1日の株式相場見通し=上値重い展開か、押し目買い想定も円高など逆風
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1日の東京株式市場は強弱拮抗の地合いとなり、日経平均株価は前日終値近辺でもみ合う展開が予想されるが上値は重そうだ。前日にTOPIXは小反発したものの、日経平均は3日続落と軟調な動きが続いた。きょうも値ごろ感からの押し目買いが期待される一方、外国為替市場でドル安・円高が進んでいることで、輸出株中心に手控え感が拭えない地合いとなりそうだ。前日の欧州株市場は高安まちまちながら、ドイツの主要株価指数であるDAXのほか、仏CAC40、英FTSE100などが揃って3日続伸と上値指向を維持した。10月から始まる新たな会計年度を控え、米国で「つなぎ予算」の成立を巡る調整が長引いており、期限までに成立しない場合は米政府機関が一部閉鎖されるリスクがあり、欧州市場でもこれが警戒されている。しかし押し目買い意欲は根強く、取引前半は安かったものの、その後に切り返す展開となった。米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数いずれもマイナス圏で推移する時間帯が長かったが、取引後半は戻り足が強まり、結局両指数ともに終盤プラス圏に切り返した。「つなぎ予算」の成立が難航しており、政府機関が一部閉鎖された場合は今週3日に予定される9月の米雇用統計の発表が遅れる可能性があるため、マーケットでも様子見ムードが強い。また、この日発表された9月の米消費者信頼感指数が前月改定値から低下し、事前コンセンサスを下回ったことも投資家心理を冷やす背景となった。東京市場では米株市場が続伸したとはいえリスクオンとはいえない地合いだったことや、外国為替市場で1ドル=147円台後半(午前6時現在)まで円高方向に振れていることは重荷となりやすい。なお、朝方取引開始前に発表される9月の日銀短観の内容が相場の方向性を左右する可能性もある。 30日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比81ドル82セント高の4万6397ドル89セントと3日続伸。ナスダック総合株価指数は同68.85ポイント高の2万2660.00だった。 日程面では、きょうは9月の日銀全国企業短期経済観測調査(日銀短観)、9月の新車販売台数(自販連)、9月の軽自動車販売台数(全軽自協)など。海外ではインド準備銀行が政策金利を発表、9月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値、9月のADP全米雇用リポート、9月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数、8月の米建設支出など。中国(上海、深セン)市場と香港市場は休場となる。 出所:MINKABU PRESS