株価指数先物【寄り前】 売り一巡後は4万円の攻防

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 39900 -960 (-2.34%)
TOPIX先物 2893.5 -59.0 (-1.99%)
シカゴ日経平均先物 40000 -860
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。7月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比7万3000人増と、市場予想(10万人増程度)を下回った。さらに増加幅は6月が14万7000人から1万4000人、5月が14万4000人から1万9000人へとそれぞれ下方修正された。7月のISM製造業総合景況指数は48.0と市場予想(49.5程度)を下回り、6月(49.0)から低下した。雇用統計などの想定外の結果を受けてトランプ政権の通商政策が米労働市場や世界景気に与える影響への懸念が広がった。決算内容が嫌気されたアマゾン・ドット・コムが大幅に下落したことも、相場の押し下げ要因となった。

 S&P500業種別指数は医薬品・バイオテクノロジー、食品・生活必需品小売、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、小売、銀行、テクノロジー・ハード・機器の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、シャーウィン・ウィリアムズ、ホーム・デポ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、メルクが買われた。半面、アマゾン・ドット・コムのほかユナイテッドヘルス・グループ、スリーエム、セールスフォース、アップル、エヌビディアが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比860円安の4万円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比170円安の4万0690円で始まった。寄り付きを高値に4万0440円~4万0600円辺りで保ち合いを続けるなかで、米国市場の取引開始直前にレンジを下抜けると、中盤にかけて3万9730円まで下落幅を広げた。売り一巡後は3万9900円~4万0140円辺りで推移し、3万9900円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになろう。25日移動平均線(4万0190円)を下抜けたことで、ボリンジャーバンドの-1σ(3万9500円)が射程に入ってくるとみられる。売り一巡後は4万円の攻防になりそうだが、25日線が抵抗線して意識されてくると戻り待ち狙いのショートが入りやすく、-1σ水準に接近する局面には注視しておきたい。

 また、ナイトセッションで日中比960円安となったが、7月23日の急騰時と同様、トレンドが大きく出てくる局面では、レバレッジ型ETFのヘッジ対応に伴う調整の動きが入りやすい。下へのバイアスが強まる局面では、ヘッジ対応のショートが膨らむ可能性があるだろう。まずは売り一巡後の底堅さを見極め、ショートを警戒しつつも4万円を支持線とした値動きをみせてくるかを確認したいところである。

 そのため、オプション権利行使価格の4万円を中心とした上下の権利行使価格である3万9500円から4万0500円のレンジを想定する。

 1日の米VIX指数は20.38に上昇した。先週は7月29日につけた14.70をボトムに25日線での攻防をみせていたが、週末の急伸によって75日線(19.35)、200日線(19.41)を一気に上抜いている。26週線が位置する21.36を上回ってくると、上へのトレンドが出やすくなり、市場心理を神経質にさせそうだ。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で13.83倍に低下した。週初に200日線(14.02倍)、75日線(14.03倍)を明確に割り込み、週末には一時-3σ(13.83倍)を割り込んで、75日線(13.79倍)水準まで下げている。75日線までの下げでいったんは反転が意識されそうだが、同線を明確に割り込んでくると、NTショートに振れやすい需給状況となろう。

株探ニュース

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