16日の株式相場見通し=売り買い交錯、米株高追い風も上値重い展開か
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16日の東京株式市場は売り買い交錯のなか、日経平均株価は4万4000円台半ばで弱含みに推移しそうだ。3連休明けとなるが、前週末まで3営業日で1300円あまり水準を切り上げており、その反動が出やすいタイミングにある。前日の欧州株市場は高安まちまちの展開だったが、フランスの主要株価指数であるCAC40は6日続伸と戻り足を強めたほか、独DAXも反発した。特段大きな買い手掛かり材料は見当たらないものの、引き続き米利下げに対する期待が買いを誘導している。また、米国株市場でも依然として上値指向に変化がみられない。前週末にNYダウが270ドルあまり下落したが、週明けは上げ幅こそ限定的ながら反発し、押し目買い意欲の強さを反映した。また、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は1%近い上昇で6日連続の最高値更新と気を吐いている。米国と中国の閣僚級会議が前週14~15日の日程で行われ、関税問題や中国の動画アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業売却などについて話し合ったが、トランプ米大統領は自身のSNSを通じて会議が首尾よく進展したとコメントしており、今週19日には中国の習近平国家主席と直接対話する予定であることも明らかにし、これが市場センチメントを改善させた。加えて今週17日のFOMCでFRBは利下げを決定することがほぼ確実視されており、一部では0.5%の利下げを予想する向きもあるなか、ハイテクセクターを中心に株価の押し上げ材料となった。東京市場でも好調な米株市場を横目に追い風局面が続く。ただ、FOMCの結果を見極めたいとのニーズや、国内では自民党総裁選の行方に思惑が錯綜するなか、様子見気分も台頭する可能性がある。取引時間中は米株価指数先物やドル・円相場の動向などにも影響を受けそうだ。 15日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比49ドル23セント高の4万5883ドル45セントと反発。ナスダック総合株価指数は同207.64ポイント高の2万2348.74だった。 日程面では、きょうは7月の第3次産業活動指数など。海外では8月の英失業率、9月のZEW独景気予測指数、7月のユーロ圏鉱工業生産指数、8月の米小売売上高、8月の米鉱工業生産・設備稼働率など。 出所:MINKABU PRESS