株価指数先物【寄り前】 SQでの4万4000円乗せを想定したロング対応
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 43870 ±0 (±0.00%) TOPIX先物 3135.0 -11.0 (-0.34%) シカゴ日経平均先物 43900 +30 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 10日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。8月の米卸売物価指数(PPI)が前月比0.1%下落と市場予想を下回り、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げを決めるとの見方を後押しした。ただ、明日の8月米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの見方から、利益確定の売りが出やすかった。四半期決算で受注残が急増したオラクルが35%を超える大幅高となり、半導体などAI関連株に買いが波及しており、エヌビディア やブロードコム などの上昇が目立った。 S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、エネルギー、公益事業が上昇した半面、小売、テクノロジー・ハード・機器、食品・生活必需品小売の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、エヌビディアのほか、シェブロン 、シスコシステムズ 、キャタピラー 、JPモルガン・チェース が買われた。一方で、セールスフォース 、アマゾン・ドット・コム 、アップル 、マクドナルド が軟調。 シカゴ日経平均先物の清算値は大阪比30円高の4万3900円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比10円高の4万3880円で始まった。その後はショート優勢となり、4万3690円まで売られる場面もみられた。ただ、下へのバイアスは強まらず、売り一巡後はロングが優勢となり、米国市場の取引開始後にはプラス圏を回復。中盤にかけて4万4020円まで買われ、その後は4万3820円~4万3940円辺りで保ち合い、日中比変わらずの4万3870円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まりそうだ。9月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなかで限月交代に伴うロールオーバーが中心になりやすく、膠着感が強まりやすいだろう。ただし、米国ではAI関連株に資金が集中する動きが目立ち、エヌビディアなどの強い値動きが支援材料になりそうである。 連日で史上最高値を更新しているアドバンテスト<6857>[東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が牽引する展開が見込まれるなかでは、下へのバイアスは強まらないだろう。日経225先物は4万4000円接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろうが、押し目待ち狙いのロング対応とし、ショートカバー狙いに向かわせそうだ。 ボリンジャーバンドの+1σ(4万3510円)と+2σ(4万4200円)によるレンジ内での推移をみせるなか、オプション権利行使価格の4万3750円から4万4250円辺りのレンジを想定。SQで4万4000円に乗せてくるとの思惑も高まりやすく、SQ通過後に上へのバイアスが強まる展開が期待されやすいだろう。 10日の米VIX指数は15.35(9日は15.04)に上昇した。一時15.63まで上昇し、25日移動平均線(15.35)を上回る場面もみられたが、その後は同線に上値を抑えられる形での推移だった。引き続き直近の安値水準での推移をみせているため、リスク選好に傾きそうだ。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.94倍に上昇した。一時13.97倍まで上昇した後は200日線(13.93倍)での攻防をみせていたが、同線を終値で上回ってきた。これまで200日線水準ではリバランスが入りやすかったが、米国で半導体などAI関連への物色が強まるなか、日経平均型優位の流れが意識されそうだ。SQに絡んだ商いでトレンドを見極めにくくさせるだろうが、8月19日以来の14.00倍台乗せを想定した、NTロングに振れそうである。 株探ニュース