話題株ピックアップ【夕刊】(1):データセク、霞ヶ関C、キユーピー

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材料

■データセクション <3905>  1,986円   +400 円 (+25.2%) ストップ高   本日終値
 データセクション<3905>が後場ストップ高。同社は4日、「NVIDIA B200 GPU」を搭載したサーバーの調達に成功し、大阪府内においてアジア最大級の最先端のAIスーパークラスターを構築すると発表。これを材料視した買い注文が集まった。エヌビディアの最新技術を活用し、100エクサフロップス(1エクサフロップスは毎秒で京の100倍の回数)を超える計算性能を提供。次世代のAIイノベーションを支えるインフラ基盤を確立していく。これに関連し、データセクは業務提携先で台湾に本社を置くGIGA COMPUTINGとの間で、エヌビディア製B200(5000個)を搭載したGPUサーバー(625台)の取得に関する売買契約を締結した。取得金額は2億7200万ドル(約392億1000万円)。AIデータセンターの顧客からの前受金48億7200万円と借入金343億3800万円を充当する予定。業績に及ぼす影響については現時点で未定とし、影響が明らかとなり公表すべき事項が発生した際には開示するとしている。

■霞ヶ関キャピタル <3498>  16,140円   +1,800 円 (+12.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 霞ヶ関キャピタル<3498>は急伸。3日取引終了後に24年9月~25年5月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比50.5%増の505億4900万円、営業利益は同2.6倍の93億7000万円だった。ホテル、物流、ヘルスケアの各事業とも順調に進捗した。あわせて、8月31日を基準日として1株を2株に分割すると発表。株式分割に伴い、株主優待として付与するポイントの設定も変更した。これらが好感され買いを呼び込んだ。

■キユーピー <2809>  3,912円   +422 円 (+12.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 キユーピー<2809>がマドを開けて急伸し、上場来高値を更新した。同社は3日の取引終了後、取得総数960万株(自己株式を除く発行済み株式総数の6.91%)、取得総額240億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。あわせて、25年11月期第2四半期累計(24年12月~25年5月)の連結決算を開示し、売上高が前年同期比6.3%増の2518億5200万円、最終利益は同50.3%増の188億300万円となった。最終増益となったことに加え、自社株買いによる株式の需給改善効果が意識され、買いが集まった。自社株の取得期間は7月4日から2026年5月31日。同社は同日、アヲハタ<2830>を簡易株式交換で完全子会社化すると発表している。株式交換に伴う既存株主の株式価値の希薄化を抑え、資本効率を高める。5月中間期は海外向けの販売が伸長。工場跡地の売却に伴う特別利益の計上も寄与した。原材料高の影響もあって営業利益は減益となった。

■クスリアオキ <3549>  3,974円   +310 円 (+8.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 クスリのアオキホールディングス<3549>は高い。3日取引終了後、これまで実施してきた自社株買いを中止し、新たに自社株買いを行うと発表した。取得上限は600万株(自己株式を除く発行済み株数の5.71%)、または220億円。期間は7月4日~来年6月30日。これを好感した買いが優勢となった。あわせて25年5月期連結決算を発表し、売上高は前の期比14.8%増の5014億7000万円、営業利益は同43.3%増の266億100万円だった。続く26年5月期の売上高は前期比11.7%増の5600億円、営業利益は同13.5%減の230億円の見通し。競合他社との競争が激しさを増すなど引き続き厳しい経営環境が続くと想定。更なるドミナントの強化に向けてドラッグストア110店舗の新規出店を計画する。配当予想は前期比2円増の16円を見込んだ。

■キユーソー流通システム <9369>  3,170円   +236 円 (+8.0%)  本日終値
 キユーソー流通システム<9369>が乱高下した。同社は3日の取引終了後、25年11月期第2四半期累計(24年12月~25年5月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。既存取引の拡大などを背景に売上高予想を20億円増額し2000億円(前期比2.5%増)、最終利益予想を3億円増額し23億円(同13.6%減)に修正した。同社の筆頭株主であるキユーピー<2809>も同日の取引終了後に決算を発表している。今回、キユーピーは決算とともにアヲハタ<2830>の完全子会社化を発表しているが、市場の一部ではキユソ流通に対しても、決算発表にあわせて親子上場解消に向けた動きが表れるとの期待がくすぶっていた。結果として、キユソ流通の子会社化に向けたアナウンスはなかったため、キユソ流通株に関しては、TOB(株式公開買い付け)を巡る思惑から買いに入っていた投資家の売りが出た。もっとも下値では買い向かう動きもあって、売り一巡後にプラス圏に浮上。その後、年初来高値を更新した。

■コスモスイニシア <8844>  1,383円   +80 円 (+6.1%)  本日終値
 コスモスイニシア<8844>が商い増勢のなか大陽線を示現。中期波動のサポートラインとして意識されていた25日移動平均線を再び上回り、6月9日につけた年初来高値1427円の奪回が射程に入った。都市部を中心にマンション開発・販売を手掛けるほか、訪日外国人向けに長期滞在用アパートメントホテルなども展開し、インバウンドの追い風を享受している。旧リクルートコスモスで1990年のバブル期には6万7000円(修正後株価)の驚異的な高値に買われた過去がある。現在は大和ハウス工業<1925>の傘下で再生し、業績も高成長路線を走っている。今週1日に2025年分(1月1日時点)の路線価が4年連続で上昇し、上昇幅がリーマン・ショック後では最大となったことが国税庁の発表で明らかになったが、これが不動産関連株に資金が誘導される契機となった。大手だけでなく流動化ビジネスを手掛ける中小型株にも物色の矛先が向いており、そのなかバブル期に大相場を演じた同社株は再び投資マネーの食指を動かしている。なお、きょうは全66邸の新築分譲マンション「イニシア大田糀谷」の第1期1次の購入登録受付をあす5日から開始することを発表しており、これも株価の刺激材料となったようだ。

■アニコムHD <8715>  712円   +35 円 (+5.2%)  本日終値
 アニコム ホールディングス<8715>が急伸。犬や猫などのペット保険の最大手で動物病院運営などビジネス領域の拡大に傾注する一方、毎期増配を繰り返すなど株主還元にも前向きに取り組んでいる。そうしたなか、アクティビストとして名を馳せる米国の投資会社ダルトン インベストメンツが3日付で提出した大量保有報告書で、ダルトンのアニコムHD株式保有比率は5.08%と新たに5%を超過したことが判明した。ダルトン側では「発行者の株価が過小評価されており魅力的な投資機会であると考えて、発行者の株式を取得し長期的に保有する」としており、その際、株主価値向上につながる合理的な措置に関する重要提案行為などの可能性に言及している。これを受けて、同社株の株高修正に向けた期待感から投資マネーが集中した格好だ。

■三井松島HD <1518>  5,260円   +170 円 (+3.3%)  本日終値
 三井松島ホールディングス<1518>が頑強。3日の取引終了後、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが関東財務局に変更報告書を提出した。このなかで、シティインデックスイレブンスと共同保有者との株式保有比率が従来の35.97%から37.37%に上昇しており、思惑視した買いを誘ったようだ。シティインデックスイレブンスの保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」。報告義務発生日は6月26日としている。

■スクリン <7735>  12,045円   +380 円 (+3.3%)  本日終値
 SCREENホールディングス<7735>が上げ足を加速させている。半導体製造装置メーカー大手でウエハー洗浄装置では世界で一頭地を抜く商品競争力を誇っている。半導体製造装置関連株の中では売買代金のランキング上位に顔を出すことが少なく、比較的目立たないが、ここにきて注目度が高まっており、きょうは6月30日につけた年初来高値1万2155円を上回り新値街道に復帰した。前日は同社が生成AI市場の拡大に照準を合わせ、最先端の組み立て装置に参入すると伝わったことが株価の刺激材料となったが、市場では「直近では外資系証券の目標株価引き上げの動きなどがこうした報道と共鳴し、物色人気を後押した」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■シンフォニア <6507>  9,300円   +210 円 (+2.3%)  本日終値
 シンフォニア テクノロジー<6507>が3日ぶりに反発した。SBI証券が3日、シンフォニアを投資判断「買い」、目標株価1万4500円として新規にカバレッジを開始した。航空機用やミサイル用の電源システムを主力製品とする防衛関連事業と、半導体シリコンウエハー搬送ロボットなどを主力製品とする半導体関連事業について、成長の継続が期待されることから、中期経営計画の達成のビジビリティーが高いと指摘。同証券はシンフォニアの27年3月期営業利益が185億円になると予想する。

株探ニュース

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