5日の株式相場見通し=買い優勢、米株高受けリスク選好の地合い続く
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5日の東京株式市場は買い優勢の地合いとなり、日経平均株価は続伸し4万2000円台後半から4万3000円にかけて強調展開が見込まれる。前日の欧州株市場は総じて頑強な値動きで、フランスの主要株価指数であるCAC40は小幅反落したものの、独DAXが続伸しリバウンド局面へ移行したほか、英FTSE100も続伸となり目先調整局面からの脱却を明示した。米国でFRBによる早期利下げ期待が強まっていることを背景に、欧州市場でもリスクを取る動きが目立っている。米国株市場では景気敏感株やハイテク株など幅広い銘柄が買われNYダウ、ナスダック指数ともに上昇、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は史上最高値を更新した。この日発表されたADP全米雇用リポートは、非農業部門の雇用者数が前月比5万4000人にとどまり事前コンセンサスを下回った。また、週間の米新規失業保険申請件数は23万7000件と予想から上振れ、両指標いずれも米労働市場の弱含みを示唆する内容となり、これを受け米長期金利が低下し株式市場には追い風となった。一方、8月の米サプライマネジメント協会(ISM)サービス業景況感指数は52.0と7月から上昇し予想も上回ったことで、米経済の底堅さが確認される格好となった。個別ではアマゾン・ドット・コム<AMZN>が4.3%高と大きく買われたほか、半導体関連ではマイクロン・テクノロジー<MU>が4.6%高と値を飛ばし、投資家のセンチメント改善に貢献している。東京市場では米株市場がリスク選好の地合いだったことで追い風が意識されやすい。もっとも、日経平均は前日に先物主導で640円あまりも水準を切り上げていることから、その分だけ上値は重くなりそうだ。日本時間今晩開示予定の8月の米雇用統計を控え、この内容を見極めたいとの思惑も急速に買いポジションを高める動きを抑制する可能性がある。 4日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比350ドル06セント高の4万5621ドル29セントと4日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同209.96ポイント高の2万1707.69だった。 日程面では、きょうは、7月の家計調査速報値(総務省)、7月の毎月勤労統計速報値(厚生労働省)、8月上中旬の貿易統計(財務省)、3カ月物国庫短期証券の入札、7月の景気動向指数、消費活動指数など。海外では7月の英小売売上高、8月の米雇用統計など。なお、マレーシア市場とインドネシア市場は休場。 出所:MINKABU PRESS