万円、営業利益が同5.1倍の4億6600万円と急拡大した。6-8月期に売上高が前年同期比倍増近い伸びとなるなど好調が際立っており、利益の押し上げに貢献した。好決算を好感する形で投資資金が集中した。

■インフロニア <5076>  1,672.5円 (+133.5円、+8.7%)

 東証プライムの上昇率トップ。インフロニア・ホールディングス <5076> [東証P]が続急伸。昨年3月高値(1654円)を上回り、約1年7ヵ月ぶりに上場来高値を更新した。9月30日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を8963億円から1兆1310億円(前期比33.4%増)へ、純利益を334億円から510億円(同57.3%増)へ上方修正すると発表。これを好感した買いが入った。三井住友建設 <1821> [東証P]の連結子会社化に伴う影響などを織り込んだ。配当予想も60円から78円(前期60円)に増額した。あわせて2027年度(28年3月期)を最終年度とする中期経営計画の見直しも行った。最終年度の業績目標について、純利益を430億円から630億円へ上方修正した。

■中国電 <9504>  915円 (+71.7円、+8.5%)

 東証プライムの上昇率2位。中国電力 <9504> [東証P]が3日ぶり急反発。同社は9月30日取引終了後、グループ経営ビジョン2040を策定したと発表。連結経常利益目標を31年3月期に1100億円(26年3月期予想850億円)、41年3月期に1600億円としていることが好材料視されたようだ。総販売電力量は31年3月期に600億キロワットアワー(同574億キロワットアワー)、41年3月期に700億キロワットアワーに設定。国内電気事業ではビジネスモデルを従来型の電力供給からソリューション提供に転換するとともに、電力取引市場などを活用した電源の価値最大化を目指すとしている。

■AIストーム <3719>  473円 (+27円、+6.1%)

 AIストーム <3719> [東証S]が続急伸。1日正午ごろ、新たな事業として次世代インフラである系統用蓄電池事業に参入すると発表しており、これを好感した買いが入った。新たに取り組むのは系統用蓄電池設備の整備及び売電事業で、単に電力の売買にとどまらず、再生可能エネルギーの調整力を支える社会インフラの構築に取り組み、蓄電池を活用した持続可能なエネルギーモデルの展開を検討する。これにより、AIアドバイザリー事業、AI&モルタル事業に続く新たな収益基盤を確立するとしている。なお、同件が25年12月期業績に与える影響は軽微としているが、稼働が始まる来期業績に与える影響は精査中としている。

■四国電 <9507>  1,393円 (+78円、+5.9%)

 東証プライムの上昇率4位。四国電力 <9507> [東証P]が3日ぶり急反発。同社は9月30日の取引終了後、31年3月期を目標年度とする中期経営計画を発表しており、収益性の向上と株主還元の強化を期待する買いが集まった。中計では経常利益650億円以上(26年3月期予想は530億円)を目指すほか、対象期間中にROE(自己資本利益率)で8%以上、DOE(株主資本配当率)で2.5%の目安の継続的な達成を図る。また、消却を前提とした自社株買いも財務状況や市場環境などを踏まえ戦略的に実施する。生成AIの普及とデータセンターの増加に伴い、国内での電力消費量の増加が見込まれるなか、発電分野での脱炭素化を進めつつ、電力の小売販売規模の上積みを図る。国際事業や情報通信事業の拡大も目指す。

■オンコリス <4588>  667円 (+37円、+5.9%)

 オンコリスバイオファーマ <4588> [東証G]が急反発。9月30日の取引終了後、腫瘍溶解ウイルスOBP-301の希少疾病用再生医療等製品(オーファン)指定を厚生労働省に申請したと発表しており、好材料視された。なお、同件による25年12月期業績への影響は軽微としている。

■フェリシモ <3396>  904円 (+50円、+5.9%)

 フェリシモ <3396> [東証S]が急反発。9月30日の取引終了後、集計中の8月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の1000万円から2億200万円(前年同期1500万円の赤字)、最終利益が5000万円から2億1500万円(同2400万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は147億8900万円から142億5500万円(前年同期比微増)へ下振れたものの、ファッションの特定商品のバリューチェーン(企画、生産、販売体制)を見直し、各工程を一体化する新手法の導入によってヒット商品を創出することで売上原価が減少したことが利益を押し上げた。また、前期4月から運営を開始した神戸ポートタワーで著名アーティストや人気キャラクターとのコラボ企画が奏功し、集客数が増加したことも寄与した。

■ANAPHD <3189>  507円 (+26円、+5.4%)

 ANAPホールディングス <3189> [東証S]が急反発。9月30日の取引終了後、 ビットコインを追加取得したと発表しており、好材料視された。投資金額は1億6040万円で9.3999BTCを購入した。これにより、保有するビットコインは1111.0229BTCとなり、9月29日終値ベースでの評価損益は22億2562万871円となっている。

■サンリオ <8136>  7,310円 (+359円、+5.2%)

 東証プライムの上昇率6位。サンリオ <8136> [東証P]が4日ぶり急反発。SMBC日興証券が9月30日、サンリオの目標株価を7400円から8200円に引き上げた。投資評価は最上位の「1」を継続している。米国の不透明感が続く一方で、中国や欧州、日本事業が好調に推移するとみて、十分に相殺が可能だと指摘。過去のレンジを踏まえると徐々に割安感が高まってきているとし、押し目買いのタイミングを探りたい、との見解を示している。同証券はサンリオの27年3月期営業利益予想を従来の772億円から864億円に増額修正している。

■まんだらけ <2652>  320円 (+13円、+4.2%)

 まんだらけ <2652> [東証S]が3日ぶり大幅反発。同社は9月30日の取引終了後、8月の月次売上高を発表。既存店売上高は前年同月比14.4%増の13億6000万円となった。前年同月を上回るのは2ヵ月ぶりで、増収率は昨年12月(15.5%)以来の高さとなっており、好感されたようだ。例年8月に開催する大型イベント「大まん祭」を今年は11月の開催に変更したが、各店舗において独自イベントを積極的に展開し増収につなげた。全店売上高は同14.8%増の13億6400万円。東京・秋葉原に8月30日にオープンした「コンプレックス2」も売り上げ拡大に寄与した。

■中外薬 <4519>  6,697円 (+249円、+3.9%)

 東証プライムの上昇率8位。中外製薬 <4519> [東証P]が大幅続伸。ハイテク系主力株中心に利益確定売り圧力が顕在化するなか、物色対象もディフェンシブ志向となっており、薬品株に投資マネーが誘導されていた。前日30日の米国株市場ではファイザー  をはじめメルク  やアムジェン  など医薬品株への買いの勢いが目立っており、この影響も東京市場に波及していたもようだ。30日はトランプ米大統領がファイザーの薬価引き下げで合意したことを発表、ファイザーが米国内での製造のために700億ドルの生産投資を行う方針も明らかにしており、これによって国内の需要を喚起するとともに、関税コスト軽減に対する期待も投資資金攻勢を促す背景となったとみられている。

■理経 <8226>  441円 (+16円、+3.8%)

 理経 <8226> [東証S]が大幅続伸。全体下げ相場に逆行し一時9%を超える上昇で460円台まで駆け上がった。IT機器を中心に取り扱う技術商社で、官公庁向けに強みを有し、航空機部材など防衛省案件でも豊富な受注残を確保している。25年4-6月期は16%増収、営業6割増益と足もとの業績は急拡大しており、通期業績の増額修正が濃厚視される状況だ。ヘリコプター用VRフライトシミュレーターなどへの評価も高く、ドローン関連としてもマーケットの注目度が高い。そうしたなか、度数を自在に調整できるVRヘッドセット用レンズアダプターなどの提供を開始しており、新たな商圏開拓にも前向きな姿勢をみせている。

■スターマイカ <2975>  1,220円 (+36円、+3.0%)

 スター・マイカ・ホールディングス <2975> [東証P]が大幅反発。9月30日の取引終了後、25年11月期の連結業績予想について、売上高を640億6100万円から678億9500万円(前期比21.6%増)へ、営業利益を62億9800万円から72億3200万円(同30.9%増)へ、純利益を34億4200万円から41億5900万円(同33.9%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を15円から18円(年33円、前期23円)へ引き上げたことが好感された。コア事業であるリノベマンション事業を中心に、賃借人が居住中の物件であるオーナーチェンジ物件への回帰や都市部シェアの向上などに取り組んだことで販売戸数が大幅に増加していることに加えて、高価格帯物件の販売が好調に推移していることなどが牽引する。また、規律ある在庫管理を強化し、収益性と効率性を意識した経営管理を推進したことも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(24年12月-25年8月)決算は、売上高485億3600万円(前年同期比19.5%増)、営業利益58億3600万円(同29.2%増)、純利益34億2900万円(同30.1%増)だった。

■レゾナック <4004>  5,093円 (+72円、+1.4%)

 レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]が6日ぶり反発。同社は1日、商業用宇宙インフラ分野での事業を展開する米アクシオム・スペースと、宇宙空間での高機能半導体材料の研究・開発・製造に関する覚書(MOU)を締結したと発表。これを手掛かりとした買いが入ったようだ。両社は微小重力及び低軌道の真空条件下において、半導体や半導体パッケージング向けの次世代半導体材料製造の可能性を模索する。国際宇宙ステーション(ISS)やアクシオム・スペースの軌道プラットフォーム、将来設計される予定のアクシオム・ステーションを活用し、概念実証から商業規模での製造まで段階的にプロジェクトを進めるとしている。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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