株価指数先物【寄り前】 +2σからの下放れで短期的にショートを誘う

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 43350 -210 (-0.48%)
TOPIX先物 3115.0 -4.5 (-0.14%)
シカゴ日経平均先物 43390 -170
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場はNYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。四半期決算を発表したホーム・デポが買われたほか、ディフェンシブ株の一角に買いが入り、NYダウを支える形になった。7月の米住宅着工件数は前月比5.2%増と、予想に反して増加したことも材料視された。半面、ハイテク株の一角には持ち高調整の売りが広がり、相場の重荷になった。22日にジャクソンホール会議での米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演を控えているほか、トランプ政権による半導体関税が警戒されて売りが出やすかった。

 S&P500業種別指数は不動産、家庭用品・パーソナル用品、運輸が上昇した一方で、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、自動車・同部品の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ホーム・デポのほか、シャーウィン・ウィリアムズ、プロクター・アンド・ギャンブル、トラベラーズが買われた。半面、エヌビディアの下落率が3%を超えたほか、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフトが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比170円安の4万3390円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比50円高の4万3610円で始まった。4万3820円まで買われた後はショート優勢の流れとなり、米国市場の取引開始後に下落に転じ、中盤にかけて4万3310円まで下げ幅を広げた。終盤にかけては4万3300円~4万3400円辺りでの推移が続き、4万3350円でナイトセッションの取引を終えている。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになろう。米国市場ではエヌビディアなど半導体株の一角が売られており、東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になりそうである。また、ナイトセッションでは開始直後に4万3820円まで買われる場面もあったが、ボリンジャーバンドの+2σ(4万4010円)を捉えることができず、+1σ(4万2700円)とのレンジが意識されよう。

 週足のボリンジャーバンドでは上向きで推移する+1σ(4万2030円)と+2σ(4万3920円)によるレンジ内での推移を継続している。上昇トレンドに変化はないものの、+2σが抵抗となることで、持ち高調整に伴うロング解消のほか、短期的なショートが入りやすいだろう。そのため、オプション権利行使価格の4万3375円を中心とした上下の権利行使価格である、4万2875円から4万3875円でのレンジを想定する。

 19日の米VIX指数は15.57(18日は14.99)に上昇した。一時15.91をつける場面もあったが、25日移動平均線(16.09)が抵抗線として意識されていた。ジャクソンホール会議が近づくなかで同線に接近する動きは想定内であるが、市場心理をやや神経質にさせやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.96倍に低下した。一時14.03倍に上昇する場面もみられたが、その後は200日線(13.98倍)を割り込み、13.95倍に低下。ただし、下値は25日線(13.94倍)が支持線として意識されていた。米国市場同様、ハイテク株が弱い値動きである一方、ディフェンシブ株への資金シフトがみられるようだと、25日線割れからNTショートに振れやすくなりそうだ。

株探ニュース

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