前週末5日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
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■AZ丸和HD <9090> 1,079円 (-116円、-9.7%) 東証プライムの下落率2位。AZ-COM丸和ホールディングス <9090> [東証P]が続急落。同社は4日の取引終了後、2025年満期のユーロ円建て新株予約権付社債(転換社債=CB)の買い入れ実施とともに、2030年満期のユーロ円建てCBの発行を発表した。既発CBを新たなCBに実質的に置き換えるリファイナンスとなる。資本調達コストを抑えつつ、負債の長期化を図る資本政策に対し、マーケットにおいては株式転換による潜在的な希薄化リスクが継続するとの受け止めも一部にあって、同社株に対する売りが促されたもようだ。25年満期の既発CBに関して、9月4日時点で株式には転換されておらず、これに伴う希薄化は発生していないという。AZ丸和HDは額面金額合計の200億円を上限に既発CBの買い入れを行い消却する予定。30年満期の新発CBは総額220億円で、発行価格は額面金額の102.5%。手取り金約219億円のうち、最大200億円を既発CBの買い入れに充当し、未充当分については既発債の償還資金などに充てる方針としている。 ■Rフィールド <2910> 1,490円 (-82円、-5.2%) 東証プライムの下落率5位。ロック・フィールド <2910> [東証P]が急反落。5日午後3時ごろ、5-7月期連結決算を発表。売上高は124億7100万円(前年同期比1.5%減)、最終損益は1000万円の赤字(前年同期1億300万円の赤字)だった。百貨店や商業施設の改装に伴う休業や退店の影響があった。また、店舗レジの入れ替えや物流システムの改修における減価償却費の増加、原材料費・店舗人件費の上昇なども響いた。通期で増収・最終黒字を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。 ■インターメス <262A> 2,985円 (-135円、-4.3%) 東証プライムの下落率7位。インターメスティック <262A> [東証P]が3日ぶり大幅反落。4日の取引終了後に発表した8月度の国内月次売上速報で、既存店売上高は前年同月比18.0%増と32ヵ月連続で前年実績を上回ったものの、株価は2日に発表した「メガネスーパー」買収を受けて急伸していたことから、5日は利益確定売りが先行したようだ。前月に続き、Snow Manの目黒蓮氏によるテレビCMをはじめとした各種プロモーション施策の効果により、「SUNCUT Glasses」が好調に推移した。なお、全店売上高は同22.8%増だった。 ■フジHD <4676> 3,360円 (-97円、-2.8%) フジ・メディア・ホールディングス <4676> [東証P]が反落。旧村上ファンド系のレノ(東京都渋谷区)が関東財務局に提出した変更報告書により、村上世彰氏の長女である野村絢氏やエスグラントコーポレーション(同渋谷区)、シティインデックスファースト(同台東区)による共同保有割合が16.32%から17.33%に上昇したことが4日の取引終了後に明らかとなった。ただこれを手掛かりに買い向かう姿勢は広がらず、株価の反応は限定的なものとなった。報告義務発生日は8月28日となっている。 ■壱番屋 <7630> 930円 (-15円、-1.6%) 壱番屋 <7630> [東証P]が続落。4日に発表した8月度の月次情報で、国内のカレーハウスCoCo壱番屋業態の既存店売上高が前年同月比3.0%減となり、2ヵ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。昨年8月に実施した価格改定の効果が一巡したことなどから、客単価は同0.4%増と前年並みだったものの、お盆期間中の天候に恵まれなかったことなどが影響し客数が同3.3%減と落ち込んだことが響いた。なお、全店売上高は同2.3%減だった。 ※5日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋 株探ニュース