前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

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■ウインテスト <6721>  156円 (+50円、+47.2%) ストップ高

 ウインテスト <6721> [東証S]がストップ高。同社は17日、先端技術を駆使した液体レンズ「RYUGU」の販売を正式に開始したと発表。これが材料視され、資金の流入を誘う形となったようだ。液体をレンズとして使用し、焦点を瞬時に調整できるのが特長。 スマートフォンや医療用内視鏡などさまざまな撮像用途に応用できるという。現在、研究機関や自動車メーカー、カメラメーカーのほか、顕微鏡メーカーなど多くの顧客から受注を前提とした引き合いがあるとしている。

■unbank <8746>  348円 (+65円、+23.0%) 一時ストップ高

 unbanked <8746> [東証S]が続急騰、一時ストップ高となった。同社は16日の取引終了後、簡易株式交付により、関連会社で融資型クラウドファンディング事業や投資・コンサル事業を営むクラウドバンクを子会社化すると発表。これが株価の刺激材料となったようだ。両社は2020年11月に資本・業務提携をし、金取引共同事業などを展開していた。unbankはクラウドバンクを子会社化することで、高度なフィンテック技術やオンラインプラットフォーム運営の知見、融資審査・債権管理等の業務プロセスを取り込み、企業価値の向上につなげる。26年3月期通期業績への影響は精査中としている。

■パワーソリュ <4450>  1,660円 (+300円、+22.1%) ストップ高

 パワーソリューションズ <4450> [東証G]がストップ高。同社は16日の取引終了後、株主優待を新設すると発表した。毎年4月末及び10月末時点で100株以上を半年以上継続して保有する株主を対象に、QUOカードを4000円分(年8000円分)贈呈する。これを評価した買いが流入した。初回の今年10月のみ継続保有を条件に含めない。同社株式に投資する魅力を高め、より多くの株主が中長期的に株式を保有する状態を目指す。

■データセク <3905>  3,985円 (+700円、+21.3%) ストップ高

 データセクション <3905> [東証G]がストップ高。ビッグデータ分析によるマーケティング支援ビジネスを展開するが、AIデータセンター運営への業態転換で収益立て直しを図っている。16日取引終了後、これまで非開示だった26年3月期の業績予想を発表、売上高は前期比5.6倍の164億1900万円、営業利益は31億7300万円(前期は4億9600万円の赤字)を予想している。既に今月10日に発表したAIデータセンター事業における大口受注の獲得を業績見通しに反映したもの。売上高は前期まで過去最高更新が続いていたが、今期は更に様変わりとなる飛躍的な伸びを示す見込みだ。また、営業利益は19年3月期以来7期ぶりに大幅ピーク利益更新となる。これを材料視する買いが集中する格好となった。

■北浜CP <2134>  61円 (+9円、+17.3%)

 北浜キャピタルパートナーズ <2134> [東証S]が6日ぶり急反騰。16日取引終了後、持ち分法適用会社トラストコーポレーションの株式を追加取得すると発表した。トラスト社が新たに発行する株式を引き受け、持ち株比率を20%から40%に高める。太陽光発電事業での収益の拡大とグループ全体の企業価値向上を目指す。これに伴い、26年3月期連結業績において持ち分法による投資利益の計上により、経常利益及び純利益がそれぞれ680万円増加する見込みという。これが材料視されたようだ。

■TDSE <7046>  1,730円 (+220円、+14.6%)

 TDSE <7046> [東証G]が5日ぶり急反騰。16日取引終了後、奈良先端科学技術大学院大学と共同で進めてきた自然言語処理研究の成果が最新AI技術の国際会議「COLM 2025」に採択されたと発表した。同研究では、大規模言語モデル(LLM)が検索と生成を繰り返すことで検索語を改良して文書検索精度を向上する新手法「IterKey」を提案し、検索拡張生成(RAG)全体の性能向上を実現した。これが材料視されたようだ。

■ヘリオス <4593>  694円 (+84円、+13.8%)

 ヘリオス <4593> [東証G]が続急騰。後場に一時700円台に乗せるなど上げ幅を拡大し、2022年5月以来、3年2ヵ月ぶりの高値をつけた。16日に経済産業省による補助金採択を受けて再生医療等製品の開発製造受託事業(CDMO事業)を本格的に始めると発表し、ストップ高に買われていたが、17日正午には「eNK細胞」の固形がんに対する抗腫瘍効果に関する同社研究員による学術論文が、査読付きジャーナルの「Stem Cell Research & Therapy」に掲載されたと発表。好材料の追加を受けて再び買い上がる姿勢が強まった。

■MTG <7806>  4,560円 (+540円、+13.4%)

 MTG <7806> [東証G]が3日ぶり急反騰。年初来高値を一気に上抜け、2019年2月以来の高値圏に浮上した。SMBC日興証券が16日、MTGの投資評価を3段階で真ん中の「2」から最上位の「1」に引き上げた。目標株価は2900円から6100円に大幅に増額修正している。家庭用理美容品の需要拡大を追い風に、旗艦ブランド「ReFa」は中期的な高成長を継続すると想定。今年秋の銀座の旗艦店リニューアルオープンによりブランド発信力が高まる可能性についても指摘する。同証券はMTGの26年9月期営業利益予想をこれまでの83億円から121億円に引き上げた。

■フェローテク <6890>  3,720円 (+430円、+13.1%)

 フェローテック <6890> [東証S]が急反騰。同社は真空シールで世界高シェアを握る半導体製造装置の部品会社。26年3月期は売上高が前期比3.9%増の2850億円と連続過去最高、営業利益が同16.2%増の280億円と3期ぶり増益転換を予想。欧米メーカーからの需要取り込みや中国メーカーからの受託ニーズに対応することで増収を確保。生成AIサーバー投資の増大も追い風となる見込みだ。好調な業績見通しを背景に同社株への買いが続いていた。17日は外資系証券による格上げも手掛かりとなったもようだ。

■三井E&S <7003>  2,928円 (+305円、+11.6%)

 東証プライムの上昇率トップ。三井E&S <7003> [東証P]が3日ぶり急反騰。一時3000円台に乗せ、2008年以来の高値圏で推移していた。17日付の日本経済新聞朝刊は1面で「政府は深海調査を推進するため、無人探査機などを搭載する調査母船を新造する」と報じた。レアアースなど海洋資源の開発などに弾みをつける狙いがあり、関連費用を26年度予算案に計上する方針という。三井E&Sは国内において舶用エンジンでシェアがトップとなっている。海洋調査船の受注実績も持つことから、新造船関連での新規受注に伴う業績押し上げ効果への思惑が広がる形で買いが入ったようだ。

■エレメンツ <5246>  1,064円 (+100円、+10.4%)

 ELEMENTS <5246> [東証G]が続急騰。グループのLiquidは17日、DMM.com(東京都港区)が運営するDMM競輪の利用者の本人確認に、オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」を提供したことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。公的個人認証(JPKI)を活用し、マイナンバーカードのICチップをスマートフォンで読み取ることで、顔画像や本人確認書類の撮影を行うことなく、本人確認を完了できる仕組みを実現したという。

■ブロドリーフ <3673>  782円 (+60円、+8.3%)

 東証プライムの上昇率2位。ブロードリーフ <3673> [東証P]が続急伸。同社は16日の取引終了後、25年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結業績予想に関し、売上高がこれまでの予想の96億円に対し98億6000万円(前年同期比17.1%増)、営業損益の黒字額が5億5000万円に対し7億6000万円(前年同期は4400万円の営業赤字)、最終損益の黒字額が3億円に対し3億7000万円(同1400万円の最終赤字)で着地したようだと発表した。これを支援材料にした買いが入った。6月中間期はセキュリティー強化を目的としたパソコンの買い替え需要が想定以上だったことに加え、非自動車産業向けのパッケージソフト販売が好調に推移し予想を上回った。生成AIの積極的な活用によって業務プロセスの効率化を進めたほか、サイバーアタック対策をはじめクラウドソフトのサービス品質向上に関する費用が主に下期に発生する見通しになったことも影響した。これらの業績変動要因が下期に与える影響を精査中であり、通期の業績予想について修正の必要が生じた場合は速やかに公表するとした。

