株価指数先物【寄り前】 短期ショートも押し目待ち狙いのロング対応
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大阪12月限ナイトセッション 日経225先物 45370 -90 (-0.19%) TOPIX先物 3162.5 +6.0 (+0.19%) シカゴ日経平均先物 45375 -85 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 25日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落した。米新規失業保険申請件数は市場予想を下回り、7月以来の低水準となった。4~6月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は改定値から上方修正されたほか、8月の米耐久財受注は予想に反して増えた。良好な経済指標が相次いだことで、米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げへの期待が後退し、利益確定の売りが優勢となった。シカゴ連銀のグールズビー総裁は、過度な利下げに動くのはリスクがあるとの見解を示したと伝わったことも、持ち高調整の売りに向かわせた。 S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、エネルギー、電気通信サービスが上昇した一方で、自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、医薬品・バイオテクノロジーの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、IBM、アップル 、シェブロン 、シスコシステムズ が買われた。半面、アムジェン 、ナイキ 、メルク 、セールスフォース が軟調。 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比85円安の4万5375円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比変わらずの4万5460円で始まった。直後につけた4万5470円を高値にショート優勢の流れとなり、米国市場の取引開始後には4万5020円まで下げ幅を広げた。ただ、4万5000円は割り込まず、中盤にかけて4万5410円まで買い戻す場面もみられた。その後再び4万5140円まで下げたが、終盤にかけてショートカバーが入り、4万5370円で取引を終えている。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになろう。ボリンジャーバンドのバンドは上向きで推移しているが、+2σ(4万6040円)が心理的な抵抗として機能しているなかで、同バンドから下放れてきている。+1σ(4万4770円)に接近する展開も意識されやすく、短期的なショートを誘いやすくなりそうだ。 もっとも、ナイトセッションでは4万5000円を割り込まなかったことで、同水準では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせそうである。米国市場は主要な株価指数が下落したものの、追加利下げ期待から高値圏で推移していたこともあり、利益確定の売りが出やすいところであろう。そのため、短期的なショートは入りそうだが、基本的には押し目待ちでのロングが有効とみておきたい。 26日の米国では8月の個人消費支出(PCE)の発表が予定されており、これを受けた米国市場の動向を見極めたいとする様子見ムードが強まりそうである。一方で、国内では10月4日に投開票される自民党総裁選に向けてショートは入りにくくさせるだろう。そのため、オプション権利行使価格の4万5000円から4万5500円でのレンジを想定する。 また、昨日もソフトバンクグループ<9984>[東証P]の上昇が日経平均株価を牽引する形になった。配当権利取りによる買いによって全体の底堅さにつながった影響もあり、本日は権利付き最終日になることで、下値の堅さが意識されそうだ。来週の権利落ち後は、よりソフトバンクグループのインパクトが強まる可能性により、先物市場では仕掛け的な動きに向かわせる展開を意識させそうであり、同社からは目が離せないだろう。 25日の米VIX指数は16.74(24日は16.18)に上昇した。一時17.74まで上昇する場面もみられた。その後は上げ幅を縮めたものの、再び75日移動平均線(16.47)を上回って終えてきたことで、やや神経質にさせそうである。 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.40倍に低下した。ボリンジャーバンドの+2σ(14.48倍)を明確に下放れてきたため、NTロングを巻き戻す形でのリバランスの動きが入りやすくなりそうだ。ソフトバンクグループの動向次第だが、中間配当取りのイベント通過で再びNTロングに振れるかを見極めたいところであろう。 株探ニュース