前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
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■トリケミカル <4369> 2,570円 (-700円、-21.4%) ストップ安 東証プライムの下落率トップ。トリケミカル研究所 <4369> [東証P]がストップ安。8月29日の取引終了後、26年1月期の連結業績予想について、売上高を260億円から230億円(前期比21.7%増)へ、営業利益を60億5000万円から55億円(同4.6%増)へ、純利益を50億円から48億円(同3.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。先端半導体 を中心に需要は堅調に推移しているものの、特定の中国主要顧客の半導体生産体制の効率化により、生産量に対する材料の消費量が大幅に減少する見込みとなったことに加えて、それに伴い顧客における現在の在庫水準も引き下げていく方針であることから、主にHigh-k材料(高誘電率材料)の出荷を中心に想定を下回ることが要因としている。なお、同時に発表した7月中間期決算は、売上高123億7500万円(前年同期比55.2%増)、営業利益31億7700万円(同63.9%増)、純利益27億7600万円(同36.7%増)だった。 ■コンヴァノ <6574> 248円 (-41円、-14.2%) コンヴァノ <6574> [東証G]が続急落。東京証券取引所が9月1日から、同社株の信用取引による新規の売り付けと買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表。これによって個人投資家からの資金流入が細るとの見方から売られた。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分と非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金担保分20%)にすると発表した。 ■アドテスト <6857> 10,750円 (-925円、-7.9%) 東証プライムの下落率2位。アドバンテスト <6857> [東証P]が急反落。前週末の米国株市場ではハイテク株を中心に値を下げる銘柄が増えており、エヌビディアが3.3%安で3日続落するなど半導体セクターへの売り圧力が強まった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は6日ぶりに大幅反落となったことで、1日の東京市場でも同関連株には逆風が強かった。AI半導体関連株については日米ともにここ急速に水準を切り上げてきた反動もあって、目先はバリューエーション調整の動きが意識されていた。 ■エリアリンク <8914> 2,381円 (-171円、-6.7%) エリアリンク <8914> [東証S]が急反落。8月29日の取引終了後、大株主で代表取締役会長である林尚道氏による95万株の売り出しとオーバーアロットメントによる14万2000株を上限とする売り出しを行うと発表しており、短期的な需給悪化への警戒感が働いたようだ。浮動株比率の向上を図るのが狙いで、売出価格は9月8日から10日までのいずれかの日に決定される。同時に、10月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表した。投資単位の金額を引き下げ、株式数の増加により株式の流動性を高めることで、投資家がより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と株式の流動性の向上を図るのが狙い。 ■ザ・パック <3950> 1,149円 (-33円、-2.8%) ザ・パック <3950> [東証P]が3日続落。同社は前週末8月29日の取引終了後、丸紅 <8002> [東証P]や三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]傘下の三菱UFJ銀行など既存株主による合計372万400株の売り出しと、上限55万8000株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表しており、需給悪化を嫌気した売りが膨らんだ。売り出し価格は9月8日から10日までのいずれかの日に決める。株式売却の意向を確認した株主に円滑な売却機会を提供しつつ、浮動株比率の向上と株主層の拡大を通じ、中長期的な企業価値を高めることを目指す。 ■パナHD <6752> 1,479円 (-36円、-2.4%) パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]が3日続落。8月29日の取引終了後、未定としていた26年3月期の配当予想を中間・期末各20円の年40円にすると発表。前期は中間20円・期末28円の年48円だったことから、前期比8円減配になることが嫌気された。 ※1日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋 株探ニュース