話題株ピックアップ【昼刊】:中国電、インフロニア、中外薬

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■中国電力 <9504>  910.9円   +67.6 円 (+8.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 中国電力<9504>が大幅高となっている。同社は9月30日取引終了後、グループ経営ビジョン2040を策定したと発表。連結経常利益目標を31年3月期に1100億円(26年3月期予想850億円)、41年3月期に1600億円としていることが好材料視されているようだ。総販売電力量は31年3月期に600億キロワットアワー(同574億キロワットアワー)、41年3月期に700億キロワットアワーに設定。国内電気事業ではビジネスモデルを従来型の電力供給からソリューション提供に転換するとともに、電力取引市場などを活用した電源の価値最大化を目指すとしている。

■インフロニア <5076>  1,633円   +94 円 (+6.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 インフロニア・ホールディングス<5076>は大幅高。昨年3月高値(1654円)を上回り、約1年7カ月ぶりに上場来高値を更新した。9月30日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を8963億円から1兆1310億円(前期比33.4%増)へ、純利益を334億円から510億円(同57.3%増)へ上方修正すると発表。これを好感した買いが入っている。三井住友建設<1821>の連結子会社化に伴う影響などを織り込んだ。配当予想も60円から78円(前期60円)に増額した。あわせて2027年度(28年3月期)を最終年度とする中期経営計画の見直しも行った。最終年度の業績目標について、純利益を430億円から630億円へ上方修正した。

■四国電力 <9507>  1,387.5円   +72.5 円 (+5.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 四国電力<9507>は3日ぶりに急反発している。同社は9月30日の取引終了後、31年3月期を目標年度とする中期経営計画を発表しており、収益性の向上と株主還元の強化を期待する買いが集まっている。中計では経常利益650億円以上(26年3月期予想は530億円)を目指すほか、対象期間中にROE(自己資本利益率)で8%以上、DOE(株主資本配当率)で2.5%の目安の継続的な達成を図る。また、消却を前提とした自社株買いも財務状況や市場環境などを踏まえ戦略的に実施する。生成AIの普及とデータセンターの増加に伴い、国内での電力消費量の増加が見込まれるなか、発電分野での脱炭素化を進めつつ、電力の小売販売規模の上積みを図る。国際事業や情報通信事業の拡大も目指す。

■中外製薬 <4519>  6,651円   +203 円 (+3.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位
 中外製薬<4519>や大塚ホールディングス<4578>が全般地合い悪に抗して大きく買われたほか、第一三共<4568>、協和キリン<4151>、住友ファーマ<4506>など医薬品株に強い動きが目立つ。ハイテク系主力株中心に利益確定売り圧力が顕在化するなか、物色対象もディフェンシブ志向となっており、薬品株に投資マネーが誘導されている。医薬品は33業種の中で唯一上昇が目立つセクターとなっている。前日の米国株市場ではファイザーをはじめメルクやアムジェンなど医薬品株への買いの勢いが目立っており、この影響も東京市場に波及しているもようだ。この日はトランプ米大統領がファイザーの薬価引き下げで合意したことを発表、ファイザーが米国内での製造のために700億ドルの生産投資を行う方針も明らかにしており、これによって国内の需要を喚起するとともに、関税コスト軽減に対する期待も投資資金攻勢を促す背景となったとみられている。

■スターマイカ <2975>  1,214円   +30 円 (+2.5%)  11:30現在
 スター・マイカ・ホールディングス<2975>は大幅反発し年初来高値を更新している。9月30日の取引終了後、25年11月期の連結業績予想について、売上高を640億6100万円から678億9500万円(前期比21.6%増)へ、営業利益を62億9800万円から72億3200万円(同30.9%増)へ、純利益を34億4200万円から41億5900万円(同33.9%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を15円から18円(年33円、前期23円)へ引き上げたことが好感されている。コア事業であるリノベマンション事業を中心に、賃借人が居住中の物件であるオーナーチェンジ物件への回帰や都市部シェアの向上などに取り組んだことで販売戸数が大幅に増加していることに加えて、高価格帯物件の販売が好調に推移していることなどが牽引する。また、規律ある在庫管理を強化し、収益性と効率性を意識した経営管理を推進したことも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(24年12月~25年8月)決算は、売上高485億3600万円(前年同期比19.5%増)、営業利益58億3600万円(同29.2%増)、純利益34億2900万円(同30.1%増)だった。

■三菱ロジスネクスト <7105>  1,554円   -261 円 (-14.4%)  11:30現在
 三菱ロジスネクスト<7105>が急落した。9月30日の取引終了後、同社に対し日本産業パートナーズ(JIP)が1株1537円でTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は前日終値の1815円を約15%下回り、ディスカウントTOBとなる。ロジスネクスの株価はTOB価格にサヤ寄せする動きとなっている。買付予定数の下限は241万700株で、上限は設定しない。非公開化を目的としたTOBで、成立した場合は所定の手続きを経て、ロジスネクスは上場廃止となる予定。12月下旬をメドに買い付けを開始することを目指す。JIPはTOB後に三菱重工業<7011>の持ち分を取得し、完全子会社とする予定。三菱重はフォークリフトを手掛けるロジスネクスとの親子上場の関係を解消する。ロジスネクスはTOBに対して賛同の意見を表明。応募するか否かについては、株主の判断に委ねるとしている。東京証券取引所は30日付でロジスネクスを監理銘柄(確認中)に指定した。

■キユーソー流通システム <9369>  2,823円   -362 円 (-11.4%)  11:30現在
 キユーソー流通システム<9369>が急反落している。9月30日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年12月~25年8月)連結決算が、売上高1506億9500万円(前年同期比3.8%増)、営業利益44億5100万円(同9.7%減)、純利益20億8100万円(同14.8%減)と増収減益となったことが嫌気されている。適正料金施策や既存取引の拡大などにより主力の共同物流事業が伸長し増収を牽引したものの、運送・倉庫のコストアップなどが響いた。なお、25年11月期通期業績予想は、売上高2000億円(前期比2.5%増)、営業利益56億円(同0.7%増)、純利益23億円(同13.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■アンドエスティHD <2685>  2,748円   -250 円 (-8.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位
 アンドエスティHD<2685>が大幅安で3日続落している。9月30日の取引終了後に発表した8月中間期連結決算で、営業利益が79億7300万円(前年同期比19.4%減)と2ケタ減益となったことが嫌気されている。4月の低気温などの影響で夏物衣料の動き出しが遅かったものの、カジュアルファッション需要が底堅く推移し、売上高は1493億4500万円(同3.6%増)と上期として過去最高を更新した。ただ、夏物商品の在庫消化の値引きと前年のポイント利用率変動による一過性利益の反動減があり売上総利益率が悪化。旗艦店出店やシステムなどの減価償却費の増加もあって大幅減益を余儀なくされた。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高3050億円(前期比4.1%増)、営業利益190億円(同22.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■三菱重工業 <7011>  3,734円   -145 円 (-3.7%)  11:30現在
 三菱重工業<7011>が続落している。同社は9月30日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想の下方修正を発表した。最終利益予想は従来の見通しから300億円減額して2300億円(前期比6.3%減)に見直した。過去最高益の連続更新の予想から一転、減益計画となり、失望売りを促した。今期の売上高予想は6500億円減額して4兆7500億円(同5.5%減)に引き下げた。連結子会社の三菱ロジスネクスト<7105>の非公開化に関する契約の締結に伴い、同社とその子会社の事業を非継続事業に分類する。更に、事業再編関連損失として300億円を計上する見込みとなり、業績予想に反映した。

■リミックスポイント <3825>  326円   -11 円 (-3.3%)  11:30現在
 リミックスポイント<3825>は売り買い交錯。朝方カイ気配スタートで2.4%高の345円で寄り付いたが、その後は戻り売りを浴びて値を消し、足もとマイナス圏で推移している。前日取引終了後、SBIホールディングス<8473> 傘下のSBI VCトレードとビットコインの取引・保管・運用における連携を開始することを発表した。また、ビットポイントと連携し、暗号資産の取引・活用・管理体制を強化する方針で、これを材料視する動きとなったが上値も重い。

■INPEX <1605>  2,638.5円   -34.5 円 (-1.3%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が安い。9月30日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日比1.08ドル安の1バレル=62.37ドルに下落した。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国から構成する「OPECプラス」が5日のオンライン会合で追加増産を決定する可能性がある、との観測が原油安要因となっている。クルド人自治区からトルコ経由の原油輸出が、約2年半ぶりに再開したことも原油価格の上値を抑えている。

■データホライゾン <3628>  607円   +100 円 (+19.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 データホライゾン<3628>がストップ高の607円でカイ気配となっている。9月30日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、最終利益を3億8700万円から6億2900万円へ上方修正しており、これを好感した買いが流入している。連結子会社DeSCヘルスケアのディー・エヌ・エー<2432>からの借入金について、残額の一部について債務免除を受けたことに伴い、債務免除益2億4200万円を特別利益として計上することが要因としている。なお、売上高60億円、営業利益4億円は従来見通しを据え置いている。

■デリバリコン <9240>  536円   +80 円 (+17.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 デリバリーコンサルティング<9240>はストップ高の水準となる前営業日比80円高の536円でカイ気配となった。同社は9月30日の取引終了後、日鉄ソリューションズ<2327>との資本・業務提携契約の締結を発表。今後の事業面でのポジティブな効果を期待した買いが集まったようだ。デリバリコンの会長及び会長の資産管理会社が保有する同社株合計55万4800株を、1株526円で市場外での相対取引によってNSSOLに譲渡する。これにより、NSSOLの議決権所有割合は11.51%となり、第3位の大株主となる。デリバリコンは資本・業務提携を通じ、新規の提案や既存案件をNSSOLと共同で進める体制を構築するほか、AIエージェントなど次世代技術領域における研究開発も進め、両社の技術力と顧客基盤を生かして事業拡大を図る。

■テクノアルファ <3089>  1,280円   +152 円 (+13.5%)  11:30現在
 テクノアルファ<3089>が急騰。ここ1100円近辺のもみ合いを続けてきたが満を持して上放れた格好に。同社はパワー半導体の製造装置であるワイヤボンダーなどの販売を主力に展開する。足もとの業績は極めて好調に推移しており、前日取引終了後に発表した25年11月期第3四半期(24年12月~25年8月)業績は売上高が前年同期比14%増の30億3000万円、営業利益が同5.1倍の4億6600万円と急拡大した。6~8月期に売上高が前年同期比倍増近い伸びとなるなど好調が際立っており、利益の押し上げに貢献した。好決算を好感する形で投資資金が集中している。

■アプリックス <3727>  207円   +23 円 (+12.5%) 一時ストップ高   11:30現在
 アプリックス<3727>が一時ストップ高まで買われた。同社は9月30日取引終了後、国内の大手小売事業者とリテールメディアプラットフォーム「BRIDGE AD」のロケーションオーナー契約を締結し、同事業者の店舗で10月中にもサードパーティアプリを通じた広告配信を開始すると発表。これが材料視されているようだ。BRIDGE ADは、ビーコンが設置されている場所(ロケーション)と、広告配信アプリをつなぎ、広告主がターゲットとなる消費者や地域、場所を組み合わせて、最適なタイミングで広告を配信できるプラットフォーム。同社は今後、大手小売事業者やサードパーティアプリ事業者との連携を強化するほか、BRIDGE ADのビジネスモデル改善にも継続的に取り組むとしている。

■ERIホールディングス <6083>  3,460円   +503 円 (+17.0%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ERIホールディングス<6083>はストップ高の水準の3460円でカイ気配となっている。同社は9月30日の取引終了後、26年5月期第1四半期(6~8月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比31.1%増の53億8300万円、営業利益が同6.5倍の8億6800万円になった。あわせて取得総数12万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.58%)、取得価額3億9600万円を上限とする自社株買いを開示。好業績と株主還元姿勢を好感する買いが流入している。6~8月期は建築確認制度に関する法改正に伴い、省エネ審査や構造審査業務が増えたことなどが業績を押し上げた。自社株買いは10月1日に東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で実施。資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行する。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、予定通り買い付けを行い、12万株を取得した。

●ストップ高銘柄
 夢みつけ隊 <2673>  249円   +50 円 (+25.1%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 Heartseed <219A>  2,050円   -500 円 (-19.6%) ストップ安売り気配   11:30現在
 iFEGBA <2629>  7,805円   -1,500 円 (-16.1%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、2銘柄

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