前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■WHDC <3823>  98円 (+30円、+44.1%) ストップ高

 THE WHY HOW DO COMPANY <3823> [東証S]がストップ高。同社は20日取引終了後、楽天グループ <4755> [東証P]傘下の楽天モバイルと紹介パートナーシップ契約を締結したと発表。これが株価を刺激したようだ。このパートナーシップは、同社が推進する「大手企業同士の共創支援」のモデルケースとして、異業種間の連携による新たな価値創造の可能性を実証する取り組み。今後は事業承継を含むM&A戦略とあわせて、より幅広い企業群への効率的な通信ソリューション提供を目指すとしている。

■アステリア <3853>  1,345円 (+300円、+28.7%) ストップ高

 東証プライムの上昇率トップ。アステリア <3853> [東証P]がストップ高。同社は21日午前11時30分ごろ、JPYC(東京都千代田区)が発行する日本円建ステーブルコイン「JPYC」の決済データをノーコードで連携することができるASTERIA Warp専用「JPYCアダプター」を開発すると発表。これが材料視されたようだ。JPYCアダプターは、円建ステーブルコイン「JPYC」のトークン送受を、企業の財務会計システム、基幹システム、クラウドサービスなどとノーコードで直結し、資金移動を自動化・高速化するなど企業システムとして実装できる仕組みを実現。1万社を超える企業での採用実績があるデータ連携ツール「ASTERIA Warp」を使用することで、一般企業へのステーブルコインの普及を促進し、企業間の資金移動だけでなく、将来的な環境整備によりEC事業やデジタル給与振込などへの活用を図るとしている。

■TORICO <7138>  1,634円 (+300円、+22.5%) ストップ高

 TORICO <7138> [東証G]がストップ高。20日取引終了後、出版社の幻冬舎(東京都渋谷区)と暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン などWeb3領域の新規事業創出に向けて業務提携すると発表。これを材料視した買いが膨らんだ。幻冬舎のWeb3専門メディアの運営やコンサルティングを通じて培ってきた経験とノウハウを生かし、TORICOの暗号資産・ブロックチェーンの既存事業への活用支援や、新規事業の創出を図る。また、同じ出版・コンテンツ業界の企業という両社のシナジーを生かし、Web3関連の共同事業の実施も目指す。

■宝HLD <2531>  1,728.5円 (+300円、+21.0%) ストップ高

 東証プライムの上昇率2位。宝ホールディングス <2531> [東証P]がストップ高。米投資ファンドのバリューアクト・キャピタル・マネジメントが20日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、宝HLD株を9.84%(共同保有分を含む)取得したことが判明。保有目的は「純投資及び経営陣への助言又は状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は8月13日。これを受けて思惑的な買いが入った。

■イオレ <2334>  7,550円 (+1,000円、+15.3%) ストップ高

 イオレ <2334> [東証G]がストップ高。求人広告プラットフォームの運営や、団体活動向け連絡網サイトなどを展開する。業績は利益採算面で苦戦しているが、新株発行などで資金調達を行いAIデータセンター事業への注力姿勢を高めている。また、暗号資産金融事業へも参入し業容拡大に積極的だ。株価は6月下旬以降投資資金の流入が顕著となっており、上げ足の強さが際立っていた。市場では「足もと業績面で不安はあるが、それだけに(貸株市場を通じた)空売りを呼び込みやすく、需給相場の様相を呈している。株価急騰の過程で信用買い残が積み上がっていない点も上値の軽さにつながっている」(中堅証券ストラテジスト)という声が聞かれた。

■エニマインド <5027>  776円 (+73円、+10.4%)

 AnyMind Group <5027> [東証G]が3日続急騰。同社は21日、インフルエンサーやクリエイター向けの新サービス「AnyLive for Creators」の提供を開始したと発表。これが材料視されたようだ。これまでブランド向けを中心に提供してきた生成AIライブコマースプラットフォーム「AnyLive」のアバター生成機能を活用し、クリエイターが自身のAIアバターを生成し、公募型アフィリエイトキャンペーンなどのライブコマース配信に24時間対応できる仕組みを提供。これにより、時間や稼動といった制約にとらわれない新たな収益機会の創出を支援するとしている。

