前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
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■ロジスネクス <7105> 1,555円 (-260円、-14.3%) 三菱ロジスネクスト <7105> [東証S]が急反落。9月30日の取引終了後、同社に対し日本産業パートナーズ(JIP)が1株1537円でTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は前日30日終値の1815円を約15%下回り、ディスカウントTOBとなる。ロジスネクスの株価はTOB価格にサヤ寄せする動きとなった。買付予定数の下限は241万700株で、上限は設定しない。非公開化を目的としたTOBで、成立した場合は所定の手続きを経て、ロジスネクスは上場廃止となる予定。12月下旬をメドに買い付けを開始することを目指す。JIPはTOB後に三菱重工業 <7011> [東証P]の持ち分を取得し、完全子会社とする予定。三菱重はフォークリフトを手掛けるロジスネクスとの親子上場の関係を解消する。ロジスネクスはTOBに対して賛同の意見を表明。応募するか否かについては、株主の判断に委ねるとしている。東京証券取引所は30日付でロジスネクスを監理銘柄(確認中)に指定した。 ■キユソ流通 <9369> 2,869円 (-316円、-9.9%) キユーソー流通システム <9369> [東証S]が急反落。9月30日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年12月-25年8月)連結決算が、売上高1506億9500万円(前年同期比3.8%増)、営業利益44億5100万円(同9.7%減)、純利益20億8100万円(同14.8%減)と増収減益となったことが嫌気された。適正料金施策や既存取引の拡大などにより主力の共同物流事業が伸長し増収を牽引したものの、運送・倉庫のコストアップなどが響いた。なお、25年11月期通期業績予想は、売上高2000億円(前期比2.5%増)、営業利益56億円(同0.7%増)、純利益23億円(同13.6%減)の従来見通しを据え置いた。 ■アンドST <2685> 2,770円 (-228円、-7.6%) 東証プライムの下落率8位。アンドエスティHD <2685> [東証P]が3日続急落。9月30日の取引終了後に発表した8月中間期連結決算で、営業利益が79億7300万円(前年同期比19.4%減)と2ケタ減益となったことが嫌気された。4月の低気温などの影響で夏物衣料の動き出しが遅かったものの、カジュアルファッション需要が底堅く推移し、売上高は1493億4500万円(同3.6%増)と上期として過去最高を更新した。ただ、夏物商品の在庫消化の値引きと前年のポイント利用率変動による一過性利益の反動減があり売上総利益率が悪化。旗艦店出店やシステムなどの減価償却費の増加もあって大幅減益を余儀なくされた。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高3050億円(前期比4.1%増)、営業利益190億円(同22.5%増)の従来見通しを据え置いた。 ■三菱重 <7011> 3,732円 (-147円、-3.8%) 三菱重工業 <7011> [東証P]が続落。同社は9月30日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想の下方修正を発表した。最終利益予想は従来の見通しから300億円減額して2300億円(前期比6.3%減)に見直した。過去最高益の連続更新の予想から一転、減益計画となり、失望売りを促した。今期の売上高予想は6500億円減額して4兆7500億円(同5.5%減)に引き下げた。連結子会社の三菱ロジスネクスト <7105> [東証S]の非公開化に関する契約の締結に伴い、同社とその子会社の事業を非継続事業に分類する。更に、事業再編関連損失として300億円を計上する見込みとなり、業績予想に反映した。 ■じげん <3679> 538円 (-17円、-3.1%) じげん <3679> [東証P]が3日ぶり大幅反落。9月30日の取引終了後、リゾート領域における人材派遣事業及び人材紹介事業、製造業向け外国人派遣事業などを運営するアルファスタッフ(名古屋市中村区)の全株式を11月10日の予定で取得し子会社化すると発表したが、これを好材料視する動きは限定的のようだった。今回の子会社化によって、訪日外国人や外国人労働者の増加などにより市場の成長が見込まれるリゾート領域へ参入するのが狙い。また、既存の求人メディアや人材紹介業に加えて、人材派遣領域にも本格進出することになる。取得価額は8900万円。なお、26年3月期業績に与える影響は軽微としている。 ■日清食HD <2897> 2,709円 (-77円、-2.8%) 日清食品ホールディングス <2897> [東証P]が3日続落。SMBC日興証券が9月30日付で投資評価を「1(アウトパフォーム)」から「2(中立)」へ、目標株価を4400円から3000円へ引き下げたことが売り材料視されたようだ。同証券によると、米国の不透明感が解消されず、依然として株価の重しになっていると指摘。一方、中長期の成長余力を鑑みると割安感はあるといい、カタリストは短期的には米国での底打ちと改善が見られること、日清食品での値上げ、中長期では世界各国で即席麺の競争力の高さを発揮することという。 ■シナネンHD <8132> 6,550円 (-130円、-2.0%) シナネンホールディングス <8132> [東証P]が3日続落。9月30日の取引終了後に自社株90万株(消却前発行済み株数の7.53%)を10月31日付で消却すると発表。これを受けて1日朝方は高く始まったものの、全般相場軟調もあって買いが続かなかったようだ。 ■INPEX <1605> 2,641円 (-32円、-1.2%) INPEX <1605> [東証P]が3日続落。9月30日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日29日比1.08ドル安の1バレル=62.37ドルに下落した。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国から構成する「OPECプラス」が5日のオンライン会合で追加増産を決定する可能性がある、との観測が原油安要因となっていた。クルド人自治区からトルコ経由の原油輸出が、約2年半ぶりに再開したことも原油価格の上値を抑えていた。 ※1日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋 株探ニュース