前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
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■DMP <3652> 2,697円 (+500円、+22.8%) ストップ高 ディジタルメディアプロフェッショナル <3652> [東証G]がストップ高。24日午前10時ごろ、独自開発の次世代エッジAIカメラSoC「Di1」を搭載した開発キット「Di1 Development Kit」の受注を開始したと発表した。優れた電力効率とステレオビジョン技術でエッジAI開発を加速するという。これを材料視した買いが急速に流入した。 ■アディッシュ <7093> 876円 (+150円、+20.7%) ストップ高 アディッシュ <7093> [東証G]がストップ高。10月4日投開票の自民党総裁選を前に、公開討論会が行われ、5人の候補者がそれぞれの政策をアピールした。日本テレビが21日に報じた党員、党友を対象とした電話調査では小泉進次郎農相を支持するとの回答がトップとなっている。国会議員を交えた選挙において、高市早苗前経済安保相と小泉農相が有力候補として各メディアにおいて取り上げられるなか、24日の株式市場では小泉氏が勝利した場合、ライドシェアの全面解禁に向けて前進するとの思惑が改めて台頭し、関連銘柄に短期資金が流入した。 ■岡本硝子 <7746> 275円 (+42円、+18.0%) 一時ストップ高 岡本硝子 <7746> [東証S]が6日ぶり急反騰、一時ストップ高となった。同社は24日、同社が反射鏡を販売・供給するオーク製作所(東京都町田市)が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業において開発した高解像・高精度のダイレクト露光装置に、岡本硝子のフライアイレンズが採用されたと発表。AI半導体などの実装に対応する先端パッケージ向けに開発された露光装置とあって、材料視されたようだ。NEDOの委託事業「省エネエレクトロニクスの製造基盤強化に向けた技術開発事業」の一環として、オーク製作所はフォトマスクを使用せずに 半導体基板に回路パターンを焼き付けるダイレクト露光装置において、従来よりも高い解像性と位置合わせ精度を実現できる次世代技術を搭載した装置を開発した。チップレット集積技術で大型化が進む先端半導体パッケージにおいて、微細な配線回路形成にダイレクト露光技術が適用可能であることを実証。オーク製作所は25年度内に製品化する方針だ。フライアイレンズは微小レンズを格子状に並べた光学素子で、安定した露光を実現できるという。 ■ブルーミーム <4069> 2,432円 (+283円、+13.2%) BlueMeme <4069> [東証G]が3日続急騰。前営業日となる22日の取引終了後、主要株主のBMトラスト(東京都江東区)とブルーミーム会長の松岡真功氏らが売主となり、保有するブルーミーム株の一部を市場外の相対取引で情報技術開発(東京都新宿区)に譲渡することとなったと発表した。売却日は9月30日を予定しており、情報技術開発がブルーミームの筆頭株主となる見通し。あわせてブルーミームは情報技術開発との間で、業務提携契約の締結に向けた協議を開始すると開示している。ローコード事業の協業やAIをはじめとする技術開発の拡充を主な業務提携の対象とする方針。グループの連結業績に及ぼす影響については現在精査中としている。発表を手掛かり視した買いが入ったようだ。 ■テスHD <5074> 449円 (+45円、+11.1%) 東証プライムの上昇率2位。テスホールディングス <5074> [東証P]が3日続急騰。24日、子会社のテス・エンジニアリングが系統用蓄電所のEPC(設計・調達・施工)で大口受注を決議したと開示。これが株価の刺激材料となったようだ。受注先は大和エナジー・インフラ(東京都千代田区)が出資するDEIバッテリーファンドベータ合同会社で、受注金額は約130億円。納期は2028年4月を予定。26年6月期から28年6月期にかけて収益を計上する方針だ。 ■IHI <7013> 17,710円 (+1,565円、+9.7%) 東証プライムの上昇率3位。IHI <7013> [東証P]が3日続急伸。24日は防衛関連三羽烏に位置付けられる三菱重工業 <7011> [東証P]や川崎重工業 <7012> [東証P]も揃って高かったが、その中でもIHIの上げ足の強さが目立った。