<動意株・29日>(大引け)=サンコール、グラッドC、サン電子など

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 サンコール<5985.T>=空売り買い戻しで鮮烈切り返しへ。朝方は安い場面があったが、その後は次第に買いが厚くなり、前場終盤から一気に上げ足を加速させてきた。大手自動車メーカーを主要顧客にエンジン用バネなどを主力とする精密部品メーカーだが、高技術力を武器にデータセンター向け光コネクターや光アダプターなど高利益率の光関連デバイスを展開し、利益が押し上げられている。株式需給面ではここにきて貸株市場を通じた空売りのターゲットとなり、需給先行で株価は大きく下押す状況にあったが、足もとショートカバーによって戻り足が加速している。PERに割安感があり、当面は今月22日につけた年初来高値1154円奪回を視野に入れる動き。ここをクリアすると、バブル期の1991年以来約34年ぶりの高値圏に再突入することになる。

 グラッドキューブ<9561.T>=後場急動意でストップ高。正午ごろ、アリババ<BABA>グループのアリババクラウドと業務提携し、デジタルマーケティング領域における生成AIソリューションの共同開発を開始したと発表しており、好材料視されている。今回の提携は、両社の技術力を融合させることで、生成AIを活用した広告画像・動画の自動制作や、AIアバターを活用した業務効率化を推進するのが狙い。グラッドCは、アリババクラウドのスケーラブルなクラウド環境を活用することで、開発効率の向上と新たな価値創出を目指すとしている。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。

 サン電子<6736.T>=上値指向。同社はきょう、完全新作アクションゲーム「野生のラスボスが現れた!~黒翼のサバイバー~」のNintendo Switchダウンロード版の予約を開始したと発表しており、期待感が株価上昇につながっているようだ。このゲームは、テレビアニメ「野生のラスボスが現れた!」をモチーフにしたもの。10月5日にNintendo Switch、PlayStation5、PlayStation4、翌6日にSteamでの発売を予定している。

 大同メタル工業<7245.T>=マドを開けて買われる。一時、4ケタ大台に乗せる場面も。軸受けメタルの専業メーカーで自動車用エンジンを筆頭に幅広い分野で世界屈指の商品競争力を誇る。業績もここ数年来好調を極め、売上高の過去最高更新を続ける一方、営業利益も26年3月期は前期比2ケタ成長を予想し、過去最高を記録した12年3月期以来14年ぶりの高水準に達する見通しにある。同社はAIデータセンターを含むデータセンター向けの発電機用軸受けが新たな収益牽引役となっている。発電機は非常用向けが主であったが、AIデータセンターなど電力需要の膨大化を背景に常用でもニーズが発現しているもようで、同社の収益チャンスが高まっている。もとより、PER13倍台、PBRは0.6倍台と投資指標面からイレギュラーな安値水準にあり、一段の上値余地が意識されやすい。

 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726.T>=急反発。ここ貸株市場を通じた空売りが溜まっており、そのショートカバーを誘発している。世界的に航空機向け需要が回復色を強めている。航空機部品に使われるチタンの中間原料である「スポンジチタン」のトップメーカーである同社と東邦チタニウム<5727.T>への見直し買いを誘導している。米国では航空機最大手のボーイング<BA>による民間機の大型受注を巡る報道がマーケットの耳目を集めるなど、大阪チタや邦チタを取りまく収益環境が好変化をみせており、つれて株価にも浮揚力が働いている。

 ELEMENTS<5246.T>=大幅反発。画像解析及び顔認証など生体認証を活用したクラウド型本人確認サービスなどを手掛けており、金融機関向けを中心に需要を開拓している。前週末26日取引終了後、総務省の「デジタルインフラ整備基金助成事業」の公募に同社グループ会社が実施事業者として採択されたことを発表、これを材料視する形で投資資金が集中した。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS

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