前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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材料

■ソフトバンクグループ <9984>  14,890円 (-1,145円、-7.1%)

 東証プライムの下落率3位。ソフトバンクグループ <9984> が前日比で一時9%を超す下げとなった。前日の米国株式市場ではNYダウは小幅高となったが、ナスダック総合株価指数は大幅反落し、下落率は1.5%に迫った。米国のハイテク株に対してはバリュエーション面での割高感が意識され、売り圧力が強まったという。ハイテク企業に投資するソフトバンク・ビジョン・ファンドの運用損益への影響が懸念されるなか、ソフトバンクGの株価は8月に入ってからの急騰を受けて過熱感が高まっていたとあって、この日は一段と利益確定売りが膨らむ形となり、下げ足を速めたとみられている。

■ディスコ <6146>  39,300円 (-2,020円、-4.9%)

 ディスコ <6146> 、アドバンテスト <6857> など半導体製造装置関連株が軟調。前日の米国株市場ではエヌビディア  やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ  などをはじめ半導体セクターに値を下げる銘柄が目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も軟調で25日移動平均線を陰線で下抜けるなど調整色を強めた。東京市場でも日経平均株価やTOPIXと比べてNEXT FUNDS 日経半導体株指数連動型上場投信 <200A> の値動きなどが鈍く、半導体セクターの出遅れ感が意識されている。また、半導体主力銘柄の株価も跛行色が強い。そのなか、アドテストは相対的に強い動きをみせているが、足もとでは同社の主要顧客でもあるエヌビディアの株価が変調となっていることで、その影響が及んでいる。

■TOKAI <3167>  1,097円 (-20円、-1.8%)

 TOKAIホールディングス <3167> が反落。19日の取引終了後、大株主であるあいおいニッセイ同和損害保険を売り出し人とする755万9800株の売り出しと上限を113万3900株とするオーバーアロットメントによる売り出しを行うと発表しており、短期的な需給悪化への警戒感が働いたようだ。売出人から売却の意向があったことを受けて検討した結果、株主構成の再構築及び流動性の向上を図るために売り出しを実施する。売出価格は8月27日~9月1日のいずれかの日に決定する。同時に、上限を220万株(自己株式を除く発行済み株数の1.67%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は売り出しの受渡期日の翌営業日から来年3月31日までで、株式の売り出し実施に伴う株式需給への影響を緩和するのが狙い。また、将来の希薄化懸念を払拭するため、取得した全自社株は消却する。

■あい ホールディングス <3076>  2,568円 (-43円、-1.7%)

 あい ホールディングス <3076> が反落。19日の取引終了後に発表した26年6月期連結業績予想で、最終利益103億円(前期比51.6%減)と大幅減益を見込むことが嫌気された。前期は岩崎通信機とナカヨを完全子会社化したのに伴い、負ののれんの発生益を特別利益として計上したことから、その反動で減益を余儀なくされる。なお、年間配当は前期比10円増の110円を予定している。売上高は900億円(前期比36.0%増)、営業利益は107億円(同20.4%増)と大幅な増収増益を見込む。セキュリティ事業におけるAI搭載カメラの大型受注や設計事業における大型の耐震診断などが寄与する。また、カッティングマシン(情報機器)事業も伸長する。なお、同時に発表した25年6月期決算は、売上高661億9700万円(前の期比32.9%増)、営業利益88億8900万円(同9.8%減)、純利益212億8000万円(同35.7%増)だった。

※20日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

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