午後:債券サマリー 先物は反落、米金利上昇や日銀の利上げ観測が影響
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25日の債券市場で、先物中心限月12月限は反落。前日に米長期金利が上昇した流れを引き継いだほか、日銀による追加利上げ観測が根強いことから売りが優勢だった。 財務省は24日に開いた国債市場特別参加者(プライマリーディーラー、PD)会合で、10~12月に実施する流動性供給入札について残存期間15.5年超39年未満の発行額を1000億円減額する案を提示し、金利上昇を抑える姿勢を示したが債券先物の反応は限定的だった。24日に発表された米8月新築住宅販売件数が市場予想を上回ったことや、米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁が追加利下げに慎重な見解を示したことを受け、同日の米長期債相場が反落(金利は上昇)したことが円債に影響。また、日銀が朝方に公表した7月30~31日開催分の金融政策決定会合議事要旨で、出席した委員から利上げに前向きな発言が複数あったことも相場の重荷となった。この日に実施された40年債入札は応札倍率が2.60倍(前回は2.13倍)と強めの結果となったが、日経平均株価の上昇が安全資産とされる債券を下押し。先物は午後2時40分ごろに135円73銭をつけたあとは下げ渋ったものの、自民党総裁選を控えて財政拡張への懸念が依然としてくすぶっていることもあって戻りは鈍かった。 先物12月限の終値は、前日比14銭安の135円82銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは一時1.645%に上昇する場面もあったが、午後3時時点では前日と同じ1.640%で推移している。 出所:MINKABU PRESS