米ボーイングに関して米中両政府の間で民間航空機の大型受注を巡る交渉が最終段階にあると米ブルームバーグ通信などが伝えており、これに伴い航空エンジン製造で高い実績を誇るIHIの収益機会につながるとの見方が買いを誘導していた。売買代金も増勢で後場取引開始直後の時点で三菱重を上回りプライム市場の7位にランクインしていた。 ■キャリアL <6070> 2,631円 (+232円、+9.7%) 東証プライムの上昇率4位。キャリアリンク <6070> [東証P]が続急伸。同社は22日の取引終了後、9月中間期の連結業績予想について、売上高を205億1500万円から215億円(前年同期比5.1%増)へ、営業利益を11億5200万円から18億2000万円(同53.2%増)へ、純利益を7億8900万円から12億3000万円(同53.8%増)へ上方修正した。各利益は減益予想から一転して増益になっており、これを好感した買いが流入した。主力の事務系人材サービス事業BPO関連事業部門で、各種給付金支給案件やマイナンバー関連案件及び戸籍法改正関連案件に対して積極的に受注活動に取り組んだ結果、期初に想定した以上の受注が実現したという。また、製造系人材サービス事業でも既存取引先を中心に受注量増加に努めた結果、製造加工部門特に住宅設備製造、機械製造などからの受注量が増加し売り上げ増に寄与する。なお、通期業績予想は据え置いた。 ■栗林船 <9171> 1,580円 (+140円、+9.7%) 栗林商船 <9171> [東証S]が3日続急伸。同社は前営業日となる22日の取引時間中に、26年3月期の連結業績予想の上方修正を発表。今期の最終利益は減益予想から一転して過去最高益を更新する見通しを示したことを受け、株価は急騰しストップ高をつけた。更に、取引終了後に同社は立会外での自社株買いの実施について公表。追加の刺激材料も支えとして株価は上値追いの展開となっていた。同社は22日終値の1440円で、取得総数14万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.12%)を上限として東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)における買い付けの委託を行うと発表。24日に上限となる14万株の買い付けを行ったと開示した。 ■イー・ギャラ <8771> 1,713円 (+142円、+9.0%) 東証プライムの上昇率6位。イー・ギャランティ <8771> [東証P]が7日続急伸。日本経済新聞電子版が23日、「地方銀行などへの投資を手掛けるありあけキャピタル(東京・中央)が売上債権の保証などを手掛けるイー・ギャランティの株式5%超を取得したことが23日、わかった」と報じた。これを受けて思惑的な買いが集まったようだ。 ■アイピーエス <4390> 3,740円 (+300円、+8.7%) 東証プライムの上昇率7位。アイ・ピー・エス <4390> [東証P]が3日続急伸。同社は前営業日となる22日の取引終了後、日本とフィリピン、シンガポールを結ぶ国際海底ケーブルの共同建設に関する追加情報を公表。パートナー企業として米メタ・プラットフォームズ やソフトバンク <9434> [東証P]などが参画していることを明らかにした。世界的なIT企業や通信大手との共同事業による収益押し上げ効果を期待した買いが集まったようだ。国際海底ケーブルシステムは総延長距離約8000キロメートルで、2028年に運用を開始する予定。NEC <6701> [東証P]がサプライヤーとなる。アイピーエスは7月30日に、今回の国際海底ケーブルに関してコンソーシアム形式による共同建設に参画すると発表していた。 ■NSD <9759> 3,529円 (+237円、+7.2%) 東証プライムの上昇率9位。NSD <9759> [東証P]が続急伸。大和証券は22日、同社株の投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」へ引き上げた。目標株価は3600円から4200円に見直した。同社は独立系のソフト開発会社で、幅広い業種向けで好調。同証券では26年3月期の連結営業利益を前期比8.4%増の182億6000万円と予想しており、会社計画(171億円)を上回ると見込んでいる。中小型システムインテグレーター(SIer)業界では、顧客の基幹系システム刷新の需要が強く、人材逼迫感から単価アップが継続しやすい、とみている。 ■メック <4971> 4,035円 (+240円、+6.3%) 東証プライムの上昇率10位。メック <4971> [東証P]が続急伸。週明け22日に商い増勢のなか大幅高で急勾配の5日移動平均線を大きく上放れたが、24日も目先筋の利益確定売りを吸収し上げ足を加速した。一時13.6%高と値を飛ばしプライム市場の値上がり率トップとなった。電子パッケージ基板や部品などの製造プロセスに必須である金属表面処理薬品で世界屈指の実力を有し、半導体パッケージ銅表面処理剤で世界トップシェアを誇る。AIサーバー向けなどの高性能品で旺盛なニーズを捉えており、収益成長期待が株価押し上げの原動力となっている。 ■SBG <9984> 19,000円 (+1,070円、+6.0%) ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が急反発。24日は前日23日の米国株市場でナスダック総合株価指数が上昇一服となったことや、同社傘下の半導体設計アーム・ホールディングス が軟調な値動きで25日移動平均線を下回って引けたことを受け、引き続き利益確定売りが上値を押さえたが、株式需給面では信用買い残が急減する一方、売り残が急増しており、直近(12日現在)の信用倍率は0.78倍と1倍を下回るなど取り組み妙味も意識される状況だった。日証金では貸借倍率0.31倍とこちらも売り長の状態で、下値ではショートカバーによって歯止めがかかりやすい状況にあった。 ■ウィルG <6089> 1,037円 (+48円、+4.9%) ウィルグループ <6089> [東証P]が大幅反発。同社は22日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を1346億円から1404億円(前期比0.5%増)へ、営業利益を25億円から27億5000万円(同17.6%増)へ、純利益を15億6000万円から17億3000万円(同49.8%増)へ上方修正しており、これを好感した買いが入った。上期において、国内Working事業で建設技術者領域が堅調であることに加え、セールスアウトソーシング領域などの既存領域も順調に推移していることが要因。また、海外Working事業で為替レートが想定よりも円安に推移していることもプラスに働く。更に下期も主に国内Working事業が堅調に推移する見通しであることを織り込んだ。 ■日立 <6501> 4,030円 (+183円、+4.8%) 日立製作所 <6501> [東証P]が8日ぶり大幅反発。前営業日となる22日までの株価調整を受けて次第に値頃感が意識されていたなか、23日に同社はデータとAI領域でのコンサルティングファームであるドイツのシンバートの買収を決めたと発表した。AI分野での事業成長を期待した買いを誘う要因となったようだ。シンバートは主要なクラウド・データプラットフォームベンダーや大手パブリッククラウドベンダーとの強固なパートナーシップを構築し、200社以上の顧客の価値創出・変革を支援しているという。日立は自社の顧客が抱える課題解決を支援するほか、日立のソリューション群である「HMAX」の展開強化につなげる。25年度末にクロージングを予定する。 ■東名 <4439> 1,116円 (+46円、+4.3%) 東名 <4439> [東証S]が大幅続伸。24日午前10時ごろ、25年8月期連結業績予想について営業利益を28億6900万円から32億8800万円(前の期比42.1%増)へ上方修正すると発表した。これが買い手掛かりとなった。電力小売サービス「オフィスでんき119」で、猛暑の影響により一顧客当たりの電気使用量が当初の想定を上回ったことなどを織り込んだ。コスト削減効果も寄与する見通し。なお、売上高予想については299億9200万円から290億6700万円(同21.5%増)へ見直した。 ■セガサミー <6460> 3,214円 (+127円、+4.1%) セガサミーホールディングス <6460> [東証P]が大幅続伸。同社は22日の取引終了後、新機種「スマスロ 北斗の拳 転生の章2」について、保安通信協会から型式試験の適合通知を受けたと発表しており、これを好感した買いが集まった。市場では、人気の「北斗の拳」シリーズの新機種に対する期待が膨らんだようだ。 ■森六 <4249> 2,673円 (+85円、+3.3%) 森六 <4249> [東証P]が大幅高で4日続伸。24日正午、レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]から自動車用成形部材事業を買収すると発表。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。