午後:債券サマリー 先物は反落、午後に入って下げに転じる

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市況

 30日の債券市場で、先物中心限月12月限は反落。前日の米債券高を受けた買いが一巡したあとは上値が重くなり、午後に入ると根強い日銀の追加利上げ観測などを背景に下げに転じた。

 29日の米債券市場では、つなぎ予算の成立が遅れて米連邦政府の一部が閉鎖する可能性が意識され、米長期金利が低下した流れが東京市場に波及した。ただ、日銀の野口旭審議委員が29日の講演で「利上げの必要性が高まりつつある」との認識を示したことから積極的には上値を追いにくく追随買いは広がらず。日銀が朝方発表した9月18~19日開催分の金融政策決定会合における主な意見は、「そろそろ再度の利上げを考えてもいい時期かもしれない」「ハードデータをもう少し確認してから判断しても遅くないだろう」など利上げに前向きな意見と慎重な意見が交錯していたことから材料になりにくかった。午後に2年債入札の低調な結果が明らかになると、中期ゾーンに金利上昇圧力がかかるとともに債券先物に売りが流入。あす日銀が公表する9月の全国企業短期経済観測調査(短観)を受け、日銀の追加利上げ観測が強まる可能性もあり、先物は午後2時20分すぎに一時135円72銭まで下押した。なお、2年債入札の結果は小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が2銭9厘と前回(8月28日)の2銭2厘から拡大し、応札倍率は2.81倍と前回の2.84倍をやや下回った。

 先物12月限の終値は、前日比11銭安の135円79銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日に比べて0.015%高い1.650%に上昇する場面があった。

出所:MINKABU PRESS

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