前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■メドレックス <4586> 125円 (+30円、+31.6%) ストップ高 メドレックス <4586> [東証G]がストップ高。25日朝方、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 <4576> [東証G]と共同開発してきたMRX-5LBT(リドカインテープ剤、商標名Bondlido)について、米食品医薬品局(FDA)から成人の帯状疱疹後の神経疼痛を適応として販売承認を取得したと発表した。これが材料視された。今後、販売提携先の選定などの上市準備を進め、2026年前半に米国で販売開始する計画。DWTIも買いを集め急伸していた。 ■ネクスウェア <4814> 211円 (+50円、+31.1%) ストップ高 ネクストウェア <4814> [東証S]がストップ高。同社は25日午後0時15分ごろ、 ドローンを活用した次世代型の施設点検手法の確立に向けて、自動自律型ドローンの飛行制御及び撮影制御技術に関する技術プロジェクトの実地検証を開始したと発表。これが株価を刺激したようだ。この取り組みは、主に公共インフラ、トンネル、地下設備などの点検作業における持続的かつ省人力な運用体制の構築を目指し、安定性・再現性に優れた自律飛行技術の実用化を進めるもの。検証は25年度内の完了を目標としており、成果に基づいてサービスの本格展開の可否や適用分野の拡大について検討を進めるとしている。 ■日精鉱 <5729> 14,490円 (+3,000円、+26.1%) ストップ高 日本精鉱 <5729> [東証S]がストップ高。家電や自動車などに使われるアンチモン及びその化合物の製造を手掛けているが、中国のアンチモン関連製品の輸出管理の影響などを背景に、販売価格が急上昇していることが収益を押し上げている。24日取引終了後、同社は26年3月期の業績予想の修正を発表。売上高は従来予想の349億円から402億円(前期比60%増)に、営業利益は33億8000万円から53億円(同47%増)に大幅増額した。また、好業績を背景に株主還元も強化し、今期年間配当を従来計画の240円から340円(前期実績は200円)に大きく上乗せすることも併せて発表しており、これらを好感する形で投資資金が集中した。 ■STG <5858> 2,350円 (+390円、+19.9%) STG <5858> [東証G]が急反騰。25日正午ごろ、大手グローバルメーカーを主要顧客とするアルミニウムダイカストメーカーであるマレーシアのイーキャスト・インダストリーズ社の全株式を9月29日付で取得し子会社化すると発表したことが好感された。イーキャスト社は、マレーシア北部のペナン州に拠点を置き、自動車部品や電気電子機械部品など幅広い製品に対応可能な技術力を有する企業。今回の買収は、STGのマレーシア子会社との連携により、グループ全体での柔軟な生産体制を構築し、生産能力の相互補完によって稼働率の最適化を実現するのが狙い。取得価額は22億1700万円。なお、26年3月期業績への影響は精査中としている。 ■パラベッド <7817> 3,175円 (+504円、+18.9%) ストップ高 東証プライムの上昇率トップ。パラマウントベッドホールディングス <7817> [東証P]がストップ高。同社は24日の取引終了後、同社社長の木村友彦氏が株式取得を目的に設立したTMKR(東京都江東区)がパラベッドに対し、MBO(経営陣が参加する買収)の一環としてTOB(株式公開買付)を実施すると発表した。買付価格は1株3530円で、非公開化を目的とする。パラベッドの株価はTOB価格にサヤ寄せした。買付予定数の下限は2048万6500株で上限は設定しない。買付期間は9月25日から11月17日まで。TOB成立後、所定の手続きを経て、パラベッドは上場廃止となる見通し。東京証券取引所は24日付でパラベッドを監理銘柄(確認中)に指定した。 ■ハピネット <7552> 7,160円 (+1,000円、+16.2%) ストップ高 東証プライムの上昇率2位。ハピネット <7552> [東証P]がストップ高。24日取引終了後、26年3月期上期(4-9月)の連結業績予想について売上高を1800億円から1940億円(前年同期比15.1%増)へ、営業利益を58億円から84億円(同28.8%増)へ上方修正すると発表した。これが好感された。玩具事業でバンダイスピリッツの「一番くじ」、ビデオゲーム事業でニンテンドースイッチ2の関連商品が好調なことが要因。アミューズメント事業でカプセル玩具の販売が伸長したことも寄与する。なお、通期予想については年末年始商戦の状況が現時点で不透明なため修正は行わないという。 ■住友鉱 <5713> 4,818円 (+489円、+11.3%) 東証プライムの上昇率3位。住友金属鉱山 <5713> [東証P]が続急騰。米フリーポート・マクモランは24日、インドネシアの銅鉱山において8日に作業員が死亡する事故が発生したことを受け、当該の鉱山からの契約供給について不可抗力条項の発動を明らかにした。同日のフリーポートの株価は急落した一方、世界的に銅の供給不安が高まったことを背景にロンドン金属取引所(LME)で銅先物が急上昇しており、非鉄金属株の刺激材料となった。