27日の株式相場見通し=反発、米株堅調受け押し目買い優勢も上値重い

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市況

 27日の東京株式市場は主力株を中心に広範囲に買い戻す動きが優勢となりそうだ。日経平均株価は前日に終値で400円を上回る下げで、個別株もプライム市場の7割以上の銘柄が下落するリスク回避ムードの強い地合いとなったが、きょうは値ごろ感からの押し目買いが優勢となる可能性が高い。前日の欧州株市場では、フランスの主要株価指数であるCAC40が1.7%安と大幅な下げとなったのをはじめ、独DAXや英FTSE100などほぼ全面安商状となった。フランスでは9月にも内閣総辞職の可能性が報じられるなど政局不安が強まっており、長期金利の上昇が顕著で投資家のセンチメントを冷やしている。また、トランプ米政権がFRBに圧力をかけていることも、FRBの独立性を損なうものとして欧州でも警戒感が強い。しかし、米国株市場では景気敏感株やハイテク株への押し目買い意欲が根強く全体相場を支えた。NYダウは午前中はおおむねマイナス圏で推移していたが、午後取引後半に上値指向を強め、結局この日の高値圏で引けている。また、ナスダック総合株価指数も朝方こそ安い場面があったがその後は上昇に転じ、ほぼ高値引けで取引を終えた。トランプ米大統領が自身のSNSでFRBのクック理事解任を発表したが、クック氏は辞任しない構えでトランプ氏を提訴する考えを示しており、マーケットに様子見ムードが広がる場面もあった。また、27日の引け後にエヌビディア<NVDA>が5~7月期決算を発表することで、これを見極めたいとの思惑から売り買いともにポジションを一方向に傾ける動きは限定的だった。一方、この日発表された7月の米耐久財受注額や8月の米消費者信頼感指数などが事前コンセンサスほど落ち込まなかったことが不安心理の後退につながり、指数押し上げ効果をもたらした。東京市場では米株市場が頑強な値動きを維持したことで買い安心感が広がりそうだが、上値も重い展開が想定される。

 26日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比135ドル60セント高の4万5418ドル07セントと反発。ナスダック総合株価指数は同94.97ポイント高の2万1544.27だった。

 日程面では、きょうは8月の月例経済報告、7月の建機出荷など。海外では7月の豪消費者物価指数(CPI)、1~7月の中国工業利益、米5年債入札など。個別企業の決算発表ではエヌビディアの25年5~7月期決算に世界の関心が高い。インド市場は休場。

出所:MINKABU PRESS

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