■エーアイ <4388>  530円 (+49円、+10.2%)

 エーアイ <4388> [東証G]が3日ぶり急反騰。同社は20日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、営業利益をこれまでの4800万円から9000万円(前期比17.4%減)、最終利益を1500万円から4000万円(前期は1500万円の赤字)に引き上げており、業績を評価する買いが集まった。フュートレックと合併したことによる合理化効果が計画よりも前倒しで出ていることが寄与。売上高は18億円(前期比21.1%増)の従来見通しを据え置いた。

■ソルクシーズ <4284>  483円 (+43円、+9.8%)

 ソルクシーズ <4284> [東証S]が3日続急伸。ここ上値追い基調にあったが、21日はサポートラインとなっていた5日移動平均線をマドを開けて上放れた。保険や証券など金融業界向けを中心にシステムの受託開発を手掛けるが、地銀業界の再編思惑のなか商機獲得の思惑が株価を刺激していた。25年12月期営業利益は前期比30%増の12億円を予想しているが、今上期(25年1-6月)時点で同利益は前年同期比倍増となる7億2900万円で対通期進捗率は61%に達した。

■モブキャスト <3664>  62円 (+5円、+8.8%)

 モブキャストホールディングス <3664> [東証G]が急反発。同社は21日午前11時ごろ、ヤマダホールディングス <9831> [東証P]傘下のヤマダデンキが運営するゲームプラットフォーム「ヤマダゲーム」で、子会社のNINJINが競馬ゲームアプリ「オシウマ・ダービー・ブラッド(ダビブラ)」の配信を開始したと発表。これが株価を刺激したようだ。ダビブラは、競馬予想・育成・レースバトルなど競馬をテーマにしたゲームアプリ。今回の配信により新規ユーザーの獲得を強化することで、今後の収益拡大及び中長期的な事業成長の加速を実現するとしている。

■三井金 <5706>  9,230円 (+660円、+7.7%)

 東証プライムの上昇率7位。三井金属鉱業 <5706> [東証P]が急反発。同社は20日、台湾とマレーシア工場において、高周波基板用電解銅箔「VSP」の生産能力を増強すると発表した。データセンター向けのサーバーやルーターといった高性能通信インフラ機器に活用される部材とあって、収益貢献を期待した買いが集まったようだ。同社は今年1月に月産420トン体制を580トン体制に増強すると発表していたが、追加の増強により、2026年9月までに月産840トン体制とする。VSPの需要が当初の計画以上に加速度的に増加しており、生産体制を強化する。

■旭化成 <3407>  1,242円 (+78円、+6.7%)

 東証プライムの上昇率8位。旭化成 <3407> [東証P]が5日続急伸。SMBC日興証券が20日、旭化成の目標株価を1550円から1800円に増額修正した。投資評価は最上位の「1」を継続している。M&Aが想定以上に奏功しているとしたうえで、ヘルスケアをけん引役に営業利益は過去最高の更新が続くと予想。AEDの競合のリコールによる追い風にも期待できると評価した。同証券は旭化成の27年3月期営業利益予想を従来の2590億円から2660億円に引き上げた。

■グリッド <5582>  2,584円 (+159円、+6.6%)

 グリッド <5582> [東証G]が3日ぶり急反発。同社は21日、北海道電力 <9509> [東証P]グループの北海道電力ネットワークと優先給電指令支援システム「ReNom Power」の開発に向けて協業を開始したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。ReNom Powerは、過去の運用実績や需給予測データをもとに、出力制御が必要な発電所とその規模・時間帯をシステムで自動計算し、オペレーターの判断を支援するもの。26年2月末の開発完了を目指すとしている。

■デジタルHD <2389>  1,586円 (+71円、+4.7%)

 デジタルホールディングス <2389> [東証P]が大幅続伸。投資ファンドのシルバーケイプ・インベストメンツ(ケイマン諸島)が20日の取引終了後、関東財務局へ変更報告書を提出。株式保有割合が9.88%から10.95%に上昇したことが判明しており、これを受けた思惑的な買いが優勢になった。報告義務発生日は8月13日。保有目的は「純投資又は場合により重要提案行為を行う可能性がある」とする。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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