前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■ウィルソンW <9610> 200円 (+50円、+33.3%) ストップ高 ウィルソン・ラーニング ワールドワイド <9610> [東証S]がストップ高。同社は前週末22日の取引終了後、時価総額100億円を目指す新たな成長ビジョンを発表しており、材料視した買いが集まった。3年で売上高50億円(25年3月期は16億8800万円)、営業利益5億円(同3億9300万円の営業損失)の達成を目標に掲げる。研究開発の強化などに取り組む「エデュケーション」、AIの徹底活用などを進める「テクノロジー」、HRコンサルティングの強化などを行う「コンサルティング」の3つの成長ドライバーを軸とし、目標の達成を図る。 ■ピクセル <2743> 205円 (+50円、+32.3%) ストップ高 ピクセルカンパニーズ <2743> [東証S]がストップ高。前週末22日取引終了後、不正会計問題を巡る再発防止策の実行と業績の立て直しに向け、新たな経営体制を発表した。新任の代表取締役候補としてサイバーエージェントグループ出身の谷川直哉氏を挙げており、これが材料視されたようだ。10月末に開催する臨時株主総会で選任された後、取締役会の決議を経て正式決定される見通し。あわせて、子会社が福島県大熊町で進めているコンテナ型データセンターの建設に関し、ネットワーク機器設置工事を発注することを決めたことを明らかにした。工事完了は12月の予定。 ■豊和工 <6203> 1,512円 (+275円、+22.2%) 豊和工業 <6203> [東証S]が続急騰。自動車向けを中心とした工作機械を主力とするが、防衛省を顧客に火器(小銃や火砲)及び防音サッシなどの製造も行っており、 防衛関連の位置づけでも存在感が大きい。22日付の大量保有報告書で独立系投資運用会社で注目度を高めているfundnoteが豊和工の株式保有比率を5.66%とし、新たに5%を超過したことが判明した。これを受けて投資マネーが食指を動かしていた。保有目的として「Kaihouの投資助言に基づき投資信託の信託財産の運用のため保有。スチュワードシップ・コードに則り建設的な対話により、IR・資本効率・ガバナンスの高度化と企業価値向上を促す。ただし、受益者の利益を保全するために、保有目的を『重要提案行為を行う』に変更する場合がある」としており、株価の先高期待を膨らませる格好となった。 ■GFA <8783> 440円 (+75円、+20.6%) 一時ストップ高 GFA <8783> [東証S]が6日続急騰、一時ストップ高となった。不動産投資を主軸にゲームやサイバーセキュリティーなど多角な経営を行っている。業績面では低迷が続いているが、株価は8月中旬を境に急速に上値追い態勢にあった。そうしたなか、前週末22日取引終了後、同社が保有するミームコインの売却に伴い、25年8月期末に仮想通貨売却益を約14億円計上することを発表しており、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけた。 ■オリコンHD <2498> 6,940円 (+1,000円、+16.8%) ストップ高 オリエンタルコンサルタンツホールディングス <2498> [東証S]がストップ高。前週末22日の取引終了後、25年9月期の連結業績予想について、売上高を870億円から948億円(前期比9.9%増)へ、営業利益を47億円から52億5000万円(同12.6%増)へ、純利益を29億円から35億円(同34.8%増)へ上方修正するとともに、期末一括配当予想を200円から220円(前期175円)へ引き上げたことが好感された。国の「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」による公共工事の執行により、防災・減災関連のハード・ソフト対策業務、道路・河川・港湾等の維持管理業務などの受注環境が堅調に推移していることが要因。また海外市場でも、開発途上国でのインフラ整備の需要は依然旺盛で、大型橋梁案件を受注するなどしたことも寄与する。同時に、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。このほか、6万株(自己株式を除く発行済み株数の0.98%)、または3億5640万円を上限とする自社株を、25日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表した。 ■ウイルテック <7087> 1,067円 (+150円、+16.4%) ストップ高 ウイルテック <7087> [東証S]がストップ高。前週末22日の取引終了後に、26年3月期から株主優待制度を導入すると発表したことを好感した買いが流入した。毎年9月末日及び3月末日時点で300株以上を6ヵ月以上保有する株主を対象に、保有株数に応じて社会貢献型カードである「kids smile 笑顔でつなぐ未来基金」QUOカードを5000円(年1万円)~1万5000円(同3万円)分贈呈する。なお、初回の25年9月末に限り、継続保有期間の要件を設けないとしている。同時に、35年に売上高1000億円、経常利益50億円を目指す長期ビジョンを発表した。今後の更なる成長に向けた事業モデルの分散化を進めるほか、各事業の成長フェーズに応じて「投資と成長」のサイクルを展開し事業を拡充するとしている。 ■ピアズ <7066> 766円 (+100円、+15.0%) ストップ高 ピアズ <7066> [東証G]がストップ高。同社は前週末22日の取引終了後、未定としていた25年9月期の期末一括配当予想を発表した。設立20周年の記念配当2円50銭を含めて16円(前期は15円92銭)となる見通しであり、好感した買いが入った。 ■ジェイフロ <2934> 1,900円 (+183円、+10.7%) ジェイフロンティア <2934> [東証G]が3日ぶり急反騰。25日午前9時ごろに、25年11月末日時点の株主から株主優待制度を変更すると発表しており、これを好感した買いが入った。従来制度では、毎年11月末日時点で100株以上を保有する株主を対象に保有株数と保有期間に応じて自社商品や自社商品買い物優待券を贈呈していたが、新制度では毎年11月末時点で4単元(400株)以上を保有する株主を対象に株主限定特設ウェブサイトで5000種類以上の商品と交換できる優待ポイントを保有株数と継続保有期間に応じて5000~14万ポイント贈呈する。 ■芝浦機 <6104> 4,310円 (+410円、+10.5%) 東証プライムの上昇率3位。芝浦機械 <6104> [東証P]が4日ぶり急反騰。香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが芝浦機の株式について、新たに5%を超えて保有していることが前週末22日の取引終了後に判明し、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された大量保有報告書によると、オアシスの保有割合は5.23%となっている。報告義務発生日は19日。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」としている。 ■TOTO <5332> 4,084円 (+316円、+8.4%) 東証プライムの上昇率4位。TOTO <5332> [東証P]が3日ぶり急反発。同社は22日、グループのTOTO U.S.Aが今秋から新工場棟で衛生陶器の生産を開始すると発表。これによる業績への寄与などが期待されたようだ。TOTO U.S.Aは、米州市場における戦略商品であるワンピース便器(便器とタンクが一体となった形状の腰掛便器)の供給体制を強化することを目的に、23年6月からジョージア州モロー市にある既存工場敷地内で新たな工場棟を建設していた。新工場棟が稼働することで米州での衛生陶器の生産能力は従来比50%増となり、モロー・レイクウッド・メキシコの3つ生産拠点合わせて年間約100万ピース(衛生陶器を数える単位)の生産体制構築を見込んでいる。 ■トリケミカル <4369> 3,310円 (+255円、+8.4%) 東証プライムの上昇率5位。トリケミカル研究所 <4369> [東証P]が続急伸。テクニカル的にも25日移動平均線を一気に上抜き、一目均衡表の雲抜け目前まで水準を切り上げていた。先端半導体の製造に必須となる高純度化学薬品の多品種少量生産で世界的シェアを誇っている。同社製造のHigh-K(高誘電率)ゲート絶縁膜はシリコン酸化物よりも高い誘電率を有し、最先端半導体 の量産プロセスでは重要な役割を担う。AIデータセンターの建設が世界的に活発化するなか、収益面の追い風が強い。26年1月期営業利益は前期比15%増の60億5000万円予想と2ケタ成長で連続ピーク更新見通しにある。 ※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース