午後:債券サマリー 先物は大幅続伸、午後に一段高 長期金利1.570%で推移
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5日の債券市場で、先物中心限月9月限は大幅続伸した。前日の米国市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が台頭するなかで長期債相場が上昇(金利は低下)し、円債相場の支援材料となった。 4日発表の8月のADP全米雇用リポートは、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想に届かず、労働市場の先行き懸念が広がった。米長期金利は4.16%に低下した。国内では5日は利付国債の入札や定例の国債買い入れオペといった需給イベントがなかった。同日発表の毎月勤労統計で、物価の変動の影響を除いた実質賃金は7カ月ぶりにプラスとなり、日銀の利上げ観測をサポートする内容となったが、超長期債に対しては直近の価格下落(金利の上昇)を受けた押し目買いが優勢となり、金利全体に低下圧力を掛けた。 トランプ大統領は日本時間5日、日米貿易協議の合意内容に関し、米大統領令に署名した。石破茂首相は今回の大統領令署名を歓迎したうえで、続投への意欲を改めて示したが、債券相場の反応は総じて限定的なものとなった。8月の米雇用統計の発表を控えていることもあり様子見ムードが広がるなか、午後に入り先物は持ち高調整とみられる買いが入り、一段高となった。 先物9月限は前営業日比33銭高の137円96銭で午前を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.020ポイント低い1.570%で推移している。 出所:MINKABU PRESS