株価指数先物【寄り前】 日米政治不安によりショートが入りやすい

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 42180 -170 (-0.40%)
TOPIX先物 3076.5 -8.5 (-0.27%)
シカゴ日経平均先物 42085 -265
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 2日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦巡回区控訴裁判所は、トランプ米政権の相互関税などを憲法違反とした一審判決を支持。トランプ米大統領は最高裁に上訴する意向を表明したが、違憲となれば米政府が得る関税の歳入が減るとの懸念など先行き不透明感から売りが優勢となった。NYダウの下落幅は600ドルに迫る場面もみられたが、8月のISM製造業景況感指数が前月から改善したことを手掛かりに、その後は下げ幅を縮めている。

 S&P500業種別指数は、家庭用品・パーソナル用品、医薬品・バイオテクノロジー、エネルギーが上昇した一方で、不動産、商業サービス・用品、半導体・同製造装置の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、メルク、マクドナルド、ボーイング、ウォルマートが買われた。半面、ナイキ、エヌビディア、ゴールドマン・サックス・グループ、シスコシステムズ、アマゾン・ドット・コムが軟調。

 シカゴ日経平均先物の清算値は大阪比265円安の4万2085円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比200円安の4万2150円で始まった。その後もショート優勢のなかで、4万1690円まで売られる場面もみられた。米国市場の取引開始後にショートカバーが入り、いったん4万2110円まで切り返したが、中盤にかけて再び4万1810円まで下落。ただ、終盤にショートカバーの動きが強まり、4万2180円まで下げ幅を縮めてナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。ナイトセッション開始直後にショートを仕掛ける動きとなったが、自民党の森山裕幹事長が党の両院議員総会で辞任する意向を表明したと伝わり、政局不安から為替市場で1ドル=148円台と円売り・ドル買いの勢いが増したことがトリガーになったようだ。

 一時4万1690円まで急落したが、終盤のショートカバーによって4万2000円を回復し、25日移動平均線(4万2190円)水準で終えている。売り一巡後に早い段階で同線を上回ってくるかが注目されそうだ。25日線が抵抗線として意識されてくると、ボリンジャーバンドの-1σ(4万1200円)とのレンジに移行する可能性が高まるため、戻り待ち狙いのショートに向かわせそうである。

 そのため、オプション権利行使価格の4万2000円を中心とした上下の権利行使価格となる、4万1500円から4万2500円のレンジを想定する。米国市場では主要な株価指数が下落したものの、売り一巡後は下落幅を大きく縮めていることもあり、まずは4万2000円処での底堅さを見極めつつ、押し目狙いのロング対応になりそうだ。

 2日の米VIX指数は17.17(1日は16.12)に上昇した。75日線(17.16)を突破し、一時19.38まで上昇する場面もみられ、200日線(19.17)を上回った。その後は上げ幅を縮めて75日線水準で終えているが、8月上旬以来の水準に急伸してきたことで、市場心理を神経質にさせそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.72倍に低下した。一時13.80倍をつけて、-1σ(13.76倍)を上回る場面もみられた。ただし、同バンドをキープできずに、その後は13.71倍まで下げている。アドバンテスト<6857>[東証P]やソフトバンクグループ<9984>[東証P]の弱い値動きが日経平均型の重荷になった一方で、バフェット銘柄とされる三菱商事<8058>[東証P]など商社株が軒並み買われており、相対的にTOPIX型優位になった。日米ともに政治不安が燻るなかでは、バリュー株志向に向かわせそうであり、NTショートに振れやすいだろう。

株探ニュース

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