前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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■ニューテック <6734>  1,962円 (-143円、-6.8%)

 ニューテック <6734> [東証S]が5日ぶり急反落。前週末26日の取引終了後、集計中の8月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の1億6500万円から2億2600万円(前年同期比62.6%増)へ、純利益が1億2300万円から1億7100万円(同59.8%増)へ上振れて着地したようだと発表したが、株価は9月26日に年初来高値2115円をつけるなど7月以降上昇基調にあったことから、いったん利益確定の動きが出たようだ。売上高は29億円から28億8100万円(同34.8%増)へやや下振れて着地したものの、主要部材の調達条件の見直しや生産プロセスの効率化で原価率が改善したことに加えて、新規案件・継続案件の双方で販売価格改定を実施し、原材料・物流費などコスト増分の価格転嫁が浸透したことなどが寄与した。

■旭有機材 <4216>  4,545円 (-260円、-5.4%)

 東証プライムの下落率7位。旭有機材 <4216> [東証P]が急反落。前週末26日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を850億円から800億円(前期比6.1%減)へ、営業利益を90億円から75億円(同32.6%減)へ下方修正すると発表した。管材システム事業における半導体関連案件の延期や見直し、樹脂事業における電子材料の販売数量減などが要因。これが嫌気された。

■科研薬 <4521>  3,673円 (-187円、-4.8%)

 科研製薬 <4521> [東証P]が大幅反落。前週末26日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を880億円から863億円(前期比8.2%減)へ、営業利益を52億円から21億円(同90.0%減)へ、純利益を34億円から23億円(同83.5%減)へ下方修正したことが嫌気された。主に国内の医薬品における競合品の影響などにより売上高が減少する見込みに加えて、6月に発表したツーセル(広島市南区)との同種(他家)滑膜間葉系幹細胞由来三次元人工組織「gMSC1」に関するライセンス契約の締結に伴う契約一時金の支払いや、8月に発表した米アストリア・セラピューティクス  との遺伝性血管性浮腫の長期予防薬「ナベニバルト」の日本における開発及び販売に関する提携及びライセンス契約締結に伴う契約一時金1600万ドル(約23億円)の支払いなどで研究開発費が想定よりも増加する見通しであることが要因としている。

■アドベンチャ <6030>  2,875円 (-111円、-3.7%)

 アドベンチャー <6030> [東証G]が大幅反落。前週末26日の取引終了後、25年6月期の決算短信の公表を9月30日以後に延期すること及び25年6月期有価証券報告書の提出期限の延長申請を検討していることを発表しており、嫌気された。連結子会社である旅工房 <6548> [東証G]において、連結子会社化する以前の20年3月から22年11月までの期間に受給した雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金に関して、申請内容の精査を要する疑義が判明。また、その調査の過程で不適切なソフトウェアの資産の計上の疑義及び特定の元従業員による不正の疑義が判明したことを受けた特別調査委員会による調査を踏まえて決算関連手続きを進めていたが、元従業員において調査報告書内容とは異なる不正な取引の疑いが発見されたことから、法人営業部門の売り上げや原価に関する証憑確認などで広範囲かつ大量の監査手続きが必要となり、親会社である同社の決算確定にも影響があるためとしている。

■パレモ・HD <2778>  142円 (-5円、-3.4%)

 パレモ・ホールディングス <2778> [東証S]が3日ぶり大幅反落。前週末26日の取引終了後に発表した8月中間期連結決算が、売上高71億7400万円(前年同期比8.4%減)、営業利益1億8100万円(同31.0%減)、純利益1億1300万円(同7.5%増)と減収・営業減益となったことが嫌気された。春から初夏シーズンにかけて全国的に寒暖差が大きく、不安定な天候が続いたことで客数が伸び悩み、初夏物の立ち上がりが遅れたことや、雑貨で物価上昇に伴う消費マインドの低下など節約志向の高まりの影響を受けたことなどが響き、既存店売上高が前年同期比1.9%減となったことが業績を押し下げた。なお、純利益は減損損失の減少などで増益を確保した。26年2月期通期業績予想は、売上高141億6000万円(前期比5.9%減)、営業利益2億3000万円(同7.0%増)、純利益1億3000万円(前期4700万円の赤字)の従来見通しを据え置いた。

■千葉銀 <8331>  1,569.5円 (-35円、-2.2%)

 千葉銀行 <8331> [東証P]が7日ぶりに反落。その他、千葉興業銀行 <8337> [東証P]も軟調な展開となった。29日午前11時30分に両行は経営統合に向けて協議・検討を進めることで基本合意した、と発表した。27年4月1日をメドに銀行持ち株会社を設立し、両行はその傘下となる。持ち株会社の商号や本社所在地などは未定としている。同じ千葉県を地盤とする両行について日本経済新聞電子版が25日夜に「9月中にも経営統合で基本合意する」と報じ、翌26日に千葉興の株価は急伸していたことから、29日は利益確定売りが優勢となった格好だ。

※29日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

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