■東洋エンジ <6330>  1,119円 (+75円、+7.2%)

 東証プライムの上昇率4位。東洋エンジニアリング <6330> [東証P]が続急伸。17日付の日本経済新聞が「政府は深海調査を推進するため、無人探査機などを搭載する調査母船を新造する」と報じ、 レアアース(希土類)など海洋資源の開発のためとしていることから、レアアース泥を回収するシステムの技術開発に携わっている同社に思惑買いが流入したもよう。また、同社は17日、沖電気工業 <6703> [東証P]などと共同で内閣府総合海洋政策推進事務局が公募した「自律型無人探査機(AUV)利用実証事業」に採択されたと発表していることも材料視されたようだ。この実証事業では、自律型の海洋無人機(ASV)と遠隔操作型の無人潜水機(ROV)の海上での実証試験を通じて、洋上風力発電設備の維持・管理における水中点検作業の自律・無人化を検討し、AUVなどの海洋ロボティクスの社会実装に向けたロードマップ作成を行うとしている。

■ドリムアーツ <4811>  3,815円 (+255円、+7.2%)

 ドリーム・アーツ <4811> [東証G]が続急伸。17日午前8時30分、同社のサービスである業務デジタル化クラウドで、デジタル庁が提供する「デジタル認証アプリ」を活用したマイナンバーカードによる本人確認への対応を始めたと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。ドリムアーツの「SmartDB(スマートデービー)」は、企業のDXに寄与するIT基盤をノーコードで開発・構築できる業務デジタル化クラウド。安全・確実な本人確認手段としてマイナンバーカードの利用拡大が見込まれるなか、SmartDBを活用する大企業が社外パートナーとの協働を効率的に進められるようにする。26年には全製品での本格運用を目指す。

■コンヴァノ <6574>  8,530円 (+550円、+6.9%)

 コンヴァノ <6574> [東証G]が続急伸。17日午後1時30分ごろ、新たな事業として暗号資産保有事業を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが流入した。財務基盤の強化や円建て中核事業の成長に伴う購買力維持策、中期的なインフレ影響への緩衝措置を目的とした取り組みの一環として開始する。また、新たに4億円分のビットコインを7月末までに購入するとも発表している。

■シリコンスタ <3907>  978円 (+48円、+5.2%)

 シリコンスタジオ <3907> [東証G]が続急伸。16日の取引終了後に、8月に東証スタンダードへの市場区分変更申請を実施すると発表したことが好感された。なお、詳細な変更申請日は未開示で、東証の承認を受けられない可能性もあるとしている。

■dely <299A>  1,914円 (+87円、+4.8%)

 dely <299A> [東証G]が大幅続伸。同社は17日、ショート動画プラットフォーム「TikTok」内で展開されるEC機能「TikTok Shop」の公式パートナーに認定されたと発表。これが支援材料となり、発表後に株価は上げ幅を拡大した。クリエーター・エージェンシー・パートナー(CAP)などの認定を取得した。これに伴い、delyはクリエーターとメーカーをつなぐマルチチャンネルネットワーク事業を本格的に展開する。

■サンコテクノ <3435>  1,348円 (+57円、+4.4%)

 サンコーテクノ <3435> [東証S]が大幅反発。同社は16日の取引終了後、株主優待制度を拡充すると発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。新たな制度では500株以上を保有する株主に対し、毎年9月30日と3月31日を基準日としてQUOカードを1000円分ずつ、年2回贈呈する。保有株式数が100株以上500株未満の株主に対しては従来通り、毎年3月31日を基準日としてQUOカードを500円分、年1回贈呈する形とする。今年9月末現在の株主を対象に、新たな株主優待制度を始める。

■ハイレックス <7279>  2,382円 (+92円、+4.0%)

 ハイレックスコーポレーション <7279> [東証S]が大幅続伸。英ゼナーアセットマネジメントが16日の取引終了後に関東財務局へ提出した大量保有報告書で、ハイレックスの株式について5.16%を保有していることが新たに明らかになり、思惑視した買いが集まった。報告義務発生日は7月9日。保有目的は、投資一任契約により顧客資産を運用する投資を主とするとしつつ、状況に応じ運営及び資本の効率化に向け、重要提案や経営陣との意見交換などを実施する可能性もある、と同報告書に記載している。

■イントループ <9556>  6,720円 (+250円、+3.9%)

 INTLOOP <9556> [東証G]が3日ぶり大幅反発。同社は16日の取引終了後、プロジェクトマネジメントに特化した子会社の設立を発表。収益貢献を期待した買いが入ったようだ。顧客企業が抱えるプロジェクト・マネージャー(PM)人材不足の課題に関して、PM代行・支援を通じて解決を目指す。これまで数々の実績を積み上げてきたイントループのPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)に関する事業本部を独立・子会社化し、権限の明確化と意思決定の迅速化を図るとともに、グループ全体の更なる成長につなげる。

■GENDA <9166>  901円 (+33円、+3.8%)

 GENDA <9166> [東証G]が大幅続伸。同社は16日の取引終了後、6月の売上高が前年同月比51.8%増の120億8500万円だったと発表した。26年1月期における6月までの累計の売上高は前年同期比43.1%増の585億1200万円に伸長。これをポジティブ視した買いが集まった。6月単月をセグメント別にみると、エンタメ・プラットフォーム事業ではアミューズメントが前年同月比62.7%増の83億6700万円、カラオケが同24.2%増の19億7400万円となった。

■総合商研 <7850>  895円 (+31円、+3.6%)

 総合商研 <7850> [東証S]が大幅反発。16日の取引終了後、25年7月期の期末配当予想を10円から20円に増額修正したことが好感された。25年7月期は3期連続増益が見込まれていることから、利益還元策の一環として特別配当10円を実施する。なお、年間配当予想は30円(前期20円)となる。

■エータイ <369A>  3,120円 (+85円、+2.8%)

 エータイ <369A> [東証G]が続伸。株価は一時3300円まで買われ上場来高値を更新した。同社は6月26日に東証グロース市場に新規上場した直近IPO銘柄。永代供養墓を中心とした寺院コンサルティングを展開。墓地の利用者に後継者がいなくても寺院が永代にわたり供養・管理を行う永代供養墓の募集代行業務などを行っている。15日に発表した第3四半期(24年9月-25年5月)の単独営業利益は6億円だった。25年8月期通期の同利益は前期比43.9%増の7億2800万円が見込まれているが、進捗率は82%となっており今期業績には上振れ期待も出ている様子だ。

■SBG <9984>  10,695円 (+245円、+2.3%)

 ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が反発。同社傘下のソフトバンク <9434> [東証P]が16日に、コールセンターの応答業務を人工知能(AI)で代行するサービスを開発したことを発表した。生成AIが自らの思考で顧客の言葉に対応し、自然な会話で回答する。また、回答データをもとにAIが自律的に学習を行い、クオリティーの改善にもつなげる。ソフトバンクGはAIの社会実装で業界のリード役を担っているが、17日に開催された自社イベントで孫正義会長兼社長は「AIエージェント」に関して、エージェントが自己増殖する仕組みにより、自社グループで10億のAIエージェントをつくる計画を公表しており、これも株価の刺激材料となったもようだ。

■HENNGE <4475>  1,622円 (+32円、+2.0%)

 HENNGE <4475> [東証G]が続伸。同社は16日、クラウドセキュリティサービス「HENNGE One」が八千代ソリューションズ(東京都台東区)のクラウド設備管理システム「MENTENA」とのシングルサインオン連携に対応したと発表した。収益面でのポジティブな影響を期待した買いを誘ったようだ。HENNGE Oneの利用企業は、複数のID・パスワードの管理が不要になり、不正アクセスのリスクを抑えながらMENTENAを安心して利用できるようになる。MENTENAは設備管理業務の効率化につながるシステムとして、製造業やビルメンテナンス、ガス・電力会社などで幅広く活用されているという。HENNGEは3日にもCLINKS(東京都中央区)の法人向け生成AIチャットツール「ナレフルチャット」とのシングルサインオン連携を発表していた。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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