前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■ピクセラ <6731>  84円 (+16円、+23.5%)

 ピクセラ <6731> [東証S]が急騰。22日午前11時ごろ、ウェルネスブランド「Re・De(リデ)」の台湾市場への本格進出を図るため、台湾における「Lasko(ラスコ)」ブランドの総代理店であるラスコ・インターナショナル社(桃園市)と、独占販売代理店契約を締結したと発表しており、海外展開の強化につながると評価する買いが入った。同社は、27年までに「Re・De」ブランドをアジアの主要5地域である台湾、韓国、中国、シンガポール、香港へ展開する目標を掲げており、今回の契約締結はその第1弾。契約により、電気圧力鍋「Re・De Pot」をはじめとした調理家電を中心とした「Re・De」ブランド商品を、25年冬から台湾の主要家電量販店及びECサイトで順次展開を開始する予定としている。

■サスメド <4263>  716円 (+100円、+16.2%) ストップ高

 サスメド <4263> [東証G]がストップ高。厚生労働省は22日、薬事審議会のスケジュールを更新し、プログラム医療機器調査会を28日に開催すると公表した。このなかで当日の議題として、「医療機器『サスメド 不眠障害用アプリ Medcle』の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認事項一部変更承認の可否及び使用成績評価の要否」について審議することが明らかとなった。実用化を巡る思惑が広がる形となり、買い注文が集まった。

■IGポート <3791>  1,720円 (+172円、+11.1%)

 IGポート <3791> [東証S]が急反騰。前週末18日取引終了後、連結子会社でアニメ制作を手掛けるプロダクション・アイジーの取締役人事を発表し、新任候補として庵野秀明氏、田中智則氏を挙げた。著名監督として知られる庵野氏の取締役就任を材料視した思惑的な買いが入った。8月21日付で就任する見通し。庵野氏はテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」、映画「シン・ゴジラ」などを手掛けた実績を持つ。田中氏はNTTドコモのスマートライフカンパニーの映像サービス部長などを務める。

■トリプルアイ <5026>  1,214円 (+118円、+10.8%)

 トリプルアイズ <5026> [東証G]が急反騰。同社は22日、グループのゼロフィールドが米国で3拠点目となる データセンターをアーカンソー州に新設すると発表しており、これが材料視されたようだ。これは、ビットコインを中心とした暗号資産マイニングの継続的な需要拡大を受けたもの。稼働開始は9月を予定し、マイニングマシンの導入を行う企業に向けたインフラとして、既存拠点とあわせて供給能力と運用対応力の強化を図るとしている。

■情報戦略テク <155A>  532円 (+45円、+9.2%) 一時ストップ高

 情報戦略テクノロジー <155A> [東証G]が急反発、一時ストップ高となった。大企業を主要顧客にデジタルトランスフォーメーション(DX)内製支援サービスなどを展開、アジャイル型の開発手法で旺盛な需要を捉えている。生成AIの活用支援にも力を入れている。そうしたなか、前週末18日取引終了後にAI人材育成やAI導入支援サービスを提供するx3d(東京都港区)と業務提携を行うことを決議したと発表した。将来的な企業価値向上を目指す施策の一環と位置付けており、株式市場でも業容拡大に向けた期待が買いを誘導していた。

■リブワーク <1431>  746円 (+61円、+8.9%) 一時ストップ高

 Lib Work <1431> [東証G]が急反発、一時ストップ高となった。22日午前11時ごろ、世界初(同社調べ)となる3Dプリンター住宅のNFT化と暗号資産(ビットコイン)決済による販売構想を発表。同社が完成させた自然素材と3Dプリンター技術を融合させた新たな住宅「Lib Earth House model B」について、この住宅のデジタル設計データをNFTとして発行して設計・所有の透明性を図るとともに、暗号資産による決済で国内外における販売・取引を可能にする。この取り組みを通じ、世界に向けて住宅流通の新たな可能性を拓く、次世代デジタル住宅流通の先駆者となることを目指すという。あわせて、米電気自動車(EV)大手テスラ  の家庭用蓄電池「Powerwall(パワーウォール)」の認定販売会社として登録されたことを明らかにした。3Dプリンター住宅の販売とあわせて同蓄電池を提供していく。

■メディカルN <3645>  324円 (+21円、+6.9%)

 メディカルネット <3645> [東証G]が続急伸。自由診療歯科を対象とした情報提供サイトを運営しているが、26年5月期は既存事業の継続的強化やタイ事業への注力で急回復を見込んでいる。前週末18日取引終了後に発表した今期業績予想では、営業利益が前期比2.8倍の2億7000万円を見込んでおり、これを好感する形で投資資金が流入した。時価総額30億円台と小型で株価も300円前後と値ごろ感があり、個人投資家を中心とした短期資金のターゲットとなりやすい面もあったようだ。

■玉井船 <9127>  2,555円 (+155円、+6.5%)

 玉井商船 <9127> [東証S]が急反発。前週末18日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シンガポールの個人投資家ソン・ユウ・ニン氏による株式保有割合が9.51%から10.88%に上昇したことが判明しており、これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資としており、報告義務発生日は7月11日となっている。

■三菱重 <7011>  3,410円 (+199円、+6.2%)

 東証プライムの上昇率2位。三菱重工業 <7011> [東証P]が3日ぶり急反発。参院選の結果は事前に織り込みが進んでいたことで、22日は主力株中心にショート筋の買い戻しが利いていたが、同社株の場合はここ防衛関連株が調整色を強めていたこともあり、リバウンド狙いで踏み上げ的な動きが目立った。また、市場関係者からは「22日は関西電力 <9503> [東証P]が原発新設に向け調査を開始すると伝わったことで人気を集めたが、原発関連の側面で三菱重にも物色の矛先が向いた面もあるようだ」(中堅証券ストラテジスト)という指摘も聞かれる。

■エムビーエス <1401>  1,237円 (+71円、+6.1%)

 エムビーエス <1401> [東証G]が急反発。同社は前週末18日の取引終了後、取得総数10万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.40%)、取得総額1億5000万円を上限とする自己株式の取得を決めたと発表した。これを材料視した買いが集まった。自社株の取得期間は7月22日から2026年5月20日まで。資本効率の向上と、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を目指す。

■マイクロアド <9553>  529円 (+30円、+6.0%)

 マイクロアド <9553> [東証G]が3日ぶり急反発。22日午前9時ごろ、中国人旅行予約データを活用した「中国SNSへの広告配信サービス」を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同サービスは提携相手で、香港においてデータプラットフォーム事業を展開するエタニティエックス・マーケティング・テクノロジー社が持つ中国の旅行予約データを活用して提供する。中国の日本旅行確定者へ、エタニティエックスが中国の旅行予約サイトなどから収集した9600億を超えるデータを活用して、中国主要SNSへの高精度なターゲティング広告配信を行うとしており、広告主は中国人観光客に対し、旅マエから旅ナカまで適切なタイミングで、SNSを通じた商品・サービスの訴求が可能になる。また、中国人が日常的に利用するスマートフォンアプリ12種のオープンスクリーン枠(スマートフォンアプリを立ち上げる際に画面表示される広告枠)の広告配信サービスにおいて、エタニティエックスと日本における国内独占販売権を締結したと、あわせて発表している。

■ETS・G <253A>  913円 (+48円、+5.6%) 一時ストップ高

 ETSグループ <253A> [東証S]が3日続急伸、一時ストップ高となった。初の4ケタ大台乗せで前週末に続き最高値圏を飛翔する展開だった。電気設備や送電線工事などを手掛けるが、電気工事は基礎工事から鉄塔建設、架線構築までワンストップで対応できるのが強み。足もとデータセンター関連の案件獲得も好調で関連有力株として物色人気が集中していた。急騰習性があるうえ、株式需給面では信用買い残がそれほど積み上がっておらず、上値の軽さが意識されたようだ。

■ライフネット <7157>  2,184円 (+102円、+4.9%)

 ライフネット生命保険 <7157> [東証G]が大幅反発。前週末18日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、7月25日付で東証グロースから東証プライム市場へ市場変更されることになったと発表しており、指数連動ファンドなどによる買い需要発生を先取る形で買われた。同社は、インターネット専業の生命保険会社。26年3月期連結業績は最終利益69億円(前期比15.1%増)を見込む。

■エニマインド <5027>  563円 (+26円、+4.8%)

 AnyMind Group <5027> [東証G]が3日ぶり大幅反発。同社はEC支援ツールなどを展開する。22日、チャットマーケティングツール「AnyChat」でのAIによるカスタマーサービス代行機能について、アジアを中心に使われているメッセージアプリ「WhatsApp」への対応を開始したと発表した。株価は寄り付き後から堅調な動きを見せていたが、発表を受けた買いが入り上げ幅を拡大した。エニマインドは今年3月からLINE向けに同機能を提供している。世界最多のユーザー数を持つとされるWhatsAppに対応することで、企業の業務効率と顧客満足度の向上を支援する。

■ハーモニック <6324>  2,746円 (+122円、+4.7%)

 ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [東証S]が大幅反発。ロボット関連株である同社の主力市場の一つである中国では世界最大級の水力発電所の建設が始まった。また、中国当局が外資系企業の再投資を支援する姿勢を示すなど、景気を刺激する政策が相次いで打ち出されている。こうしたなかで、ハーモニックは前週末18日の取引終了後、シンガポールのISDNホールディングス傘下のサーボ・ダイナミクス(SD社)とアジア市場における戦略的販売提携契約を締結したと発表。ハーモニックの主力製品である波動歯車装置や精密遊星減速機、メカトロニクス製品の販売を中国やシンガポールなどのアジア主要地域に拡大する方針を示している。金融市場では米中の貿易協議の進展を巡る期待も根強いなかにあって、ハーモニックの株価は直近で底値離脱の動きを示していた。中国経済を巡る過度な悲観が薄れるなか、アジアでの事業拡大に向けた新規材料を提供した同社株には値頃感が意識されたようだ。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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