前週末22日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■テモナ <3985> 351円 (+80円、+29.5%) ストップ高 テモナ <3985> が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は21日取引終了後、子会社のサブスクソリューションズが、高性能GPUサーバー及び暗号資産マイニングマシンの企画・販売を行うゼロフィールド(東京都港区)でサブスク型ファイナンスサービス「サブスククレジット」の取り扱いを開始したと発表。これが材料視されたようだ。サブスククレジットとは、サブスクソリューションズが事業者に代わって、機器・設備を一括購入し、利用企業へ月額型サブスクで提供するもの。新品・中古を問わず利用可能で、契約期間は6ヵ月から最長5年となっている。 ■W TOKYO <9159> 2,845円 (+500円、+21.3%) ストップ高 W TOKYO <9159> がストップ高。同社は21日の取引終了後、定款の一部を変更すると発表。事業目的に関して、「暗号資産の売買、保有、投資、運用」を追加するとしており、これを材料視した買いが入ったようだ。9月26日開催予定の定時株主総会に付議する。 ■fonfun <2323> 874円 (+150円、+20.7%) ストップ高 fonfun <2323> がストップ高。SMSを活用した販促ツールで需要獲得が進むほか、AIサービス企業の買収などM&A戦略によって業績も急拡大途上にある。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)シフトの流れを捉え、IT人材派遣で新境地を開拓している。26年3月期は売上高が前期比1.5倍となる19億800万円、営業利益は同37%増の2億400万円とピーク利益更新を見込んでいる。AI関連の中小型株が相次いで人気化するなか、株価は需給相場の様相を呈している。 ■電算システム <4072> 4,750円 (+700円、+17.3%) ストップ高 東証プライムの上昇率2位。電算システムホールディングス <4072> がストップ高。午後0時10分ごろ、子会社電算システムが三井住友フィナンシャルグループ <8316> 傘下の三井住友銀行及び世界有数の ブロックチェーン開発企業である米国アバ・ラボ社(ニューヨーク州)と、ステーブルコインの新たな決済・運用サービス創出に向けた共同検討に関する基本合意書を締結したと発表し、これを好感した買いが流入した。具体的には、金融機関領域やBtoC・BtoB領域における発行から流通、決済、運用に至るまでの各ユースケースを探索し、要件定義を進める。単発の実証実験にとどまらず、継続的な業務活用や事業化を視野に、ユースケースの具体化を共同で検討するとしている。 ■セカンドX <5028> 650円 (+91円、+16.3%) 一時ストップ高 セカンドサイトアナリティカ <5028> が急騰。AI関連株物色の流れが強まるなか、株価が3ケタ台で値ごろ感のある同社株に投資資金が食指を動かしている。同社は金融や製造業向けを主力に人工知能(AI)を活用したアナリティクスコンサルティングやAI導入支援サービスで高評価を獲得。クレジットカードの与信審査向けに、同社が開発したAIエンジンが好調で収益を押し上げている。25年12月期は売上高が前期比20%増の13億7000万円と過去最高を更新する見通し。営業利益も前期比20%増の1億9000万円と大幅な伸びを見込んでいる。 ■アクリート <4395> 1,078円 (+150円、+16.2%) ストップ高 アクリート <4395> に物色人気集中。スマートフォンのショートメッセージサービス(SMS)の配信代行サービス最大手で、認証用途で商機を高めており今期業績も大幅な伸びを見込んでいる。そうしたなか21日取引終了後、先端的な量子暗号通信技術に強みを持ち、公共の安全と国家安全保障のためのAIソリューションを開発する米Forward Edge-AIと資本・業務提携に向けて基本合意を行うことを決議したと発表した。ソリューション事業の一環としてセキュリティ分野への本格参入を図る構えで、これに伴う業容拡大期待が投資資金を呼び込んだ。 ■Speee <4499> 3,900円 (+510円、+15.0%) 一時ストップ高 Speee <4499> がストップ高。22日、三井住友フィナンシャルグループ <8316> 傘下の三井住友銀行や、大和証券グループ本社 <8601> 傘下の大和証券、SBIホールディングス <8473> グループのSBI証券、大阪デジタルエクスチェンジなどと共同で、セキュリティートークンの二次流通市場取引における決済の効率化とリスク削減を目的として、ステーブルコインを活用した「DvP決済」に関する実証プロジェクトを開始したと発表し、材料視された。ブロックチェーン上のスマートコントラクトにより、証券の引き渡しと代金の支払いを相互に条件を付け、一方が行われなければ他方が行われない形とする「DvP決済」の実現を目指す。