前週末1日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
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■JT <2914> 4,585円 (+267円、+6.2%) 日本たばこ産業 <2914> [東証P]が3日続急伸。7月31日取引終了後、25年12月期連結業績予想について売上高を3兆2730億円から3兆3440億円(前期比6.2%増)へ、営業利益を6710億円から7390億円(同2.3倍)へ上方修正すると発表。あわせて配当予想を194円から208円(前期194円)へ増額しており、好感した買いが入った。足もとの状況を織り込んだ。同時に発表した1-6月期決算は売上高が1兆7345億円(前年同期比10.5%増)、営業利益が4798億7100万円(同10.9%増)だった。たばこ事業の好調とM&A効果が寄与。塩野義製薬 <4507> [東証P]への医薬事業譲渡に伴う減損損失の計上などがあったものの、これを吸収する形となった。 ■ヤマタネ <9305> 2,742円 (+155円、+6.0%) ヤマタネ <9305> [東証P]が4日続急伸。同社は1日午後1時20分、26年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算にあわせ、通期業績予想の上方修正を発表。売上高は従来予想の870億5000万円から888億7000万円(前期比9.8%増)、経常利益は35億4000万円から53億円(同45.2%増)に引き上げた。経常利益の予想が減益から一転して増益となり、材料視した買いが集まった。4-6月期はコメ卸売販売業において需給の逼迫に伴う販売単価の上昇が想定以上に継続するなか、価格転嫁を進めたことや、海外引っ越しを中心に国際物流事業が好調に推移したことなどにより、売上高及び各利益が計画を大きく上回った。第2四半期も堅調な推移が見込まれることから、中間期及び通期の業績予想を上方修正した。なお、第3四半期以降はおおむね計画通り推移するとみている。4-6月期の売上高は221億3100万円(前年同期比18.6%増)、経常利益は21億6100万円(同3.6倍)だった。 ■日テレHD <9404> 3,484円 (+193円、+5.9%) 日本テレビホールディングス <9404> [東証P]が4日続急伸。同社は7月31日取引終了後、26年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比52.8%増の174億7500万円となり、通期計画の550億円に対する進捗率は31.8%となった。売上高は同8.1%増の1146億4900万円で着地。スポット収入やデジタル広告収入が好調だったほか、子会社のコンテンツ制作収入や興行収入が伸びたことなどが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。 ■住石HD <1514> 662円 (+36円、+5.8%) 住石ホールディングス <1514> [東証S]が急反発。同社は7月31日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表した。営業損益は2100万円の黒字(前年同期は7200万円の赤字)に転換しており、好感した買いが進んだ。最終損益は600万円の赤字(同9200万円の赤字)と赤字幅を縮小した。主力の石炭事業は市況が弱含むなか、販売の前倒しや新規拡販などにより増収増益となった。 ■阪急阪神 <9042> 4,160円 (+224円、+5.7%) 阪急阪神ホールディングス <9042> [東証P]が3日続急伸。同社は7月31日取引終了後、26年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の1164億円から1224億円(前期比10.4%増)に引き上げた。営業収益予想も1兆1900億円から1兆2000億円(同8.4%増)に上方修正。阪急線及び阪神線の旅客数や自動車事業の運送収入が当初の想定を上回って推移しているほか、ホテル事業の宿泊部門の好調、プロ野球関連の興行収入やグッズ販売の伸長などが主な要因だとしている。 ■インフォMT <2492> 440円 (+21円、+5.0%) インフォマート <2492> [東証P]が急伸。同社は7月31日大引け後(15:30)に決算を発表、25年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常利益は前年同期比4.6倍の14.1億円に急拡大し、通期計画の22.8億円に対する進捗率は61.9%に達し、5年平均の57.2%も上回ったことで好感されたようだ。 ■アルファP <9467> 1,491円 (+71円、+5.0%) アルファポリス <9467> [東証G]が続急伸。7月31日の取引終了後、アニメ制作会社のWHITE FOX(東京都杉並区)の全株式を同日付で取得し子会社化したと発表しており、これを好感した買いが入った。WHITE FOXは「Re:ゼロから始める異世界生活」などのヒット作品を手掛けるアニメ制作スタジオ。今回の子会社化によりアルファPは、グループ内で映像制作を行う体制が構築され、保有するIPを高度な制作技術で映像化することが可能になり、IPのアニメ化の加速により、中期重点戦略である「アニメビジネスの拡大」の実現に寄与すると期待されている。取得価額は非開示。なお、26年3月期業績への影響は精査中としている。 ■三菱電 <6503> 3,496円 (+154円、+4.6%) 三菱電機 <6503> [東証P]が大幅高で3日続伸。一時10.6%高の3696円まで値を飛ばす場面があった。同社が7月31日取引終了後に発表した26年3月期第1四半期(25年4-6月)決算は営業利益が前年同期比91%増の1119億7200万円と急拡大した。ファクトリーオートメーション(FA)関連部門が好調で収益押し上げに貢献した。インフラ関連ではデータセンター向け無停電電源装置(UPS)など社会システムも堅調だった。好調な業績を評価する買いを引き寄せており、株価はマドを開けて買われる展開となっている。 ■持田薬 <4534> 3,230円 (+135円、+4.4%) 持田製薬 <4534> [東証P]が大幅続伸。