東証の業種別指数で非鉄金属は上昇率でトップとなった。 ■KLab <3656> 195円 (+18円、+10.2%) 東証プライムの上昇率4位。KLab <3656> [東証P]が6日ぶり急反騰。24日取引終了後、関連会社のBLOCKSMITH&Co.(ブロックスミスアンドコー)と共同で、GPUサーバーの販売と、販売したサーバーを運用受託してGPUクラウドとして貸し出す事業を開始すると発表した。これが買い手掛かりとなった。 ■北川精機 <6327> 880円 (+80円、+10.0%) 北川精機 <6327> [東証S]が急反騰。FA機器メーカー中堅だが、真空プレス装置で世界シェア首位を誇るグローバルニッチトップの一角に位置する。最近は生成AI市場の急成長を背景としたAI半導体需要の爆発的な伸びを受けて、CCL(銅張積層板)成形用プレス装置でワールドワイドに収益機会を高めている。業績も26年6月期は回復色が鮮明で営業利益は前期比6%増の6億6000万円を見込む。株主還元にも力を入れ、21年6月期に復配を果たした後は毎期配当を増やしており、今期は前期実績から2円増配の14円を見込むが、これで5期連続の増配となる見通しだ。 ■ケイファーマ <4896> 721円 (+63円、+9.6%) ケイファーマ <4896> [東証G]が急反発。25日午後1時ごろ、開発中のALS(筋萎縮性側索硬化症)治療薬「KP2011」に関して、日本国内における開発権・製造販売権の許諾先であるアルフレッサ ホールディングス <2784> [東証P]傘下のアルフレッサ ファーマによる臨床試験の進捗状況が「募集中」から「募集終了」に更新されたと発表しており、好材料視された。あわせて、9月29日夜放送予定のNHK「クローズアップ現代」に、取締役CTOの中村雅也氏が出演すると発表しており、これも材料視された。「iPS細胞が変える未来 実用化の最前線」のテーマで、亜急性期の脊髄損傷に対する再生医療について紹介されるという。 ■北紡 <3409> 197円 (+17円、+9.4%) 一時ストップ高 北紡 <3409> [東証S]が急反発、一時ストップ高となった。25日午後3時ごろ、ソフトウェア企画・開発やシステムコンサルタントを手掛けるエレクス(さいたま市浦和区)と生成AIデータセンター事業に関してMOU(基本合意書)を締結したと発表しており、好材料視された。北紡は自社の経営資源を活用して生成AI向けコンテナ型データセンター事業への本格参入を検討しており、今回のMOU締結により、両社の経営資源・技術力を融合することで事業の早期立ち上げ及び市場ニーズへの迅速な対応を図るとしている。なお、26年3月期業績予想に同件は織り込んでおらず、業績への影響は詳細が判明次第、適時かつ適切に開示するとしている。 ■アツギ <3529> 1,106円 (+91円、+9.0%) アツギ <3529> [東証S]が7日ぶり急反発。同社は24日取引終了後、3カ年の中期経営計画を策定したと発表。最終年度となる28年3月期の連結営業損益目標を10億円の黒字(25年3月期実績は9億3000万円の赤字)としていることが好材料視されたようだ。28年3月期の連結売上高目標は273億円(同218億8000万円)に設定。基本方針として「顧客視点による価値の最大化」「新たな発想による価値創造」「圧倒的な競争力強化」「人的資本経営による組織力の強化」「資産の有効活用推進」を掲げている。 ■バリオ <4494> 929円 (+74円、+8.7%) バリオセキュア <4494> [東証S]が急反発。同社は24日取引終了後、パーソルホールディングス <2181> [東証P]傘下のパーソルクロステクノロジーと、セキュリティー分野における代理店契約を締結したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。これにより、両社は医療業界に特化した包括的なセキュリティーサービスを提供。パーソルクロステクノロジーのセキュリティーコンサルティングサービスにより全体統括を推進し、ネットワーク及びエンドポイントセキュリティーの課題解決においてはバリオの専門性を生かした導入・運用・管理サービスを軸とした統合型セキュリティソリューションを協業提供するとしている。 ■イトヨーギョ <5287> 1,375円 (+108円、+8.5%) イトーヨーギョー <5287> [東証S]が3日ぶり急反発。25日付の日本経済新聞朝刊で「東京都は電柱を地中に埋める無電柱化を進めるため、指定地域で新たに宅地を開発する場合の電柱新設を原則禁止する方針だ」と報じられており、通信ケーブル、電力ケーブルを小型ボックス内に配線する製品を手掛ける同社に電線地中化関連の一角として買いが入ったようだ。小池百合子都知事が都議会定例会の所信表明で「電柱を減らす、電柱を増やさない、この両面から取り組みを加速する」と述べて、宅地開発において無電柱化を推進する全国初の条例を制定する方針を明らかにしており、記事によると26年にも新設禁止を義務付ける条例の制定を目指すとしている。 ※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース