前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■三井金 <5706>  11,805円 (+800円、+7.3%)

 東証プライムの上昇率10位。三井金属鉱業 <5706> [東証P]が続急伸。モルガン・スタンレーMUFG証券が24日、三井金の目標株価を従来の5500円から1万2300円に大幅に増額修正した。投資判断は「オーバーウェート」を継続する。AIサーバー向け銅箔拡販の確度が高まり、株価ドライバーが利益成長に切り替わったと指摘。同証券は三井金の28年3月期経常利益予想を従来の610億円から680億円に見直している。

■売れるG <9235>  1,206円 (+69円、+6.1%)

 売れるネット広告社グループ <9235> [東証G]が3日ぶり急反発。同社は25日午前11時30分ごろ、子会社の売れる越境EC社が中国のSNS型プラットフォーム「小紅書(RED)」を活用した越境EC店舗を用いたテストマーケティングサービスの提供に向けたプロジェクトチームを立ち上げ、正式に準備を開始したと発表。これが材料視されたようだ。今回立ち上げるプロジェクトでは、売れる越境EC社が所有する小紅書(RED)の越境EC店舗を活用し、現地ユーザーに向けたコンテンツ投稿やレビュー、インフルエンサー施策、ライブコマースなどを通じて日本ブランドの反応をテストし、その結果を日本企業に提供。これにより、従来難しかった中国市場での初期マーケティングを低コストかつスピーディーに実施できる環境を整えるとしている。

■九州FG <7180>  913.3円 (+51.3円、+6.0%)

 九州フィナンシャルグループ <7180> [東証P]が急反発。25日午後1時30分ごろ、自社株買いを実施すると発表した。取得上限は1300万株(自己株式を除く発行済み株数の2.99%)、または100億円。期間は10月1日~来年3月31日。これが好感された。

■北日銀 <8551>  3,995円 (+205円、+5.4%)

 北日本銀行 <8551> [東証P]が3日ぶり急反発。25日午後1時30分ごろ、26年3月期の配当予想を中間・期末各50円の年100円から中間・期末各65円の年130円(前期100円)に増額修正したことが好感された。株主還元方針を策定し、配当性向35%を目安とするとともに、機動的な自己株式の取得により株主利益と資本収益性の向上を図るほか、30年3月期までに配当性向40%を目指すとしたことが要因としている。

■サインポスト <3996>  393円 (+19円、+5.1%)

 サインポスト <3996> [東証S]が3日続急伸。地銀やクレジットカード会社など金融機関向けを主力にITコンサルティング事業を展開するが、営業利益を倍増させた前期に続き、今期も2ケタの利益成長を見込んでいる。人工知能(AI)を活用した決済システムで強みを発揮するほか、生成AIを活用したDX宣言書作成ツールをNSD <9759> [東証P]の子会社と共同開発するなど展開を加速している。株価は昨年の年央から中長期下降トレンドを強いられてきたが、今月中旬に大口資金の流入によって大陽線で上放れ、トレンド転換を明示した。日米でAI関連株が幅広く人気化の経緯をたどるなか、底値圏で売り物が枯れていたことに着目した短期筋の参戦で上げ足に弾みがついていた。

■トヨカネツ <6369>  4,720円 (+200円、+4.4%)

 トーヨーカネツ <6369> [東証P]が大幅続伸。24日の取引終了後、9月中間期連結業績予想について、売上高を275億円から284億円(前年同期比0.3%減)へ、営業利益を8億円から16億5000万円(同13.9%減)へ、純利益を5億7000万円から11億円(同31.9%減)へ上方修正したことが好感された。物流ソリューション事業・プラント事業の両事業において、期中の案件進捗が好調だったことに加えて、物流ソリューション事業で下期に進捗を見込んでいた案件が上期に前倒しとなったことや、上期に完成した大型工事の採算が上振れしたことなどが寄与する。

■三桜工 <6584>  974円 (+40円、+4.3%)

 三櫻工業 <6584> [東証P]が3日ぶり大幅反発。24日取引終了後、データセンター向け空冷ソリューションの新製品「アクティブフラップドア」を開発したと発表した。サーバーラック背面に設置する自動開閉式のフラップドアで、サーバーの稼働状況に応じて開閉することで空調効率の改善や電力コストの削減といった効果が見込めるという。これが材料視された。

■東海東京 <8616>  610円 (+25円、+4.3%)

 東海東京フィナンシャル・ホールディングス <8616> [東証P]が3日ぶり大幅反発。同社は24日の取引終了後、未定としていた26年3月期の中間配当予想について、22円(前年同期は12円)にすると発表しており、株主還元姿勢を好感した買いが集まった。普通配当は14円としグループ誕生25周年の記念配当8円を上乗せする。期末配当でも記念配当8円を実施するが、普通配当については引き続き未定としている。

■ヤマトインタ <8127>  626円 (+26円、+4.3%)

 ヤマトインターナショナル <8127> [東証S]が大幅続伸。24日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、ケイマン諸島に拠点を置く投資運用会社シルバーケイプ・インベストメンツの株式保有割合が10.03%から11.50%に上昇したことが判明しており、これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資または場合により重要提案行為を行う可能性があるとしている。報告義務発生日は9月16日。

■gumi <3903>  625円 (+18円、+3.0%)

 gumi <3903> [東証P]が3日ぶり大幅反発。同社は25日、新作アプリゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 オラオラオーバードライブ」をApp Store、Google Playで配信を開始したと発表。期待感が株価上昇につながったようだ。このゲームは、アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」の世界観を生かしたシミュレーションRPG。前日24日には事前登録者数が100万人を突破したことを明らかにしていた。

■OBC <4733>  9,146円 (+174円、+1.9%)

 オービックビジネスコンサルタント <4733> [東証P]が4日ぶり反発。大和証券では24日、同社株の投資判断「1(買い)」を継続するとともに、目標株価を8300円から1万1800円に引き上げた。会計ソフトがオンプレ(パソコン向けパッケージ)から、クラウド経由でソフトを提供する SaaSに移行するなか、新興企業の攻勢も退け会計SaaS業界で圧倒的地位を得たと指摘。「奉行シリーズ」上で、4月からAIエージェントを導入し、中小企業の業務自動化で人手不足対策・生産性向上を支援していることも評価。強固な収益構造・長期成長力から3~5年の超長期投資に特に好適とみている。

■カルビー <2229>  2,957円 (+42円、+1.4%)

 カルビー <2229> [東証P]が4日ぶり反発。同社は25日、原材料価格の上昇を受けてポテトチップス及びシリアルの計10品の価格改定、計13品の内容量変更を来年2月2日の納品分から順次実施すると発表。収益性の向上につながるとの見方から、ニュースのヘッドラインに反応した買いが入ったようだ。価格改定率は店頭で8~15%ほどを想定する。内容量を減らす商品については価格改定を行わない。

■トヨタ <7203>  2,961.5円 (+32円、+1.1%)

 トヨタ自動車 <7203> [東証P]が反発。ドル・円相場が一時1ドル=148円90銭前後まで大きく円安方向に振れており、輸出採算向上への期待が買いを誘導していた。同社の今期想定為替レートは1ドル=145円で設定されており、実勢はそれよりも4円近く円安で推移していることから、自動車セクターの中でも特に為替感応度の高い同社株にポジティブに作用していた。一方、暴風雨で同社のブラジルの2工場が生産停止状態にあることをロイター通信が伝えており、これを警戒材料視する動きも観測された。

※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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