1日午後2時ごろに発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高266億3100万円(前年同期比4.8%増)、営業利益25億7200万円(同17.5%増)、純利益18億9400万円(同21.8%増)と2ケタ増益となったことが好感された。主力の医薬品関連事業は、薬価改定や昨年10月に導入された長期収載品(先発医薬品)の選定療養の影響を受けたものの、潰瘍性大腸炎治療剤「リアルダ」、慢性便秘症治療剤「グーフィス」「モビコール」、肺動脈性肺高血圧症・間質性肺疾患に伴う肺高血圧症治療剤「トレプロスト」、痛風・高尿酸血症治療剤「ユリス」、及び潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「オンボー」などの新薬が牽引役となり伸長。同事業の売上高増加に伴う売上総利益の増加が利益を押し上げた。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高1105億円(前期比5.1%増)、営業利益70億円(同13.9%減)、純利益54億円(同5.0%減)の従来見通しを据え置いている。 ■コニカミノル <4902> 511.6円 (+20.7円、+4.2%) コニカミノルタ <4902> [東証P]が大幅続伸。7月31日取引終了後に4-6月期連結決算を発表し、売上高は2512億400万円(前年同期比8.2%減)、営業損益は100億6200万円の黒字(前年同期18億2000万円の赤字)に転換して着地した。為替レートが対前年同期比で円高になったことや事業の選択と集中を行った影響で減収に。一方、損益面では構造改革による販管費減や利益率の改善が寄与した。なお、米相互関税について会社側では価格対応や製品構成、販売地域などの最適化と経費の追加削減などにより、第1四半期において影響は軽微だったとしている。 ■JR東日本 <9020> 3,344円 (+126円、+3.9%) 東日本旅客鉄道 <9020> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は1日、昨年12月6日に申請した運賃改定について、国土交通大臣に認可されたと発表。収益押し上げ効果を期待した買いを誘ったようだ。改定率は合計7.1%。定期外は7.8%で、通勤定期は12.0%、通学定期は4.9%となる。来年3月に実施する予定という。 ■シーイーシー <9692> 2,325円 (+86円、+3.8%) シーイーシー <9692> [東証P]が大幅続伸。5日移動平均線を足場に大陽線を形成し上値指向を鮮明としている。独立系のシステムインテグレーターで業績は順調に拡大路線を進み、26年1月期で4期連続の増収増益を見込んでいる。データセンター事業は2000年から展開するなど業界でも先駆者的なポジションにある。今年2月からは、メガクラウドに直接接続でき災害にも強い「ハイブリッドクラウドセンター」と利便性の高い都市型データセンターである「東京第三データセンター」を順次開設している。生成AI市場の拡大でデータセンター関連株全般に投資マネーが食指を動かしており、同社株にも波状的な資金が流入しここにきてジリ高歩調を続けている。指標面ではPERなどから割高感に乏しいほか、株式需給面では信用買い残が枯れた状態で上値が軽い。 ■北海電 <9509> 938.1円 (+31.2円、+3.4%) 北海道電力 <9509> [東証P]が大幅反発。同社は7月31日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。売上高が前年同期比微減の2024億9700万円、経常利益が同25.6%増の416億5800万円、最終利益が同1.5%減の307億7500万円だった。最終利益は通期計画(260億円)を超過した。 決算内容を評価した買いが集まったようだ。4-6月期の売上高は他社販売電力量が増えた一方、小売販売電力量が減って横ばい。燃料価格などの低下に伴う燃料費等調整制度の期ずれ差益の拡大や水力発電量の増加に伴う燃料費の減少などが経常利益を押し上げた。一方、最終利益は核燃料売却益の減少が響き減益での着地となった。 北海電はあわせて通期業績予想の修正を発表。売上高を前期比4.3%減の8630億円(従来予想は8980億円)に引き下げた一方、各利益は据え置いた。卸電力市場価格の低下に伴う他社販売電力料の減少による影響を織り込んだ。 ■太陽HD <4626> 6,840円 (+210円、+3.2%) 太陽ホールディングス <4626> [東証P]が大幅高で3日続伸。1日正午ごろに26年3月期連結業績予想について、売上高を1234億円から1257億円(前期比5.6%増)へ、営業利益を233億円から247億円(同11.9%増)へ引き上げたことが好感された。リジッド基板用部材の中国向け製品の需要が想定を上回ったことで、第1四半期のエレクトロニクス事業の業績が計画を上回ったことが要因。なお、第1四半期に特別損失として計上したコーポレートアクション費用の発生が第2四半期以降も見込まれることを考慮し、最終利益は160億円(同48.4%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高331億7900万円(前年同期比7.5%増)、営業利益70億5500万円(同11.0%増)、純利益46億3600万円(同0.7%増)だった。エレクトロニクス事業で、リジッド基板やPKG基板用部材の販売数量が増加したほか、医薬事業の製造受託事業で顧客からの受託数量が拡大したことが牽引した。 ■ジョイ本田 <3191> 2,146円 (+58円、+2.8%) ジョイフル本田 <3191> [東証P]が5日続伸。同社は1日午後3時、25年6月期の単独決算発表にあわせ、配当方針の変更を発表。これまではDOE(株主資本配当率)2.5%を目安としていたが、「4.0%以上」に見直した。これに伴い、26年6月期の年間配当予想を前期比20円増配の84円に設定しており、好感されたようだ。26年6月期の売上高は前期比3.1%増の1330億円、最終利益は同5.7%減の78億5000万円を見込む。同社は中期経営計画も公表。28年6月期の売上高を1500億-1600億円、ROE(自己資本利益率)を8.0%以上とする目標を掲げた。このほか、ホームセンター事業の本田(茨城県土浦市)の子会社化も発表している。 ※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース