前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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■アスクル <2678>  1,396円 (-169円、-10.8%)

 東証プライムの下落率トップ。アスクル <2678> は急落した。同社は前週末4日の取引終了後、25年5月期の連結決算発表にあわせ、26年5月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比3.9%増の5000億円、最終利益は同27.2%減の66億円となる見込み。基幹システムに関する償却の開始や一過性コストの影響で減益を見込む。2ケタの減益予想を嫌気した売りが膨らんだ。なお、同社はあわせて中期経営計画を公表。29年5月期に売上高を5400億~6000億円(25年5月期実績4811億円)に伸ばし、営業利益率を3.7~5.0%(同2.9%)、ROE(自己資本利益率)を15.0~20.0%(同11.6%)に高める目標を掲げた。

■安川電機 <6506>  2,830.5円 (-324.5円、-10.3%)

 東証プライムの下落率2位。安川電機 <6506> が大幅続落。前週末4日の取引終了後、26年2月期の連結業績予想について、売上高を5500億円から5150億円(前期比4.2%減)へ、営業利益を600億円から430億円(同14.3%減)へ、純利益を465億円から330億円(同42.1%減)へ下方修正し、営業利益を増益予想から一転減益予想としたことが嫌気された。米国の関税政策の影響により需要の先行きに不透明感が強まったとして各セグメントの売上高見通しを下方修正した。同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高1256億4200万円(前年同期比5.1%減)、営業利益105億300万円(同5.5%減)、純利益69億5200万円(同24.4%減)だった。モーションコントロールは、受注残の正常化を進めた前年同期に比べて減収となったものの日米の需要を確実にとらえることができ、減収減益ながら想定通りに着地した。一方、ロボットは為替の影響により減収となったものの、生産稼働率の改善や内製化の効果などで増益を確保した。

■日産自動車 <7201>  336.9円 (-17.4円、-4.9%)

 東証プライムの下落率9位。日産自動車 <7201> が大幅安。同社は7日正午、ユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行し、約1500億円調達すると発表した。1株利益の潜在的な希薄化リスクを意識した売りが膨らんだ。2031年満期で海外市場を対象に募集。発行日はロンドン時間7月25日。調達資金や電動化やSDV(ソフトウェア・ディファインド・ビークル)など新商品・技術の開発資金に充てる。日産自を巡っては、日本経済新聞電子版が6日、「日産自動車が台湾電機大手の鴻海(ホンハイ)精密工業と電気自動車(EV)分野の協業に向けて協議を始めた」と報じた。追浜工場の活用を軸として協業を検討しているという。

■INPEX <1605>  2,021円 (-32.5円、-1.6%)

 INPEX <1605> や石油資源開発 <1662> が安い。OPECとロシアなどで構成する「OPECプラス」の有志国は5日、8月の原油生産量を7月より日量54万8000バレル増やすことを決めた。5~7月分に関しては同41万1000バレルの増産を決定しており、8月は3割強の供給増となる。市場には供給過剰懸念も台頭し、この日の時間外のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が1バレル=66ドル前後で推移。3日の67.00ドルから原油価格は下落している。

※7日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

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