前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■アップバンク <6177> 152円 (+50円、+49.0%) ストップ高 AppBank <6177> [東証G]がストップ高。18日午前10時30分ごろ、企業・教育機関向けのAIサービスパッケージプロジェクトを開始したと発表した。東大発AIスタートアップの2WINS(東京都文京区)、マーケティング支援などを手掛けるPLANA(福岡市博多区)の2社とAIソリューションの開発を目的とした開発業務契約書を締結し、AIを活用してパッケージ化されたサービスの開発・販売を行う。今年秋の販売開始を目指す。これが材料視された。 ■BTM <5247> 991円 (+150円、+17.8%) ストップ高 BTM <5247> [東証G]がストップ高。同社は地方のIT人材を活用した企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を行っているが、ここボラティリティの高さが際立っていた。8月6日から8日にかけて3日連続でストップ高に買われる人気となっていたが、その後はストップ安を交え急速な調整を余儀なくされていた。そうしたなか、前週末15日取引終了後に、ヘッドウォータース <4011> [東証G]と共同で生成AIをはじめとするAIエージェントサービスを本格始動させることを発表、これを材料視する買いが集中した。BTMが有する1万件規模の全国ネットワーク及び豊富なIT人財プールと、ヘッドウォの高度なAI技術を融合させることで、地方企業や自治体を含むAIソリューションの全国展開を加速させる方針を表明している。 ■農業総研 <3541> 671円 (+100円、+17.5%) ストップ高 農業総合研究所 <3541> [東証G]がストップ高。政府は農業関係予算の拡充をはじめ農業支援政策に傾注する構えを示しているが、同社はその国策に乗る銘柄として注目度が高い。全国約1万人の登録生産者から集荷した農産物を直売所で販売するが、生産者と都市部を中心とした2000店舗を超える小売店をITによってダイレクトにつなぎ、物流及び決済などを行うプラットフォームを提供するビジネスモデルに改めて注目が集まっていた。営業利益は24年8月期の前の期比2.6倍化に続き、25年8月期も前期比2.2倍化を見込んでいる。株式需給面では信用倍率が1.3倍、日証金では貸借倍率0.2倍台とタイト感が強い。加えて貸株市場を通じた空売りが高水準で踏み上げ相場が加速していた。 ■テンシャル <325A> 4,750円 (+700円、+17.3%) ストップ高 TENTIAL <325A> [東証G]がストップ高。前週末15日の取引終了後、25年8月期の単独業績予想について、売上高を95億600万円から110億1200万円へ、営業利益を6億4900万円から11億4100万円へ、純利益を4億6400万円から8億900万円へ上方修正したことが好感された。決算期変更に伴い前期との単純比較はできないものの、今期はブランド認知が継続的に拡大していることもあって、主力商品であるリカバリーウェア「BAKUNE」を中心に販売が好調に推移。特に、5月の母の日から6月の父の日にかけて実施したプロモーション施策による認知拡大を背景に、6月後半以降も力強い売り上げが続いているという。 ■モンラボ <5255> 265円 (+39円、+17.3%) モンスターラボ <5255> [東証G]が急反騰。前週末15日の取引終了後、14日に発表した25年12月期の第2四半期決算短信で「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消したとしており、好材料視された。同社は、25年12月期第1四半期末に債務超過に陥り、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるとして、24年8月14日以降の決算短信などで「継続企業の前提に関する注記」を記載していた。しかし、24年10月7日を割当日としたEVO FUNDを割当先とする第81回新株予約権や、25年6月30日を払込期日とした第三者割当により債務超過が解消されたことで、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められなくなったと判断し記載を解消した。※当該記事は8月15日午後4時の会社発表をもとに作成しましたが、その後、会社側が一部訂正を発表したため、記事の該当箇所を修正します。(誤)継続事業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況は解消したと判断し記載を解消した。(正)継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められなくなったと判断し記載を解消した。 ■アステリア <3853> 745円 (+100円、+15.5%) ストップ高 東証プライムの上昇率2位。アステリア <3853> [東証P]がストップ高。18日付の日本経済新聞朝刊で「金融庁は今秋にも法定通貨に価値が連動する円建てステーブルコインの発行を国内で初めて認める」と報道。なかで「月内にフィンテック企業のJPYC(東京・千代田)を資金移動業に登録する」とあることから、傘下のAsteria Vision Fundを通じてJPYCに出資する同社に思惑的な買いが向かったようだ。 ■デジプラ <3691> 1,633円 (+206円、+14.4%) デジタルプラス <3691> [東証G]が5日続急騰。18日正午ごろ、子会社デジタルフィンテックが運営する「デジタルギフト」が、リネットジャパングループ <3556> [東証G]の創業25周年記念株主優待及び既存の株式優待として採用されたと発表しており、好材料視された。なお、デジプラによると、現在IR未開示企業を含む約60社から「デジタルギフト」の導入意思を獲得済みで、25年内には100社の導入を見込むとしている。 ■ウルフハンド <194A> 955円 (+117円、+14.0%) WOLVES HAND <194A> [東証G]が4日続急騰。同社は15日の取引終了後、25年6月期の連結決算の発表にあわせて、26年6月期の連結業績予想を開示した。今期の売上高は前期比5.3%増の57億5300万円、営業利益は同9.5%増の9億9500万円を計画。最高益の連続更新が見込まれており、好業績を期待する買いが入った。ウルフハンドは動物病院を運営している。自社病院の開設と事業承継・M&Aの両輪で事業規模を積極的に拡大する方針だが、これらの影響について連結業績予想に含めていない。高度医療の症例増加などによる既存病院の収益性向上を見込むほか、営業利益は前期のM&Aなどの一時費用の反動や経費の削減による効果を織り込んだ。25年6月期の売上高は前の期比9.5%増の54億6300万円、営業利益は同9.9%増の9億900万円だった。 ■テラプローブ <6627> 4,245円 (+480円、+12.8%) テラプローブ <6627> [東証S]が続急騰。同社は15日の取引終了後、7月の月次連結売上高が前年同月比5.2%増の34億4500万円になったと発表した。3ヵ月ぶりに減収から増収へ転じており、好感した買いが入った。5%を超える伸長率は1年ぶりの水準に当たる。 ■ヴレインS <135A> 2,632円 (+280円、+11.9%) VRAIN Solution <135A> [東証G]が続急騰。気配値のまま水準を切り上げ7月中旬に開けたマドを一気に埋めに行く展開となった。製造業向けAI外観検査システムを主力展開しており、自社開発製品を活用したAIシステム及びカメラやセンサーなどの周辺装置の販売及び生産ラインへの導入まで一気通貫で手掛ける。人手不足の問題が深刻化するなか企業の省人化投資ニーズを捉え、業績は飛躍期に突入。案件ごとの単価が大きく、収益への計上は下期偏重型となっており、26年2月期の営業利益は前期比50~58%増の8億9000万~9億4000万円と高成長が予想されている。 ■Hmcomm <265A> 1,365円 (+125円、+10.1%) Hmcomm <265A> [東証G]が急反騰。前週末15日の取引終了後、ウェブコンテンツやアプリの企画・開発・運営を手掛けるファンタラクティブ(東京都中央区)から、8月31日付でDXパートナー事業を譲受すると発表したことが好感された。ファンタラクティブは、ユーザー体験(UX)とインターフェース(UI)の領域に特化したデザイン技術を強みに、DXパートナーとしてプロダクト戦略のコンサルティングから実際のWebシステム開発までの業務を提供しており、今回の事業譲受によりHmcommのプロダクトにおけるUI/UXの内製化を進めるのが狙い。譲受価額は2300万円。なお、25年12月期業績予想への影響は軽微としている。 ■総医研HD <2385> 179円 (+11円、+6.6%) 総医研ホールディングス <2385> [東証G]が3日ぶり急反発。18日午前11時30分ごろに、従来未定としていた26年6月期連結業績予想について、売上高が40億円(前期比17.5%減)、営業利益5000万円(前期1億3700万円の赤字)、最終利益3000万円(同2億1000万円の赤字)とし、黒字転換を見込むことが好感された。同社では26年6月期を構造改革継続の期と位置づけ、医療DXを中心としたヘルスケア事業領域への集中に加えて、既存の健康補助食品事業をセルフメディケーション支援通販事業として強化することに集中するとともに、事業ポートフォリオの再構築を実施する方針としているが、この構造改革の推進に伴う子会社ビービーラボラトリーズの事業活動終了や希望退職制度実施に関する影響を反映した。同時に子会社の日本予防医薬が、総医研HDの資本・業務提携先である中国の杭州高浪控股(ゴロング社)のグループ会社であるGlobal Beauty Technology(東京都荒川区、以下GBT社)と、中国を中心としたアジア市場に向けた健康補助食品の製造及び購買に関する製造等委託購買基本契約を締結したと発表した。中国を中心としたアジア圏において、EC販売などのノウハウ及び販路を保有するゴロング社と共同でアジア市場のニーズに即した新たな健康補助食品の開発を行うとともに、GBT社とは当該開発商品の購買を約する契約を締結し、26年6月期中に販売を開始する。 ■フライヤー <323A> 830円 (+50円、+6.4%) フライヤー <323A> [東証G]が3日ぶり急反発。前週末15日の取引終了後、AIワーカー養成講座「AIStep」の開発・提供などオンラインAI研修事業を手掛けるAIStep(東京都港区)の全株式を9月1日付で取得し子会社化すると発表したことが好感された。AIStepを子会社化することで、生成AI領域への本格的な参入を進めるのが狙い。フライヤーが有する累計126万人の会員顧客網を活用することでAIStepの個人向け生成AI活用研修の成長加速を図るほか、フライヤーが「flier business」などの法人向け人材育成サービスの提供により構築してきた顧客ネットワークを通じて法人顧客向けにも生成AI研修を展開し、より大きなシナジー創出を狙う。取得価額は2億400万円。なお、26年2月期業績予想への影響は精査中としている。 ■セブン銀 <8410> 286.6円 (+16.4円、+6.1%) セブン銀行 <8410> [東証P]が続急伸。同社は18日午前11時30分ごろ、伊藤忠商事 <8001> [東証P]と幅広い金融分野での協業を含めた資本・業務提携の検討を開始することで合意したと発表。これが株価を刺激したようだ。なお、今後開示すべき事象が発生した場合は、速やかに開示するとしている。 ■Dサイクル <5888> 4,195円 (+225円、+5.7%) DAIWA CYCLE <5888> [東証G]が急反発。同社は15日取引終了後、7月度の売上速報を公表。既存店売上高は前年同月比6.2%増となり、前月(0.7%増)から伸び率が拡大していることが好感されたようだ。既存店の客単価は同0.1%減となった半面、客数は6.3%増と伸長。電動アシスト車及び修理の売り上げが伸び、比較的利益率が高く単価の低い修理などが好調だったことが客数の増加及び客単価の低下につながったという。なお、全店ベースの売上高は同17.8%増(前月は11.8%増)だった。 ※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース