話題株ピックアップ【夕刊】(2):イビデン、クリヤマHD、ダイトロン
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■イビデン <4062> 6,559円 +273 円 (+4.3%) 本日終値 イビデン<4062>は反発。前週末1日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を4100億円から4150億円(前期比12.3%増)へ、営業利益を480億円から550億円(同15.5%増)へ上方修正すると発表。これが好感された。高付加価値の生成AI向け製品の受注が想定を大きく上回ったことによる製品構成の良化と増産効果などにより、第1四半期業績が期初計画を上回る結果となったため。通期の想定為替レートは1ドル=140円から142円へ、1ユーロ=150円から160円へそれぞれ円安方向に見直した。 ■クリヤマHD <3355> 1,595円 +60 円 (+3.9%) 本日終値 クリヤマホールディングス<3355>が後場に強含み、上場来高値を更新した。同社はきょう午後1時30分、25年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結業績について、営業利益が従来予想の18億円から25億9500万円(前年同期比6.7%減)、最終利益が17億円から26億3600万円(同25.0%増)へ上振れて着地したようだと発表。最終利益が減益予想から一転して増益での着地となり、これを手掛かり視した買いが入った。産業資材事業は主要顧客である農機・建機をはじめ産業用機械メーカーの生産活動が想定を上回った。スポーツ・建設資材事業は文教施設や公共の体育館の大型改修物件、鉄道施設の大型改良・改修工事案件が想定に届かなかった一方、相応の採算は確保。ミトヨのグループ化に伴う負ののれん発生益も加わる。6月中間期の売上高は計画の440億円に対し、432億8400万円(同7.3%増)に下振れする。なお、25年12月期の通期業績予想は米政府の関税政策をはじめとする不透明な状況の継続を理由に据え置いた。 ■ダイトロン <7609> 3,865円 +140 円 (+3.8%) 本日終値 ダイトロン<7609>が3連騰。同社は前週末1日の取引終了後、25年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比9.1%増の488億5200万円、最終利益は同35.6%増の25億5500万円となった。大幅な増益でかつ会社計画に対して上振れして着地し、ポジティブ視されたようだ。海外事業の売り上げが前倒しで計上され、中間期の業績の押し上げに寄与した。国内ではアナログICや電源機器などの販売が減少した一方、半導体製造装置向けのコネクターや車載向け画像関連機器・部品のレンズ、データセンター用のUPSシステムなどが堅調に推移した。 ■住友ベークライト <4203> 4,558円 +86 円 (+1.9%) 本日終値 住友ベークライト<4203>が朝安後にプラス圏に浮上した。4日午前11時30分、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比1.3%増の776億6800万円、最終利益は同6.4%増の74億4800万円となった。最終利益の通期計画に対する進捗率は約32%となり、評価されたようだ。半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は中国国内での旺盛な半導体需要やAI関連の需要拡大が追い風となった。半導体基板材料においてはAIサーバー向けのパワーデバイスへの採用拡大の動きがあって、収益を押し上げる要因となった。加えて販売価格の改定や、前期に実施した減損によるコスト構造の改善に伴う効果も引き出した。 ■フィナHD <4419> 1,232円 +16 円 (+1.3%) 本日終値 Finatextホールディングス<4419>が反発している。午後0時30分ごろ、子会社FinatextのSaaS型クレジット基幹システム「Crest(クレスト)」の「収入証明モジュール」が、メルカリ<4385>子会社のメルペイに採用されたと発表しており、好材料視された。Finatextの「Crest」は、貸金サービスに必要となる多種多様な業務をデジタル化して提供するSaaS型のシステムで、その機能の一つ「収入証明モジュール」は、収入証明の徴求・確認に必要な業務をAI/OCRを活用してデジタル化したもの。今回「メルカリ」の利用実績などで金利・利用限度額が決まる少額融資サービス「メルペイスマートマネー」で採用され、これにより、「メルカリ」内でのシームレスな利用体験の実現に貢献している。 ■KHネオケム <4189> 2,852円 +19 円 (+0.7%) 本日終値 KHネオケム<4189>が後場プラスに転じ一時、前週末比217円(7.7%)高する場面があった。午後2時ごろに発表した6月中間期連結決算で、売上高587億5400万円(前年同期比5.1%増)、営業利益60億500万円(同24.7%増)、純利益39億3400万円(同18.9%増)となったことが好材料視された。新興国を中心とした需要堅調や、中国における補助金政策による買い替え需要などでエアコン市場が堅調に推移するなか、エアコン向けの冷凍機油原料が好調に推移。また、先端半導体向けの高純度溶剤も伸長した。なお、25年12月期通期業績予想は、売上高1274億円(前期比6.4%増)、営業利益140億円(同14.8%増)、純利益100億円(同19.6%増)の従来見通しを据え置いている。 ■ロイヤルHD <8179> 2,751円 +14 円 (+0.5%) 本日終値 ロイヤルホールディングス<8179>が年初来高値を更新。前週末1日の取引終了後に集計中の6月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の22億8000万円から32億円(前年同期比7.1%減)へ、最終利益が13億円から20億円(同32.6%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。新規出店時期が計画よりも後ろ倒しとなったことで、海外店舗売上高が想定を下回り、売上高は793億円から788億円(同8.5%増)へ下振れたが、増収効果や各種経営施策の取り組みによる収益性の改善、外食事業やその他事業の機内食関連会社における持ち分法損益の良化などが利益を押し上げた。 ■WOWOW <4839> 1,496円 +6 円 (+0.4%) 本日終値 WOWOW<4839>が上げ幅を拡大。午後1時30分ごろに発表した7月度の加入件数で、新規加入件数から解約件数を引いた純増件数が1万1942件となり、9カ月ぶりにプラスとなったことが好材料視された。生中継のMrs.GREEN APPLE「MGAMAGICAL 10YEARS ANNIVERSARY LIVE~FJORD~」やウィンブルドンテニス、ラグビーテストマッチ2025インターナショナルシリーズなどが新規加入につながったとしている。 ■日東紡績 <3110> 5,500円 -1,000 円 (-15.4%) ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率トップ 日東紡績<3110>はストップ安。同社は前週末1日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。売上高は282億3100万円(前年同期比8.1%増)、経常利益は43億4400万円(同8.9%減)となった。AIサーバー向けのスペシャルガラスの需要増加による成長期待の高い銘柄だっただけに、経常減益となったことを背景に失望売りが膨らんだようだ。電子材料事業を中心に高付加価値品の販売が好調に推移したため営業利益の段階では増益だったものの、前年同期にあった為替差益がなくなり、為替差損が発生し、営業外費用の増加から経常減益となった。なお、電子材料事業ではAIサーバー向けの需要が引き続き旺盛で、スペシャルガラスの販売が好調に推移。同事業は2ケタの増収増益となった。 ■アルゴグラフィックス <7595> 4,890円 -470 円 (-8.8%) 本日終値 東証プライム 下落率2位 アルゴグラフィックス<7595>は大幅反落。前週末1日取引終了後に4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比6.9%減の167億5500万円、営業利益は同14.2%減の24億4200万円だった。前期の官公庁向け大型案件の反動減があった。通期で増収増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。あわせて株式分割を実施すると発表した。9月30日を基準日として1株を4株に分割する。 株探ニュース