話題株ピックアップ【夕刊】(3):アドテスト、マクニカHD、エスコン

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■アドバンテスト <6857>  10,465円   -1,030 円 (-9.0%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 アドバンテスト<6857>が急落した。前週末の米国市場でナスダック総合株価指数は連日で最高値を更新したものの、エヌビディアは小幅安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は横ばい圏と半導体関連は盛り上がりを欠く展開となった。アドテストは29日に第1四半期(4~6月)の決算を発表する予定。その内容に注目が集まっているが、前週末25日には欧州系証券がアドテストの投資判断を「売り」に引き下げており、これに反応した売り注文がかさんだ。アドテストの急落は全体相場にも波及。米国とEU(欧州連合)の関税交渉の合意というニュースが舞い込みながらも、同社株の下げにより日経平均はマイナス圏での推移を余儀なくされることとなった。

■マクニカHD <3132>  1,891.5円   -91 円 (-4.6%)  本日終値
 マクニカホールディングス<3132>は大幅安。この日午後3時ごろに4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比9.9%増の2816億1300万円、純利益は同36.6%減の50億9100万円だった。AIサーバー向け高性能サーバーの需要増が売上高に寄与した一方、利益面では為替変動の影響による売上総利益率の低下や為替差損の計上が響いた。通期で増収増益を見込んでいるだけに失望売りが出たようだ。

■エスコン <8892>  988円   -44 円 (-4.3%)  本日終値
 エスコン<8892>は5日ぶり反落。前週末25日取引終了後に4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比7.9%減の175億8100万円、営業利益は同33.6%減の21億8300万円だった。住宅分譲事業が堅調だった一方、不動産開発事業が物件売却数の減少で振るわず全体の足を引っ張った。通期で増収増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。

■三井化学 <4183>  3,431円   -20 円 (-0.6%)  本日終値
 三井化学<4183>は軟調推移。同社の大牟田工場で27日午後5時40分頃、塩素系ガスの漏えいが発生した。同社は28日、被害状況に関して公表。27日午後11時現在で判明している内容として、人的被害として42人が病院に搬送されたという。物的被害は調査中で、製品出荷への影響についても「鋭意情報収集中」とした。事業への影響を警戒した売りが出たようだ。27日午後7時過ぎに漏えいは停止し、午後8時30分過ぎに敷地境界に塩素系ガスがないことが確認されたとしている。

■Hmcomm <265A>  1,236円   +232 円 (+23.1%) 一時ストップ高   本日終値
 Hmcomm<265A>が大幅続伸。同社は25日取引終了後、東京科学大学が開発した国産大規模言語モデル(LLM)「Swallow」を中核技術に据えた、完全オンプレミス(システムの稼働やインフラの構築に必要となるサーバーやネットワーク機器、ソフトウェアなどを自社で保有し運用するシステムの利用形態)型議事録自動化ソリューション「オンプレZMEETING」を発表。これが材料視されたようだ。このソリューションは、「日本語特化型AIで会議情報を価値に変える」「完全オンプレミスで最高水準のセキュリティー」「柔軟なセキュリティー対策とデータ保護」が特徴。同社は東京科学大学が開発した日本語特化型LLMを活用しながら、精度の向上と実用性の強化を継続的に進めるとしている。

■ELEMENTS <5246>  1,135円   +144 円 (+14.5%) 一時ストップ高   本日終値
 ELEMENTS<5246>が後場急騰。グループのLiquidはきょう、KDDI<9433>にマイナンバーカードや運転免許証などのICチップ読取による本人確認をオフラインで実施できるプランを提供すると発表。これが材料視されたようだ。このプランは、au及びUQ mobileを取り扱う店舗に導入され、対面で提供する携帯電話サービスの契約で、ICチップを店頭の端末で読み取り、本人確認するもの。オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」のプランで、同プランの導入は業界初になるという。

■ブルーイノベーション <5597>  2,549円   +319 円 (+14.3%)  本日終値
 ブルーイノベーション<5597>が4連騰。前週末25日の取引終了後、大阪府富田林市で屋内点検用球体ドローン「ELIOS3」を活用した下水道点検技術の検証を実施したと発表しており、好材料視された。同取り組みは、人力調査が困難な管路において、安全性と効率性を両立する新技術の導入可能性を検証することを目的としたもの。検証当日には、府内約15の自治体から行政関係者が参加し、現場における技術の有効性を確認したという。

■ランサーズ <4484>  238円   +18 円 (+8.2%)  本日終値
 ランサーズ<4484>が急反発。前週末25日の取引終了後、システムインフラ構築やアプリケーション開発を手掛けるワンズパワー(東京都港区)の全株式を8月1日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。ワンズパワーの子会社化により、戦略的なコンサルティングからシステム開発までを一貫して提案できるようになり、より付加価値の高いサービス提供が実現できることに加えて、ランサーズに登録するフリーランス人材がワンズパワーの開発プロジェクトに参画することで、フリーランス・データベースの活用機会拡大につながると判断した。取得価額は1億1900万円。なお、26年3月期業績への影響は精査中としている。

■オルツ <260A>  60円   -30 円 (-33.3%) ストップ安   本日終値
 オルツ<260A>がストップ安。前週末25日の取引終了後、過去の決算において売上高が累計で約119億円過大に計上されていたと発表した。同社では、主力のAIを使った議事録作成サービスに関して、利用実態の伴わない取引を売り上げに計上した可能性があるとして第三者委員会を設置し調査を進めてきたが、25日に報告書を受領。直近の24年12月期では決算短信に計上された売上高60億5700万円のうち、過大に計上されていた影響額が49億8347万円に上るとしている。会社側では28日に詳細な報告書を開示するとしている。なお、これを受けて東京証券取引所は、上場廃止基準に抵触する恐れがあるとして、監理銘柄(審査中)銘柄に指定している。

●ストップ高銘柄
 クロップス <9428>  1,465円   +300 円 (+25.8%) ストップ高   本日終値
 ブランドT <7067>  1,538円   +300 円 (+24.2%) ストップ高   本日終値
 unbanked <8746>  430円   +80 円 (+22.9%) ストップ高   本日終値
 FLネット <9241>  2,365円   +400 円 (+20.4%) ストップ高   本日終値
 光陽社 <7946>  3,265円   +500 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 オルツ <260A>  60円   -30 円 (-33.3%) ストップ安   本日終値
 リベルタ <4935>  3,100円   -700 円 (-18.4%) ストップ安   本日終値
 以上、2銘柄

株探ニュース

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