株価指数先物【寄り前】 押し目狙いのロング対応で+1σ突破を見極め
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 40790 -20 (-0.04%) TOPIX先物 2967.0 -1.5 (-0.05%) シカゴ日経平均先物 40855 +45 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 6日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ米大統領が来週にも輸入する半導体と医薬品に課す関税を発表する意向を示すなかで、米関税政策を巡る不透明感が重荷となり、NYダウは90ドルあまり下落する場面もみられた。ただし、米国内での生産を拡大するために1000億ドルの追加投資計画を発表したアップルが5%を超える上昇となり、相場を押し上げる形になった。また、マクドナルド が発表した4-6月期決算で1株利益が予想を上回ったとして上昇しており、他の消費関連に買いが広がった。 S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、自動車・同部品、食品・生活必需品小売が上昇した一方で、医薬品・バイオテクノロジー、ヘルスケア機器・サービス、エネルギーの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、アップルやマクドナルドのほか、ウォルマート 、アマゾン・ドット・コム 、シスコシステムズ 、プロクター・アンド・ギャンブル が買われた。半面、アムジェン 、ウォルト・ディズニー 、ユナイテッドヘルス・グループ 、メルク 、キャタピラー が軟調。 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比45円高の4万0855円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比変わらずの4万0810円で始まった。その後は軟化し、4万0650円~4万0750円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に4万0600円まで売られる場面もみられた。ただし、売り一巡後はショートカバーとみられる動きにより引けにかけてプラス圏を回復し、4万0910円まで買われた。引け間際に軟化し、4万0790円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まることになろう。ナイトセッションでは節目の4万0500円を上回っての推移となり、その後の切り返しでボリンジャーバンドの+1σ(4万0990円)に接近する場面もみられた。そのため、オプション権利行使価格の4万0500円から4万1000円のレンジを想定する。 アップルの上昇が支援材料となる一方で、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ が大幅に下げているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向は見極めにくいだろう。トランプ大統領は、半導体チップや半導体には約100%の関税を課す方針であることが伝えられている。ただし、米国内で生産している企業には関税を行わないと述べており、半導体株の動向が日経平均型を左右しそうだ。 自動車関税について赤沢亮生経済再生相は、ラトニック米商務長官と会談した。自動車関税の引き下げを速やかに実施するよう求めたと報じられており、引き続き自動車関税の早期引き下げへの期待が下支えとなる可能性はありそうだ。 日経225先物は4万0500円水準での底堅さがみられるなかで、同水準に接近する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。一方で、+1σ接近では強弱感が対立しやすく、戻り待ち狙いのショートが入りやすいとみられる。ただし、+1σ水準を明確に上抜けてくると、7月24日の高値4万2080円から8月4日の安値3万9730円までの下落に対するリバランスの動きを強める可能性がありそうだ。 そのため、+1σ突破となれば、8月1日につけた戻り高値の4万1280円辺りが目先的なターゲットとして意識されるとみておきたい。 5日の米VIX指数は16.77(5日は17.85)に低下した。一時16.53まで下げる場面もあり、25日移動平均線(16.63)を下回っている。同線が支持線として意識される可能性はありそうだが、リスク選好に向かわせそうだ。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.74倍に低下した。一時13.69倍とボリンジャーバンドの-3σ(13.69)水準まで下げている。その後は下げ幅を縮めており、いったんはNTショートを巻き戻す動きもありそうだ。ただし、来週には半導体に対する関税が発表されるため、下向きで推移している-3σに沿った形でNTショートに振れやすいとみられる。 株探ニュース