<動意株・30日>(大引け)=村田製、マイクロ波、アスタリスクなど

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 村田製作所<6981.T>=新値圏で強調続く。一時2.6%高に買われ前週末26日につけた年初来高値2830円に迫る場面があった。ここAIデータセンター関連株への波状的な物色が続くなか、同社株には機関投資家とみられる実需買いが流入しているもよう。積層セラミックコンデンサーの世界トップメーカーで、米アップル<AAPL>のiPhone向けサプライヤーとしても世界最大手に位置するが、同社はAIサーバー向けでも高水準の需要を獲得している。データセンター内のAIサーバーをはじめとする高性能IT機器には非常に数多くのデバイスが搭載されることで、コンデンサーは小型化と同時に大容量化が求められている。更に回路基板やAI半導体の発熱問題があり、高温環境下でも耐えられる商品ニーズが高まっていることで、同社はそのニーズに対応した小型で薄層化された静電容量の大きい積層セラミックコンデンサーの量産を今夏からスタートさせている。これが大口投資家の継続買いを誘導しているもようだ。

 マイクロ波化学<9227.T>=一時ストップ高。同社はマイクロ波による研究開発に傾注し、産業向けに独自ソリューションを提供している。そうしたなか、29日には同社と三井物産<8031.T>がマイクロ波を用いた低炭素リチウム鉱石製錬技術の共同開発におけるパイロット機を完成し、実証試験を開始すると発表している。三井物が共同開発の相手先となっていることもあって、今後の低炭素リチウム鉱石製錬技術開発への期待が膨らむ状況にある。

 アスタリスク<6522.T>=物色人気。同社は29日取引終了後、自社開発の新コード技術「AsCode」を活用した期限管理アプリ「StmA(エスティマ)」を発表しており、これが買い手掛かりとなっているようだ。このアプリは、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなど、多数の商品を取り扱う店舗での賞味期限・消費期限管理に適したもの。iOS版は10月中旬に公開する予定で、Android版についても順次展開を計画しているという。

 キオクシアホールディングス<285A.T>=大幅続伸。29日の米市場で米サンディスクの株価が急騰したことが刺激となっているもよう。また、同社とサンディスクがきょう、人工知能(AI)需要に対応する北上工場(岩手県北上市)の第2製造棟(K2棟)が稼働を開始したと発表していることも材料視されているようだ。K2棟は、AIの普及などによる中長期的なフラッシュメモリー市場の拡大に備え、CBA(CMOS directly Bonded to Array)技術を導入した第8世代3次元フラッシュメモリー製品(218層)、並びに今後も進化を続けるフラッシュメモリーの生産に対応。26年前半に本格的な出荷を開始し、市場動向にあわせて設備投資を継続することで生産能力を段階的に引き上げるとしている。

 AKIBAホールディングス<6840.T>=もみ合い上放れ。メモリー製品の販売を主力とし、米エヌビディア<NVDA>の製品取り扱いでも実績が高い。直近ではエヌビディアの最先端半導体チップを搭載した小型のAIスパコンを取り扱うなど新たな展開をみせている。26年3月期は営業利益段階では3期連続の減益を見込むものの、トップラインは3期連続増収と売上規模の拡大が続いている。27年3月期については売上高200億円台乗せが射程圏で、増収効果を映し営業利益も2ケタ以上の伸び率で増益転換が見込まれる。時価予想PERは依然8倍台で割安感がある。

 AViC<9554.T>=切り返し急。同社は29日の取引終了後、25年9月期業績予想の上方修正を発表。今期の経常利益予想を従来の見通しから5500万円増額して7億2400万円(前期比64.2%増)に見直した。業況を評価した買いが入ったようだ。売上高予想は従来の見通しを1億3200万円上回る26億5000万円(同37.0%増)に引き上げた。エンタープライズ顧客からの受注案件が寄与したほか、リアレーションのM&Aによる効果も出た。同社は26年9月期に関して、売上高と営業利益の成長率について少なくとも今期比で30%と見込む。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS

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