レゾナックが新たに設立する分割準備会社の全株式を取得し、子会社化する。対象事業では外装樹脂部品を中心に、樹脂製バックドアや外装発泡成形部品などを提供。取得対価は172億円で、現金により決済する。来年4月1日付の株式取得を予定。26年3月期の業績予想については現在精査中で、確定次第改めて公表する。 ■SBSHD <2384> 3,720円 (+85円、+2.3%) SBSホールディングス <2384> [東証P]が続伸。SBI証券が前営業日の22日、SBSHDの目標株価をこれまでの3290円から4200円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。物流事業について、営業利益の改善傾向が27年12月期以降に発現する可能性が高いとしたうえで、生産性の改善に合わせて値上げによる損益改善も実現できると推測する。同証券はSBSHDの27年12月期営業利益予想をこれまでの245億円から257億円に増額修正している。 ■日本取引所 <8697> 1,613.5円 (+32円、+2.0%) 日本取引所グループ <8697> [東証P]が続伸。同社は24日正午、26年3月期の連結業績と配当予想の上方修正を発表しており、好感されたようだ。業績予想の前提となる1日あたりの売買代金と取引高を見直し、「株式等」の1日あたりの売買代金の前提を6兆円(従来比1兆円増)としたうえで、今期の営業収益予想をこれまでの見通しから140億円増額して1750億円(前期比7.9%増)、最終利益予想を90億円増額して645億円(同5.6%増)に引き上げた。最終利益は減益予想から一転して過去最高益となる見通し。また、中間配当予想を従来の見通しから4円増額して25円、期末配当予想を3円増額して同じく25円に見直した。年間配当予想は50円。株式分割を考慮し特別配当を含めたベースで前期の年間配当は45円50銭で、実質増配の計画となる。 ■持田薬 <4534> 3,300円 (+60円、+1.9%) 持田製薬 <4534> [東証P]が反発。祝日前22日取引終了後、後発薬メーカーの日医工、共和薬品などを傘下に持つ純粋持ち株会社アンドファーマ(東京都中央区)を持ち分法適用関連会社化すると発表した。第三者割当増資の引き受けや既存株主からの株式の一部譲り受けによって20%の株式を取得する。アンドファーマを巡っては、伊藤忠商事 <8001> [東証P]も株式を取得することを明らかにしている。持田薬は伊藤忠とともにアンドファーマの経営に参画することを通じて更なる企業価値向上を目指す構え。これが材料視された。 ■太平洋工 <7250> 2,718円 (+46円、+1.7%) 太平洋工業 <7250> [東証P]が続伸。旧村上ファンド関係者が運営する投資会社エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが22日付で関東財務局に提出した変更報告書で、太平洋工株の保有割合が10.45%から11.47%へ増加したことが判明した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は9月12日。太平洋工は現在、1株2050円でMBOを実施中。同社は24日朝方にMBOの買い付け期間を変更すると発表し、期限を9月24日から10月8日に延長した。 ■マツキヨココ <3088> 3,065円 (+42円、+1.4%) マツキヨココカラ&カンパニー <3088> [東証P]が8日ぶり反発。祝日前22日取引終了後、グループ会社のココカラファインヘルスケアを通じて、シグマ薬品(大阪府八尾市)からドラッグストア事業と調剤薬局事業の一部を譲り受けると発表した。これにより、重点エリアに位置づける大阪府、奈良県でのシェア拡大を目指す。事業譲渡日は来年1月5日の予定。これが材料視された。 ■木徳神糧 <2700> 5,320円 (+60円、+1.1%) 木徳神糧 <2700> [東証S]が4日ぶり反発。前営業日となる22日の取引終了後、東京証券取引所が木徳神糧株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を24日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も24日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入したようだ。 ※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース