前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■ぷらっと <6836>  1,670円 (+300円、+21.9%) ストップ高

 ぷらっとホーム <6836> [東証S]がストップ高。27日午後2時ごろ、レイヤー2ソリューション「INTMAX」を手掛けるスイスのリョダン・システムズ及びスカパーJSATホールディングス <9412> [東証P]子会社のスカパーJSATと共同で、国内データセンターを拠点としたINTMAXブロックチェーン の実証を開始すると発表しており、好材料視された。今回行われる実証は、情報セキュリティー上の社会課題であるオンライン情報の改ざん防止やサービスユーザーのプライバシー保護の実現に向けて、Web3型分散ネットワークを構築し、全国・全地球規模で安定稼働するINTMAXの分散型インフラの確立を目的としたもの。ぷらっとは、IoTゲートウェイやセンサーなどのエッジデバイスとブロックチェーンを連携させる「ThingsToken」技術を提供。物理デバイスや現実世界の資産(RWA)をトークン化し、ブロックチェーン上で管理・取引可能にすることで、現実世界とデジタル世界をシームレスに橋渡しするとしている。

■ニコン <7731>  1,746.5円 (+300円、+20.7%) ストップ高

 東証プライムの上昇率トップ。ニコン <7731> [東証P]がストップ高。サングラス「レイバン」を展開する眼鏡メーカー世界トップのエシロールルックスオティカがニコン株式の買い増しを続け現在大株主となっているが、「(エシロールが)両社の関係強化を目的に保有株比率を20%程度まで引き上げることを打診している」とのブルームバーグ報道が材料視され、投資資金の追随買いを誘った。ニコンは1月22日に1730円の年初来高値形成後は水準を切り下げ、年初来安値をつけた4月初旬以降も戻りは鈍く、1400~1500円を中心とするゾーンでもみ合いを続けていたが、足もとで動きを一変させていた。時価は年初来高値更新と同時に一気に日足一目均衡表の雲抜けを果たし、昨年12月初旬以来の高値圏に浮上していた。

■NJS <2325>  6,360円 (+910円、+16.7%)

 東証プライムの上昇率3位。NJS <2325> [東証P]が4日ぶり急反騰。26日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想について、売上高を250億円から255億円(前期比12.9%増)へ、営業利益を30億5000万円から36億円(同20.3%増)へ、純利益を21億5000万円から23億5000万円(同11.1%増)へ上方修正したことが好感された。国内コンサルティング事業の受注が順調に推移していることが要因としている。

■明豊エンタ <8927>  549円 (+71円、+14.9%) 一時ストップ高

 明豊エンタープライズ <8927> [東証S]が急騰、一時ストップ高となった。26日の取引終了後、集計中の25年7月期連結業績について、売上高が290億円から297億9700万円(前の期比44.9%増)へ、営業利益が26億円から33億7300万円(同44.1%増)へ、純利益が14億円から18億8900万円(同37.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。主力事業である不動産販売事業において、主要ブランドである「ELFARO(エルファーロ)」「MIJAS(ミハス)」などの投資用不動産の販売案件が期初の計画通りに順調に推移しており、想定よりも高い利益率・利益額を確保できたことなどが要因としている。

■マネックスG <8698>  853円 (+67円、+8.5%)

 東証プライムの上昇率5位。マネックスグループ <8698> [東証P]が急反発。金融庁がフィンテック企業に対し国内で初めて円建てのステーブルコインの発行を承認したことで、株式市場ではステーブルコイン関連銘柄への注目度が高まることとなった。また、SBIホールディングス <8473> [東証P]が前週末に米ドル建てステーブルコインの国内での発行・流通に向けた米社との基本合意書の締結を発表するなど、25~26日の日程で都内で開かれたWeb3に関する国際会議に絡んで、ステーブルコイン関連のニュースが相次いで伝わっていた。SBIと同業のマネックスGにおいてもステーブルコイン関連で新たな動きが表面化するとの期待が株式市場では高まっていたが、こうしたなかでテレビ東京が26日、マネックスGが円などの法定通貨に連動するステーブルコインの発行を国内で検討していることがわかったと報道。投資マネーの流入を誘発する格好となった。

■大栄環境 <9336>  3,435円 (+235円、+7.3%)

 東証プライムの上昇率6位。大栄環境 <9336> [東証P]が4日続急伸。26日の取引終了後、北九州市で産業廃棄物及び汚染土壌の最終処分事業を展開するスカラベサクレ(北九州市門司区)の株式の80.0%を11月28日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。今回の子会社化により、中期経営計画の成長施策に掲げる最終処分場の年間埋立計画量と残容量の拡大への貢献が期待されている。また、九州エリアでは共同出資会社が、公民連携事業(PPP)によるエネルギー回収施設などの整備計画を進めていることから、同エリア内で完結する廃棄物処理・資源循環システムを構築することができ、シェア拡大につながると見込む。取得価額は440億1200万円。なお、26年3月期業績への影響は精査中としている。

■メディシノバ <4875>  210円 (+14円、+7.1%)

 メディシノバ・インク <4875> [東証S]が急反発。27日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象として開発中の「MN-166(イブジラスト)」の第2相・第3相臨床試験において、目標とする患者登録数を達成したと発表。開発の進展を好感した買いが入ったようだ。米国及びカナダの複数の施設で被験者が登録されたという。

■中外薬 <4519>  6,380円 (+369円、+6.1%)

 東証プライムの上昇率7位。中外製薬 <4519> [東証P]が6日ぶり急反発。同社が創製し、米イーライ・リリー  が開発中の経口型肥満症治療薬「オルフォルグリプロン」について、イーライリリーが米国時間26日、2型糖尿病患者を対象とした第3相ATTAIN-2試験で主要評価項目と全ての重要な副次的評価項目を達成したと発表した。これを受け、同日の米株式市場でイーライリリーの株価は急伸。中外薬の株価にも支援材料となった。減量がより困難とされる肥満、または過体重の2型糖尿病患者を対象とした治験において、最高用量群では平均10.4キログラム(10.5%)の体重減少が認められたという。詳細な結果は今後の医学会で発表される予定としている。

■マクアケ <4479>  1,232円 (+70円、+6.0%)

 マクアケ <4479> [東証G]が3日続急伸。26日の取引終了後、25年9月期の単独業績予想について、売上高を40億4000万円から44億8000万円(前期比22.7%増)へ、営業利益を3億1000万円から4億3000万円(前期6200万円の赤字)へ、最終利益を2億9000万円から3億6000万円(同1億300万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。継続的に注力しているプロジェクト単価向上の各種施策が功を奏し、取扱高が堅調に推移していることに加えて、広告代行配信サービスを中心とした附随サービスの売り上げが増加していることが寄与する。

■レノバ <9519>  894円 (+48円、+5.7%)

 東証プライムの上昇率8位。レノバ <9519> [東証P]が3日ぶり急反発。27日付の日本経済新聞朝刊で「三菱商事と中部電力は千葉県と秋田県沖の3海域で進める洋上風力発電所の建設計画から撤退する調整に入った」と報じられており、うち秋田県由利本荘市沖の案件で有力視されながらも選定されなかった同社に、今後の再公募の思惑から買いが入ったようだ。なお、報道に対して三菱商事 <8058> [東証P]は、「現在、撤退も含めて取り得るあらゆる選択肢を検討しているが、現時点で決定している事実はない」とのコメントを発表している。

■大阪チタ <5726>  2,090円 (+110円、+5.6%)

 東証プライムの上昇率9位。大阪チタニウムテクノロジーズ <5726> [東証P]が急反発。7月下旬を境に急速に上値指向を強めていた。市場では「前週、米ボーイング  が中国向けに最大500機の航空機販売契約で最終合意が近いと報じられるなど航空機需要の回復に期待が膨らむなか、チタン精錬大手で国内双璧の両銘柄に上値を見込んだ投資資金が流入した」(中堅証券ストラテジスト)という。26年3月期は両銘柄とも大幅減益を見込んでいるが、株価には織り込み済みで、27年3月期はトップラインの大幅な伸びとともに利益もV字回復に向かうとの見方が強まっていた。

■日本空調 <4658>  1,297円 (+65円、+5.3%)

 日本空調サービス <4658> [東証P]が4日ぶり急反発。26日の取引終了後に、25年9月末日時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年9月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象にQUOカード1000円分を贈呈する。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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