前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■窪田製薬HD <4596> 80円 (+30円、+60.0%) ストップ高 窪田製薬ホールディングス <4596> [東証G]がストップ高。1日の取引終了後、同社のメガネ型AR(拡張現実)デバイス「Kubota Glass」の販売特約店契約に関する発表を相次いで行っており、手掛かり視されたようだ。中国の多元奇夢(北京)医療科技と福豪(上海)光学科技、台湾のEverLight Instrumentとそれぞれ販売特約店契約と売買契約を締結した。3社は販売後のアフターサービスも行う。なお窪田製薬HDは3月13日に締結した坂田製薬(大阪府阪南市)との「Kubota Glass」の販売に関する売買契約に関し、8月末までの履行期間において600台の納品を見込んでいたが、現時点で坂田製薬からの発注に至っておらず、納品できていないと明らかにした。現在、契約の履行に関して協議を継続しているとしている。 ■abc <8783> 522円 (+80円、+18.1%) ストップ高 abc <8783> [東証S]がストップ高。1日は会社側が8月29日に発表した暗号資産市場における新サービス「Vixサービス」の提供開始を好感する形で買われたが、2日は、1日の取引終了後に発表した上場株式のトレーディングによる営業外収益の計上を好感する形で買いが入った。26年8月期第1四半期に売買目的有価証券運用益2200万円を営業外収益として計上する。なお、同件により業績を見直す必要が生じた場合には速やかに開示するとしている。 ■ミット <4016> 1,145円 (+127円、+12.5%) MITホールディングス <4016> [東証S]が3日ぶり急反騰。1日の取引終了後に25年11月末日時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年11月30日時点で3単元(300株)以上を保有する株主を対象に、一律でQUOカード5000円分を進呈する。 ■rakumo <4060> 1,327円 (+135円、+11.3%) rakumo <4060> [東証G]が急反騰。同社は1日の取引終了後、米アブポイント子会社のAvePoint Japanと業務提携を締結したと発表しており、業績の押し上げ効果を期待する買いが流入した。米マイクロソフト と強固なパートナーシップを持つアブポイントの日本法人との提携により、Microsoft 365に、グループウェアSaaSの「rakumo」シリーズを提供していく。25年12月期業績に与える影響は精査中。AvePoint Japanによる「rakumo for Microsoft 365」のライセンス売上高の一定割合を、ストック収益として計上していく。 ■日ヒュム <5262> 3,710円 (+335円、+9.9%) 東証プライムの上昇率トップ。日本ヒューム <5262> [東証P]が続急伸。8月7日につけた上場来高値3480円を大幅に更新する強さをみせていた。ヒューム管やコンクリートパイルなどコンクリート2次製品を手掛けており、国土強靱化や電線地中化の関連最右翼としてマーケットで存在感を示す。2026年度の政府予算の概算要求は過去最大の122兆円台となったことが伝えられているが、そのなか国土交通省は前年度比2割増となる7兆円あまりを要求。そのうち、上下水道やトンネル、空港などの老朽化対策で前年度から3割の増額となる1兆円強を計上した。下水道の老朽化が原因で埼玉県八潮市の県道交差点で大規模な道路陥没事故が起こったことで、その対策が喫緊の課題となっている。株式市場でもこれをテーマ視する形で下水道インフラ関連銘柄を物色する動きが活発だ。2日は日本ヒュームだけでなく、栗本鐵工所 <5602> [東証P]、日本鋳鉄管 <5612> [東証S]、ブルーイノベーション <5597> [東証G]、大盛工業 <1844> [東証S]など下水道関連株が軒並み動意した。 ■イオレ <2334> 8,310円 (+610円、+7.9%) イオレ <2334> [東証G]が続急伸。同社は1日の取引終了後、暗号資産金融事業に関する戦略発表会を10月に開催すると公表。これを材料視した買いが入ったようだ。同社は中期経営計画の中核に暗号資産金融事業を位置付けている。発表会では、暗号資産を活用した金融業のインフラともいえる構想「Neo Crypto Bank戦略」についての詳細などを示す。開催日や登壇者などについては9月16日に特設ページで発表する予定としている。 ■伊勢化 <4107> 28,610円 (+1,940円、+7.3%) 伊勢化学工業 <4107> [東証S]が急反発。経済産業省は2日に開かれた産業構造審議会グリーンイノベーションプロジェクト部会でのワーキンググループにおいて、「次世代型太陽電池の開発」プロジェクトに関する研究開発・社会実装の方向性についての資料を公開した。このなかで、タンデム型ペロブスカイト太陽電池の基盤技術開発事業の予算上限額を従来の110億円から129億8000万円に増額するとともに、次世代型タンデム太陽電池の量産技術実証事業について新規予算額153億3000万円で実施する案を提示した。ペロブスカイト型太陽電池の実用化に向け国が政策面で後押しをする姿勢が示されたことを受け、生産に必要なヨウ素を供給する同社に対し買い注文が集まった。 ■伊藤園 <2593> 3,600円 (+220円、+6.5%) 東証プライムの上昇率4位。伊藤園 <2593> [東証P]が続急伸。1日の取引終了後、第1四半期(5-7月)連結決算を発表しており、売上高1308億7500万円(前年同期比4.7%増)、営業利益83億6000万円(同17.3%増)、純利益57億1200万円(同28.6%増)となった。全国的に記録的な高温・少雨だったことに加えて、前期に先行投資した広告宣伝費の効果もあり、主力の「お~いお茶」「健康ミネラルむぎ茶」ブランドの飲料製品を中心にリーフ・ドリンク事業の売上高・営業利益が好調に推移した。また、北米を中心に「お~いお茶」の海外販売も数量を伸ばした。 26年4月期通期業績予想は、売上高4900億円(前期比3.7%増)、営業利益255億円(同11.0%増)、純利益160億円(同13.0%増)の従来見通しを据え置いた。 ■アプリックス <3727> 225円 (+13円、+6.1%) アプリックス <3727> [東証G]が急伸。1日取引終了後、IoTプラットフォームを開発するジャスミー(東京都港区)と協業し、電子マネーサービス「さガッツ!マネー」の提供を開始すると発表した。また、ジャスミーがスポンサーを務め運営する「サガン鳥栖公認応援ファントークン」アプリ上のキャンペーンとして「さガッツ!マネー2025」も始めるという。これが材料視された。 ■IBJ <6071> 869円 (+49円、+6.0%) 東証プライムの上昇率6位。IBJ <6071> [東証P]が続急伸。1日の取引終了後に発表した8月度のKPI(重要業績評価指標)で、運営する結婚相談所ネットワークの登録会員数が10万1240人(前年同月比7.7%増)と10万人を突破したことが好感された。結婚相談所ネットワークの拡大や、社会的な婚活や結婚相談所への関心の高まり、若年層の利用増加などが背景にあることに加えて、加盟店への立ち上げ支援施策の効果により、会員獲得の早期化と獲得力向上が進んだことが寄与した。また、課金会員数も同47.1%増の9万4972人と増加した。7月に開始した休会会員への課金効果などが寄与した。 ※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース