話題株ピックアップ【夕刊】(1):エムスリー、インターメス、ロート製薬
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■ソフト99 <4464> 2,020円 +400 円 (+24.7%) ストップ高 本日終値 ソフト99コーポレーション<4464>がストップ高。6日の取引終了後、同社社長を代表として株式取得などを目的に設立した堯アセットマネジメント(大阪市中央区)がソフト99に対し、非公開化を目的としてTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。MBO(経営陣が参加する買収)の一環。TOB価格は1株2465円。ソフト99の株価はTOB価格にサヤ寄せする動きをみせた。買付予定数の下限は756万6400株(所有割合:35.04%)で、上限は設定しない。買付期間は8月7日から9月19日まで。TOBが成立した場合、所定の手続きを経て、ソフト99は上場廃止となる見通し。ソフト99はTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨した。東京証券取引所は6日付でソフト99を監理銘柄(確認中)に指定した。 ■エムスリー <2413> 2,210円 +399 円 (+22.0%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ エムスリー<2413>が4日ぶりに急反発、寄り付きは大口の買い注文に値がつかず気配値でのスタートとなった。1900円台前半の75日移動平均線との下方カイ離を急速に埋める展開をみせている。医薬関連の情報サービスや医療従事者向け会員制サイトを活用した製薬マーケティング支援業務を行うが、足もとの業績は堅調に推移している。6日取引終了後に発表した26年3月期第1四半期(25年4~6月)決算は営業利益が前年同期比17%増の197億7700万円と2ケタ成長を達成した。トランプ関税についても現状ではネガティブな影響は生じていないとも伝わっており、買い安心感から見直し買いを誘導する格好となった。 ■インターメスティック <262A> 2,416円 +314 円 (+14.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 インターメスティック<262A>が大幅高。同社は6日取引終了後、7月度の国内月次売上速報を公表。既存店売上高が前年同月比24.0%増(6月は2.1%増)となったことが好感されたようだ。全店ベースは同29.4%増(6月は6.1%増)に伸長。主な要因として、テレビCMをはじめとした各種プロモーションの効果や、UVカット率100%の「SUNCUTGlasses」の販売が好調に推移したことを挙げている。 ■ロート製薬 <4527> 2,469円 +312.5 円 (+14.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位 ロート製薬<4527>が続騰。6日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。今期の経常利益予想を従来の見通しから25億円引き上げて430億円(前期比8.2%増)に見直した。経常利益は2期ぶりに最高益を更新する見通しを示し、評価された。最終利益予想は4億円増額して315億円(同2.1%増)に修正した。4~6月期に計上した受取配当金の計上を反映した。売上高と営業利益の予想は据え置いた。4~6月期は売上高が前年同期比19.9%増の819億6400万円、経常利益が同31.4%増の161億2700万円だった。全地域で増収となり、アジア・欧州がけん引した。 ■JMDC <4483> 4,486円 +524 円 (+13.2%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率5位 JMDC<4483>がマドを開けて急伸し、一時ストップ高の水準となる前営業日比700円高の4662円に買われ、年初来高値を更新した。6日の取引終了後、26年3月期第1四半期の連結決算を発表。売上高は前年同期比32.5%増の107億2500万円、最終利益は同32.8%増の9億6600万円となった。2ケタの増収増益で着地しており、ポジティブ視されたようだ。4~6月期は主力のヘルスビッグデータ部門が増収増益だった。うち、インダストリー向けが力強く成長。製薬企業を中心としたデータ活用の高度化を背景に、高付加価値なサービスへの需要が増加した。 ■資生堂 <4911> 2,661円 +264 円 (+11.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位 資生堂<4911>が5日ぶりの急反騰。同社は6日の取引終了後、25年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表した。コア営業利益が前年同期比21.3%増の233億7200万円、最終利益は95億3500万円(前年同期1500万円)となっており、収益体質の改善を評価した買いが集まっている。 国内での構造改革効果が出現したほか、前年同期に日本事業の早期退職支援プランに関する構造改革費用を計上しており、この反動もあった。6月中間期時点で最終利益は通期計画(60億円)を大幅に超過した。 1~6月期の売上高は前年同期比7.6%減の4698億3100万円だった。中国人旅行者の消費停滞トレンドが続く中国・トラベルリテール事業や「Drunk Elephant」ブランドの苦戦が続く米州事業を中心に減収となった。 ■日本農薬 <4997> 1,008円 +86 円 (+9.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位 日本農薬<4997>が後場に上げ幅を急拡大した。1000円大台に乗せ、2015年8月以来、10年ぶりの高値をつけた。同社はきょう午後2時、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算の発表にあわせ、通期業績予想を上方修正した。売上高を1075億円から1090億円(前期比9.0%増)、営業利益は80億円から85億円(同0.9%減)、最終利益は48億円から50億円(同2.1倍)に引き上げており、株高の原動力になっている。新たにベトナム子会社の損益見通しを連結業績予想に取り込んだほか、海外における殺ダニ剤の販売増加による影響などを織り込んだ。4~6月は売上高が271億3300万円(前年同期比41.0%増)、営業損益が35億4200万円の黒字(前年同期は1億6400万円の赤字)、最終損益は27億900万円の黒字(同5400万円の黒字)になった。主力の農薬事業は国内で米価高騰による生産意欲の高まりから水稲向け製品の販売が好調だった。海外は北米と欧州が牽引。両地域で除草剤が伸長した。また北米は乾燥した気候が一部地域で継続したことでダニの多発生が起きたことなどから、果樹向けの殺ダニ剤の販売も順調だった。 ■淀川製鋼所 <5451> 1,306円 +110 円 (+9.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位 淀川製鋼所<5451>が大幅高で3連騰。一時9%近い上昇で1303円まで駆け上がり、2月12日につけた1214円を払拭し約半年ぶりに年初来高値更新となった。同社は独立系鉄鋼メーカーで表面処理鋼板の大手だが、6日取引終了後に26年3月期業績予想の修正を発表、最終利益は従来予想の104億円から115億円(前期比15%減)に増額した。米関税政策による需給バランスへの影響が足もとで限定的なものにとどまっているほか、原料コストが想定に至らず利益率の改善が反映される見通しとなった。利益見通しの上方修正とあわせ、配当についても従来計画から6円上乗せし60円とすることも併せて発表している。これに伴い配当利回りは前日終値換算で5%強まで上昇、これを好感する形で朝方から大口の買いを呼び込む格好となった。 ■楽天銀行 <5838> 7,200円 +565 円 (+8.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 楽天銀行<5838>は急反発した。同社は6日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。経常収益が前年同期比40.8%増の575億400万円、最終利益が同54.1%増の168億3500万円となった。増収増益になった業績が好感され、買われた。4~6月期は資金運用収益が大きく伸びた。運用資産の増加や日銀による政策金利の引き上げに伴う運用利回りの上昇などが追い風になった。口座数と預金残高も増加した。 ■多木化学 <4025> 3,295円 +255 円 (+8.4%) 本日終値 多木化学<4025>が後場急伸。同社はきょう午後2時ごろ、25年12月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の13億円から29億円(前期比8.7%増)に引き上げた。売上高予想も410億円から416億円(同6.9%増)に上方修正。水処理薬剤の原料価格上昇に伴う販売価格の是正が進んだことや、各セグメントが当初の予想より好調に推移していることが主な要因だとしている。また、期末一括配当を従来計画比15円増額の75円(前期は55円)とすることもあわせて発表している。 株探ニュース