前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
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■網屋 <4258> 4,220円 (+580円、+15.9%) 網屋 <4258> [東証G]が続急騰。自社開発製品「ALog」を中核とするデータセキュリティー事業とネットワークセキュリティー事業の2部門に特化しSaaSを軸にストックビジネスに注力している。業績はサブスクリプションモデルの好調を背景に利益率の向上が会社側の想定を上回っており、13日取引終了後に発表した25年12月期上期(25年1-6月)決算は営業利益が前年同期比87%増の4億8600万円と大幅な伸びを達成、特に4-6月期の伸びが際立っており、これが株価を強く刺激する格好となった。株価は7月末にマドを開けて急騰した後も目先筋の利益確定売りを吸収し、急勾配の5日移動平均線をサポートラインとした強力な上昇波を形成していた。14日は決算発表を受け上げ足を一気に加速させる格好となった。 ■トリドール <3397> 5,207円 (+607円、+13.2%) 東証プライムの上昇率5位。トリドールホールディングス <3397> [東証P]が5日続急騰。昨年1月の高値(4850円)を上回り、約1年7ヵ月ぶりに上場来高値を更新した。14日午後1時過ぎ、4-6月期連結決算を発表。売上高は前年同期比6.1%増の698億6200万円、営業利益は同2.3倍の80億5200万円だった。主力の「丸亀製麺」事業は既存店が好調だったほか、新店が寄与し堅調に推移。海外事業は不採算店舗の閉店などが奏功し、大きく収益性が改善した。閉店に伴うリース解約益の計上など一過性の収益もあった。これを好感した買いが向かった。 ■LIFULL <2120> 237円 (+25円、+11.8%) 東証プライムの上昇率6位。LIFULL <2120> [東証P]が7日続急騰。同社は13日の取引終了後、25年9月期第3四半期累計(24年10月-25年6月)の連結決算を発表した。売上高は210億5900万円(前年同期比7.1%増)、営業利益が30億100万円(同23.3%増)、最終損益は44億800万円の黒字(前年同期は5600万円の赤字)になっており、業績を評価した買いが入った。主力のHOME’S関連事業は「中古住宅売買や売却査定が2ケタの増収」(IRグループ)となり、事業全体も増収増益。利益は広告宣伝費の減少などもあり大幅に伸びた。同社はあわせて今期の年間配当予想を7円33銭(前期比6円60銭増配)と発表した。株式分割を考慮した実質での過去最高額となる。今期の年間配当予想には記念配当1円も含まれる。同社は5月に配当性向を25%から30%に引き上げると発表していた。 ■FFJ <7092> 1,739円 (+154円、+9.7%) 東証プライムの上昇率8位。Fast Fitness Japan <7092> [東証P]が4日続急伸。14日午後2時ごろに発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高が49億700万円(前年同期比15.9%増)、営業利益8億7700万円(同40.8%増)と大幅増益となったことが好感された。中核事業の国内エニタイムフィットネス事業で店舗数が前年同期比57店増の1206店舗、会員数が同14万1000人増の102万7000人と伸長。これに伴いストック収入であるFCのロイヤリティー収入や直営店舗の会費収入が大幅に増加した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高197億800万円~213億2000万円(前期比9.4%~18.4%増)、営業利益37億500万円~39億6000万円(同10.5%~18.6%増)の従来見通しを据え置いている。 ■オイシックス <3182> 1,936円 (+163円、+9.2%) 東証プライムの上昇率9位。オイシックス・ラ・大地 <3182> [東証P]が4日ぶり急反発。13日取引終了後に4-6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比5.1%増の664億2300万円、営業利益は同49.3%増の18億3700万円だった。コメを含む食材費高騰の影響があったものの、学校給食を中心とした新規契約数の増加とコントラクト(法人向け給食事業)を中心とした価格適正化が寄与した。好決算を評価した買いが優勢となった。 ■日電子 <6951> 4,677円 (+377円、+8.8%) 東証プライムの上昇率10位。日本電子 <6951> [東証P]が3日ぶり急反発。同社は13日取引終了後、26年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比42.1%増の57億9200万円となり、上半期計画の100億円に対する進捗率は57.9%となった。売上高は同10.4%増の401億4500万円で着地。産業機器事業でシングルビームマスク描画装置とスポットビーム型電子描画装置の売り上げが伸びたほか、医用機器事業では生化学自動分析装置の販売が堅調だった。なお、上半期及び通期の業績予想については従来計画を据え置いている。 ■日シス技術 <4323> 2,157円 (+171円、+8.6%) 日本システム技術 <4323> [東証P]が7日続急伸。同社は8月13日大引け後(16:00)に決算を発表、26年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比60.1%増の5億円に拡大したことが好感されたようだ。通期計画の36.6億円に対する進捗率は13.9%となり、5年平均の10.8%とほぼ同水準だった。 ■Lドリンク <2585> 2,746円 (+176円、+6.9%) ライフドリンク カンパニー <2585> [東証P]が8日続急伸。13日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高134億4400万円(前年同期比18.9%増)、営業利益15億1600万円(同21.8%増)、純利益9億9800万円(同17.2%増)と2ケタ増収増益となったことが好感された。M&Aにより取得した工場の生産寄与や、既存工場のフル生産化に加え、生産数量増に対応した販売先の確保により売上高が増加した。一方で物流費や労務費・人件費などのコストも増加したものの、増収効果にボトル内製化などの取り組みもあり営業増益となった。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高520億円(前期比16.8%増)、営業利益65億円(同37.1%増)、純利益44億5000万円(同31.2%増)の従来見通しを据え置いている。 ■ネクソン <3659> 3,246円 (+205円、+6.7%) ネクソン <3659> [東証P]が急反発。同社は13日の取引終了後、25年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比0.8%増の2327億8400万円、最終利益は同43.2%減の430億3000万円となった。前期に中国で配信をし爆発的な人気となった「アラド戦記モバイル」の反動が出た半面、パソコン版「アラド戦記」や「メイプルストーリー」が再活性化したという。更に、韓国においてはパソコン版アラド戦記が大きく伸長しており、想定以上に底堅い決算と受け止められたようだ。取得総数1100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.4%)、取得総額250億円を上限とする自社株買いの公表も相まって、投資資金の流入につながった。同社は25年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結業績予想も開示。売上高は3493億5100万~3598億9800万円(前年同期比1.8~4.7%減)、最終利益は694億2900万~758億1400万円(同26.3~32.5%減)を計画する。 ■マブチ <6592> 2,432.5円 (+147.5円、+6.5%) マブチモーター <6592> [東証P]が続急伸。14日午後0時30分ごろに、上限を1200万株(自己株式を除く発行済み株数の9.73%)、または190億円とする自社株買いと、12月31日を基準日とする1株から2株への株式分割を発表したことが好感された。自社株の取得期間は10月1日から来年9月30日までで、取得した全株式は消却する予定だ。同時に発表した6月中間期決算は、営業利益が121億1500万円(前年同期比32.2%増)となった。パワーウインドウ用の減少や円高の影響もあって自動車用モーターが減少し売上高は949億1100万円(同0.4%減)となったものの、売価・プロダクトミックスの改善やコストダウンなどが寄与し営業増益となった。なお、25年12月期通期業績予想は、売上高1930億円(前期比1.6%減)、営業利益216億円(同0.2%減)を見込み、従来予想の売上高1980億円、営業利益222億円から下方修正した。 ■PAコンサル <4071> 2,487円 (+145円、+6.2%) プラスアルファ・コンサルティング <4071> [東証P]が急反発。13日の取引終了後に25年9月期連結業績予想について、営業利益を56億円から61億円(前期比34.7%増)へ上方修正したことが好感された。子会社のグローアップやD4DR、Attackで受注が弱い状況が継続していることから、売上高は177億3000万円から170億円(同22.2%増)へやや下方修正した。その一方、「タレントパレット」において顧客数の増加とともに単価上昇が継続していることや、新規顧客獲得をエンタープライズにシフトする方針転換により、マーケティング施策を見直すことで費用が抑制されることが利益を押し上げる。なお、同時に発表した6月中間期決算は、売上高124億8100万円(前年同期比26.5%増)、営業利益44億3000万円(同42.6%増)だった。また、 人材サービス大手のマイナビ(東京都千代田区)と資本・業務提携すると発表した。両社は今年4月に包括的業務提携を発表したが、自己株式の処分によりマイナビに対して127万5600株を割り当て資本面でも提携。調達資金約30億円は協業プロダクトの開発・販売やタレントパレット顧客に対するマイナビ研修コンテンツの提供などの共同事業に関するシステムの開発・運用や営業・サポートに係る費用や連携サービスの企画に要する費用などにあてる。更に、ラクス <3923> [東証P]と業務提携を検討することで基本合意したとも発表。両社が提供するクラウドサービスに関して協業を開始するとしている。 ■ハートシード <219A> 3,545円 (+195円、+5.8%) Heartseed <219A> [東証G]が5日ぶり急反発。東証が13日、同社を貸借銘柄に選定したことが買い材料視された。 ■ぴあ <4337> 3,305円 (+140円、+4.4%) ぴあ <4337> [東証P]が大幅反発。14日午後1時ごろに発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高136億6700万円(前年同期比33.1%増)、営業利益23億5100万円(同3.5倍)、純利益15億6400万円(同2.6倍)と大幅増益となり、通期計画に対する営業利益の進捗率が69%に達したことが好感された。レディー・ガガやビリー・アイリッシュなどの来日アーティストの大規模公演や、Mrs.GREEN APPLE、Vaundyなど人気アーティストの全国ツアーをはじめ、大型興行、大規模フェス、プロスポーツ、ミュージカル、レジャーなどのチケット販売が増加し、取扱高ベースでの売上高が850億円を超えて四半期として過去最高となった。また「大阪・関西万博」人気が追い風となり、チケット並びに出版物の販売も好調に推移した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高470億円(前期比3.6%増)、営業利益34億円(同29.0%増)、純利益23億円(同44.5%増)の従来見通しを据え置いている。 ■イントループ <9556> 7,330円 (+220円、+3.1%) INTLOOP <9556> [東証G]が大幅続伸。14日午前11時30分ごろに、8月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位を引き下げることで投資家が投資しやすい環境を整え、株式の流動性を高めるとともに投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。 ■ラクス <3923> 2,442.5円 (+32.5円、+1.4%) ラクス <3923> [東証P]が5日続伸。同社は13日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比25.5%増の140億8100万円、最終利益が同70.8%増の35億3700万円になっており、2ケタの増収増益を材料視した買いが入った。4-6月期は主力のクラウド事業が大幅な増収増益になった。同事業に含まれる経費精算システム「楽楽精算」や電子請求書発行システム「楽楽明細」などが堅調に推移した。IT人材事業も好調。あわせて発表した7月の売上高はクラウド事業の売上高が前年同月比27.6%増、IT人材事業の売上高が同19.6%増となり大幅な増収が続いている。ラクスは加えて、9月30日を基準日として、10月1日付で1株を2株に株式分割すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げ、流動性の向上と投資家層の拡大を図る。そのほか、プラスアルファ・コンサルティング <4071> [東証P]との業務提携に向けた基本合意も結んだ。 ※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース