東京株式(大引け)=625円安と7日ぶり急反落、米財務長官発言で騰勢一服
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14日の東京株式市場は前日までの騰勢が一服。日銀の早期利上げ観測が広がり、主力株に対して利益確定目的の売りを促した。 大引けの日経平均株価は前営業日比625円41銭安の4万2649円26銭と7日ぶり急反落。プライム市場の売買高概算は20億5962万株、売買代金概算は5兆4482億円。値上がり銘柄数は455、対して値下がり銘柄数は1109、変わらずは58銘柄だった。 この日の日経平均は下落スタートとなった後、ほどなくして4万3000円台を割り込み、そのままジリ安基調を続けた。下げ幅は600円を超え、前日の上昇分を帳消しにした。前日まで6連騰で、更に史上最高値を連日で更新していたこともあって、短期的な過熱感が強く意識されていた。こうしたなか、ベッセント米財務長官が米メディアのインタビューで日銀の金融政策に関し、インフレの抑制で後手に回っている、との見解を示した。これを受けて日銀の早期利上げ観測が広がり、ドル円相場は一時1ドル=146円台前半までドル安・円高が進行し、株式相場の重荷となった。自動車など輸出関連株や半導体関連株など、幅広く利益確定売りが優勢となった。半面、金利上昇メリットの銀行株は逆行高となった。決算発表を受けた個別株物色も活発な状況が続いた。東証グロース市場250指数は4日ぶりに小反発した。 個別では、三菱重工業<7011.T>や古河電気工業<5801.T>が水準を切り下げ、アドバンテスト<6857.T>とディスコ<6146.T>が軟調推移。トヨタ自動車<7203.T>や日立製作所<6501.T>が値を下げたほか、清水建設<1803.T>やリクルートホールディングス<6098.T>、良品計画<7453.T>が下値を探り、ソシオネクスト<6526.T>とマツキヨココカラ&カンパニー<3088.T>が大幅安となった。資生堂<4911.T>やTDK<6762.T>、安川電機<6506.T>が冴えない展開となり、Sun Asterisk<4053.T>が急落した。 半面、ソフトバンクグループ<9984.T>とネクソン<3659.T>が頑強。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>と三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>が底堅く推移し、売買代金トップのサンリオ<8136.T>が3連騰。エムスリー<2413.T>や住友林業<1911.T>が値を上げ、トリドールホールディングス<3397.T>が急伸し、セグエグループ<3968.T>がストップ高に買われた。 出所:MINKABU PRESS