二次流通市場におけるセキュリティートークンの売買代金の企業間資金決済では、セキュリティートークンと資金の交換が同時に行われず、取引先の信用リスクが存在する状況にあったが、DvP決済を可能とすることでこうした課題を解決していく。大和証券とSBI証券は実発行のセキュリティートークンの売買取引を、三井住友銀行発行のステーブルコインでDvP決済する業務運用の実証を実施。スピー子会社のDatachainはクロスチェーン技術の支援を担う。 ■日本アンテナ <6930> 1,000円 (+104円、+11.6%) 一時ストップ高 日本アンテナ <6930> が一時ストップ高に買われ、年初来高値を連日で更新した。エレコム <6750> は21日の取引終了後、株式交換で日本アンテナを11月25日に完全子会社化すると開示した。株式交換による経営統合での基本合意については昨年4月に公表していた。今回、株式交換比率を明らかにし、日本アンテナ1株に対して、エレコムの株式0.465株を割当交付する形とする。21日のエレコムの終値1842円をもとにした、日本アンテナの理論株価は約857円。日本アンテナの前日終値は896円で、22日午前はこの理論株価にサヤ寄せする動きをみせたが、午後に急騰した。日本アンテナの足もとの株価は、昨年4月に行った経営統合の基本合意に関する発表前の500円台を大きく上回っている。市場では「日本アンテナはキャッシュリッチな企業でPBR(株価純資産倍率)は0.7倍近辺にとどまっており、株価はなお割安感が強い。一般株主のなかで統合比率として低すぎるとの受け止めが広がっていたなかで、午後の急騰を受けて、臨時株主総会での株式交換契約の承認可否などの思惑が広がったようだ」(国内証券ストラテジスト)との声が出ている。 ■カネミツ <7208> 1,003円 (+96円、+10.6%) カネミツ <7208> は大幅に5日続伸し1000円台に乗せた。同社は21日の取引終了後、26年3月期の期末配当予想について普通配当の16円に東京証券取引所上場20周年の記念配当5円を上乗せし、計21円にすると発表しており、好感した買いが集まった。中間配当(15円50銭)とあわせて、年間36円50銭(前期30円)になる見込み。 ■ZenmuTech <338A> 8,700円 (+620円、+7.7%) ZenmuTech <338A> が大幅高で4日ぶりに反発。21日の取引終了後、IoT・AIに関するシステムの企画・開発を手掛けるハウディ(東京都中央区)と、 IoT機器への秘密分散技術の活用を軸とした協業に向けた取り組みを開始したと発表しており、好材料視された。秘密分散技術とは、データを「それ自体は意味を持たないいくつかの分散片」に分け、それぞれの分散片を別の環境で管理することで、データの保護と安全性を高める技術のこと。今回の取り組みでは、ハウディが開発・展開するデータ転送IoTデバイス「RxT-01」と、ゼンムテックが提供する秘密分散技術を組み合わせることで、ネットワークに接続できない実験機器から「RxT-01」を介してパソコンやクラウドへとデータを搬送する一連のプロセスにおいて、エンドツーエンドの情報保護を実現することを目指すとしている。 ■セレス <3696> 2,485円 (+175円、+7.6%) 東証プライムの上昇率5位。セレス <3696> が大幅続伸。21日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、米国の独立系投資運用会社インベスコ・キャピタル・マネジメントによる株式保有割合が7.16%から7.43%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は投資一任契約に基づく契約資産の運用及び委託者指図型投資信託の運用において保有としており、報告義務発生日は8月15日となっている。 ■トリプルアイズ <5026> 1,186円 (+46円、+4.0%) トリプルアイズ <5026> が後場に入り上げ幅を拡大。午前11時30分ごろ、子会社ゼロフィールドがリミックスポイント <3825> と共同で、国内マイニング事業者向けの新たな電力サービス構築に向けた検討を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回行われる共同検討は、電力小売の実績を持つリミックスとゼロフィールドのマイニング運用ノウハウを結集し、国内マイニング事業者にとって実効性の高い新しい電力調達手段を開発するのが狙い。具体的には電力市場連動型プラン、再生可能エネルギー余剰電力活用プラン、暗号資産価格連動型プランなどのサービスを検討するとしており、26年初頭のサービス提供開始を目指すとしている。 ■トビラシステムズ <4441> 1,276円 (+49円、+4.0%) トビラシステムズ <4441> は4日ぶり反発。21日取引終了後、今期から株主優待制度を新設すると発表した。毎年10月末に100株以上を保有する株主が対象。優待内容は、迷惑電話・迷惑SMS対策アプリ「トビラフォンモバイル」の1年間無料利用。これが好感されている。 ※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース