前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■アドテスト <6857>  11,395円 (+490円、+4.5%)

 アドバンテスト <6857> [東証P]が大幅高。前日26日終値近辺で頑強な値動きを示していた。米国では現地時間27日に開示される画像処理半導体大手エヌビディア  の25年5-7月期決算を前に、日米ともに 半導体関連株は様子見ムードが強かった。しかし、そうしたなか、エヌビディアは前日26日まで直近3営業日続伸と上値指向を示しており、好決算への期待が根強いようだった。アドテストはエヌビディアが製造する先端AI半導体向けの半導体検査装置で抜群の商品シェアを獲得しており、関連最右翼銘柄として注目度が高い。また、半導体向け精密加工装置を手掛けるディスコ <6146> [東証P]も生成AI分野向けに重心を置いており、エヌビディア関連の一角に位置付けられている。

■Ine <4933>  1,624円 (+52円、+3.3%)

 I-ne <4933> [東証P]が大幅反発。27日正午ごろ、新たに展開するオーラルビューティーブランド「BEAURAL(ビューラル)」から、日本初のウルトラファインバブル搭載の口腔洗浄器を9月29日に発売すると発表したことが好感された。ウルトラファインバブルは直径1マイクロメートル(1マイクロメートルは10のマイナス6乗メートル)未満の小さな泡のこと。微細なウルトラファインバブルが汚れに吸着して剥がし落とすことで、ウルトラファインバブルのない水流の力のみの場合と比べて歯垢除去率が約359%アップしたという。また、歯列矯正中の器具周りのケアにも効果が期待されている。

■みらいWKS <6563>  660円 (+17円、+2.6%)

 みらいワークス <6563> [東証G]が反発。27日午前11時ごろ、プロフェッショナル人材の登録者数が7月末時点で9万人を突破したと発表しており、好材料視された。同社では今後も既存サービスの更なる拡大に加え、さまざまなプロフェッショナル人材向けのサービスを立ち上げるとしている。

■高砂熱 <1969>  8,632円 (+186円、+2.2%)

 高砂熱学工業 <1969> [東証P]が続伸。SMBC日興証券が26日付で投資評価を「2(中立)」から「1(アウトパフォーム)」へ、目標株価を7400円から1万円へ引き上げたことが材料視された。同証券によると、高砂熱は国内空調工事最大手として建設セクターの良好な事業環境の享受が続くと想定。受注高の増加と完成工事総利益率の上昇により好業績が続くと見込んでいる。

■長野計器 <7715>  2,090円 (+40円、+2.0%)

 長野計器 <7715> [東証P]が反発。同社は26日の取引終了後、大株主のエア・ウォーター <4088> [東証P]などによる合計170万8700株の売り出しと、上限25万6300株のオーバーアロットメントによる売り出しの実施を発表。同時に、取得総数60万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.1%)、取得総額12億円を上限とする自社株買いについても公表した。自社株の取得数の上限よりも売り出し株数が多く、短期的な需給悪化を警戒した売りが先行したものの、圧力計で国内シェアトップで世界でもシェア上位に位置し、半導体の製造プロセスに欠かせない機器を取り扱うメーカーとあって、売り一巡後は押し目待ちの資金が流入し、株価を押し上げたとみられている。売り出し価格は9月3日から5日までのいずれかの日に決める。自社株の取得期間は売り出し価格決定日の6営業日後から2026年1月30日まで。東京証券取引所における市場買い付けで実施し、取得した株式は全て消却する。

■コージンB <177A>  1,755円 (+33円、+1.9%)

 コージンバイオ <177A> [東証G]が5日ぶり反発。27日午後1時ごろ、再生医療研究を行うオーガンテック(東京都中央区)と、人工皮膚技術に関する技術移転及び特許権使用許諾に係る契約書を締結したと発表しており、これを好感した買いが流入した。オーガンテックは、世界初・日本発の器官再生の基盤技術に基づく研究開発を行う企業で、現在は歯の再生としての次世代バイオインプラント、毛髪の再生、3D人工皮膚モデルの事業を3つの柱としている。今回の技術移転により、オーガンテックが開発した研究支援用三次元人工皮膚モデルをコージンバイオが承継し、製造・販売を行うことになり、26年度の上市を目指すとしている。

■日ヒュム <5262>  3,100円 (+55円、+1.8%)

 日本ヒューム <5262> [東証P]が5日続伸。27日午後2時ごろに自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を20万株(自己株式を除く発行済み株数の0.80%)、または7億円としており、取得期間は8月28日から来年3月19日まで。今年度における経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行と株主への利益還元を目的としている。

■NOK <7240>  2,563円 (+44円、+1.8%)

 NOK <7240> [東証P]が続伸。SBI証券が26日、NOKの投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。目標株価は2400円から3100円に増額修正している。シール事業に関して自動車向けは原単価の高いHEV(ハイブリッド車)向けが増大し、中国では非日系顧客で拡販が進展するなど高収益性を維持していると指摘。車載向けFPC(フレキシブルプリント基板)も底打ちを予想する。同証券は27年3月期の営業利益予想を従来の400億円から440億円に引き上げている。

■ゲンキGDC <9828>  3,445円 (+55円、+1.6%)

 Genki Global Dining Concepts <9828> [東証S]が続伸。26日の取引終了後、親会社の神明ホールディングス(神戸市中央区)から、高級魚介類の販売事業を営むゴダック(東京都中央区)及び水産物の卸売業を展開する神戸まるかん(神戸市東灘区)の全株式を10月1日付で取得し子会社化すると発表しており、業容拡大への期待から買われたようだ。海外サプライヤーとの安定的な調達網を持つゴダックと、仕入れ加工を自社工場で行い水産加工品の製造機能を持つ神戸まるかんを完全子会社化することにより、安定的な原材料の調達を図り、新たな商品開発や店舗の加工時間削減の提案などによる店舗オペレーションの効率化を図ることが可能になると判断したという。取得価額は非開示。なお、26年3月期業績への影響は精査中としているが、軽微と見込んでいる。

■パークシャ <3993>  3,545円 (+40円、+1.1%)

 PKSHA Technology <3993> [東証P]が反発。27日午前11時ごろ、同社の「PKSHA AI Agents」のノウハウを活用した「PKSHA AI ヘルプデスク」をパーソルホールディングス <2181> [東証P]傘下のパーソルキャリアが採用したと発表しており、好材料視された。FAQの自動提示やドキュメントからの回答自動生成、有人チャット対応まで一つのチャネルで完結できること、AIによる学習ループや手動メンテナンスのしやすさなど精度向上イメージが持てること、手厚い伴走支援サービスがあることなどが採用の決め手となったとしている。

■パナHD <6752>  1,536.5円 (+16.5円、+1.1%)

 パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]が3日ぶり反発。報道各社が電池事業を手掛けるパナソニックエナジーに対する合同取材を26日に行い、その内容が伝わっていた。27日付の日刊工業新聞によると、パナエナジーはデータセンター向けエナジーストレージシステム(ESS)の重要部品であるCBU(キャパシター)を2028年ごろに内製する検討を明らかにし、収益率の向上につなげる方針が示されたという。需要拡大が期待されるデータセンター向けの部品の収益貢献への期待が膨らみ、買いを誘ったようだ。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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