前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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■クリングル <4884>  678円 (-150円、-18.1%) ストップ安

 クリングルファーマ <4884> [東証G]がストップ安。同社は16日、EVO FUNDを割当予定先とした第16回新株予約権の発行と、日本における脊髄損傷急性期治療薬の承認申請に向けた臨床試験の追加実施の決定について発表。希薄化リスクが意識されたほか、新薬の早期実用化を巡る懸念も相まって、売りが膨らんだようだ。新株予約権の発行により、同社は手取り概算で約14億円を調達。脊髄損傷急性期を対象とする追加臨床開発費用や声帯瘢痕を対象とする市販用製剤開発費用、運転資金などに充てる。3月末時点の発行済み株式総数に対する希薄化率は24.86%となる。脊髄損傷急性期治療薬に関しては、第3相臨床試験終了後の医薬品医療機器総合機構(PMDA)との協議により得られた知見を踏まえて今後、有効性の追加データを取得したうえで、承認申請を行う予定。あわせて同社は25年9月期の業績予想の修正についても公表。売上高予想を従来の見通しの2億7200万円から7100万円(前期比11.3%減)に、最終損益の赤字幅の予想を13億8000万円から9億4600万円(前期は7億5600万円の赤字)に見直した。脊髄損傷急性期の国内承認申請のマイルストーン収入を想定していたが、今期中の承認申請が見込めなくなったほか、試験費用が来期にずれ込む影響などを踏まえ、予想に反映した。

■セブン&アイ <3382>  2,007.5円 (-202.5円、-9.2%)

 東証プライムの下落率トップ。セブン&アイ・ホールディングス <3382> [東証P]が急反落。カナダのコンビニエンスストア大手であるアリマンタシォン・クシュタール社は現地時間16日、セブン&アイに対する買収提案を撤回すると発表した。これを受け日本時間17日午前10時、セブン&アイはクシュタール社の発表を受けてコメントを開示した。セブン&アイはクシュタール社が協議を一方的に終了し、買収提案を撤回する決定を下したことを確認したとしたうえで、「北米のコンビニエンスストア事業を含む当社グループ事業の価値顕在化による、単独での価値創造の施策を今後も継続して遂行していく」との見解を示した。セブン&アイ株は、買収提案の撤回の発表に対しネガティブな反応を示していた。クシュタール社の発表が伝わったことを受け、東京証券取引所はセブン&アイ株の売買を17日午前8時20分から停止。セブン&アイ側の適時開示を踏まえ、午前10時16分に売買を再開した。

■水戸 <8622>  537円 (-9円、-1.7%)

 水戸証券 <8622> [東証P]が3日続落。同社は17日午前11時30分、26年3月期第1四半期(4-6月)の単独決算の速報を発表。営業収益が前年同期比17.9%減の33億1900万円、営業利益が同70.3%減の2億3900万円、最終利益が同60.4%減の3億3700万円になった。大幅な減益となり、嫌気されたようだ。トレーディング損益が増えたものの、株式委託手数料や募集手数料が減少した。これが嫌気され、売りを促していた。

■INPEX <1605>  2,048.5円 (-21.5円、-1.0%)

 INPEX <1605> [東証P]が3日続落。16日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日15日比0.14ドル安の1バレル=66.38ドルと下落した。16日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報でガソリン在庫が増加したことなどから需給悪化を警戒する売りが優勢となった。これを受けINPEXなど石油関連株は軟調な値動きとなった。

※17日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

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