話題株ピックアップ【夕刊】(1):IGポート、三菱重、ライフネット

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■IGポート <3791>  1,720円   +172 円 (+11.1%)  本日終値
 IGポート<3791>は急騰。前週末18日取引終了後、連結子会社でアニメ制作を手掛けるプロダクション・アイジーの取締役人事を発表し、新任候補として庵野秀明氏、田中智則氏を挙げた。著名監督として知られる庵野氏の取締役就任を材料視した思惑的な買いが入った。8月21日付で就任する見通し。庵野氏はテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」、映画「シン・ゴジラ」などを手掛けた実績を持つ。田中氏はNTTドコモのスマートライフカンパニーの映像サービス部長などを務める。

■三菱重工業 <7011>  3,410円   +199 円 (+6.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 三菱重工業<7011>が売買代金上位に食い込むとともに6%を超える上昇で5日移動平均線を陽線で上抜いた。参院選の結果は事前に織り込みが進んでいたことで、きょうは主力株中心にショート筋の買い戻しが利いているが、同社株の場合はここ防衛関連株が調整色を強めていたこともあり、リバウンド狙いで踏み上げ的な動きが目立つ。また、市場関係者からは「きょうは関西電力<9503>が原発新設に向け調査を開始すると伝わったことで人気を集めたが、原発関連の側面で三菱重にも物色の矛先が向いた面もあるようだ」(中堅証券ストラテジスト)という指摘も聞かれる。

■ライフネット生命保険 <7157>  2,184円   +102 円 (+4.9%)  本日終値
 ライフネット生命保険<7157>が商いを伴い大幅反発。前週末18日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、7月25日付で東証グロースから東証プライム市場へ市場変更されることになったと発表しており、指数連動ファンドなどによる買い需要発生を先取る形で買われた。同社は、インターネット専業の生命保険会社。26年3月期連結業績は最終利益69億円(前期比15.1%増)を見込む。

■エニマインド <5027>  563円   +26 円 (+4.8%)  本日終値
 AnyMind Group<5027>が急伸した。同社はEC支援ツールなどを展開する。22日、チャットマーケティングツール「AnyChat」でのAIによるカスタマーサービス代行機能について、アジアを中心に使われているメッセージアプリ「WhatsApp」への対応を開始したと発表した。株価は寄り付き後から堅調な動きを見せていたが、発表を受けた買いが入り上げ幅を拡大した。エニマインドは今年3月からLINE向けに同機能を提供している。世界最多のユーザー数を持つとされるWhatsAppに対応することで、企業の業務効率と顧客満足度の向上を支援する。

■ハーモニック <6324>  2,746円   +122 円 (+4.7%)  本日終値
 ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>は急反発した。ロボット関連株である同社の主力市場の一つである中国では世界最大級の水力発電所の建設が始まった。また、中国当局が外資系企業の再投資を支援する姿勢を示すなど、景気を刺激する政策が相次いで打ち出されている。こうしたなかで、ハーモニックは前週末18日の取引終了後、シンガポールのISDNホールディングス傘下のサーボ・ダイナミクス(SD社)とアジア市場における戦略的販売提携契約を締結したと発表。ハーモニックの主力製品である波動歯車装置や精密遊星減速機、メカトロニクス製品の販売を中国やシンガポールなどのアジア主要地域に拡大する方針を示している。金融市場では米中の貿易協議の進展を巡る期待も根強いなかにあって、ハーモニックの株価は直近で底値離脱の動きを示していた。中国経済を巡る過度な悲観が薄れるなか、アジアでの事業拡大に向けた新規材料を提供した同社株には値頃感が意識されたようだ。

■パルHD <2726>  4,760円   +200 円 (+4.4%)  本日終値
 パルグループホールディングス<2726>は3連騰。連日で上場来高値を更新した。同社は22日、6月の既存店売上高が前年同月比4.9%増になったと発表した。2カ月連続で前年を上回ったほか、伸び率は5月から拡大しており、これをポジティブ視した買いが入ったようだ。ネット通販の既存店売上高は同11.8%増と2ケタの伸びとなった。既存店売上高は昨年6月のサーバートラブルにより落ち込んだ前年の水準に対し、ほぼ全ブランドで想定以上のリバウンドとなった。全店売上高は前年同月比15.4%増。うち、ネット通販は同17.4%増とけん引した。ネット通販は昨年に苦戦したZOZOTOWNでの売り上げに勢いがあるという。

■東宝 <9602>  9,852円   +391 円 (+4.1%)  本日終値
 東宝<9602>は4日続伸。上場来高値圏を快走している。18日に公開されたアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」が公開3日間の日本歴代興行収入の過去最高を記録したことがこの日伝わった。同期間の興収は55億円を超え、観客動員数は384万人に達したという。これを受け、ソニーグループ<6758>傘下のアニメ制作会社アニプレックスと映画を共同配給する東宝に思惑的な買いが入っているようだ。同映画が記録的な好スタートを切るなか、「鬼滅の刃」の関連グッズを手掛ける銘柄にも物色が広がっている。プラモデル・フィギア製造の壽屋<7809>は一時5%高に買われ年初来高値を更新、傘下でキャラクター商品の企画・製作・販売を行う貴金属リサイクルの中外鉱業<1491>も動意づいている。

■関西電力 <9503>  1,778円   +61 円 (+3.6%)  本日終値
 関西電力<9503>は高い。関西電が美浜原子力発電所での新たな原発の建設に向けて地質調査を再開する方針にあると、前週末からきょうにかけて複数のメディアが報じた。東日本大震災以降、原発新設の動きが具体化するのは初めてのことで、これを受けて今後の展開を期待した思惑的な買いを呼び込んだ。なお、会社側は報道について18日にコメントを発表。「当社が発表したものではない」とした上で、新増設やリプレースに関して「具体的な計画について現時点で決定した事実はない」とした。

■大阪ソーダ <4046>  1,884円   +57 円 (+3.1%)  本日終値
 大阪ソーダ<4046>が4連騰。SBI証券が前週末18日、大阪ソーダについて投資判断「買い」、目標株価2300円で新規にカバレッジを開始した。肥満症治療薬「GLP-1受容体作動薬」の精製材料の中期成長性は高く、収益ドライバーになると想定。グローバルニッチトップ製品を数多く保有する大阪ソーダの27年3月期営業利益について、同証券は210億円になると予想する。

■デジタルグリッド <350A>  10,680円   +320 円 (+3.1%)  本日終値
 デジタルグリッド<350A>が反発。前週末18日の取引終了後、再生可能エネルギー普及のためのコーポレートPPA(電力購入契約)を促進するマッチングプラットフォーム「RE Bridge」の登録発電家数が100社を突破したと発表しており、好材料視された。「RE Bridge」は23年7月に運営を開始。25年4月の制度改定により、22年4月以前に運転開始した既設の発電所においても需要家との環境価値取引が認められたことに加え、発電家に透明性のある電力販売チャネルとして「RE Bridge」が認知されたことが、100社突破につながったとしている。

株探ニュース

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