午後:債券サマリー 先物は続落、30年債入札は弱めと受け止められる
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3日の債券市場で、先物中心限月9月限は続落。前日の米債券安を受けて売りが先行し、この日に実施された30年債入札の結果が弱めと受け止められると一段安の展開となった。 2日の米債券市場では、英国の財政不安を背景に英国債利回りが上昇した流れが波及したほか、米上院が前日にトランプ大統領の看板政策を盛り込んだ大規模な減税・歳出法案を可決したことで米財政悪化が懸念されたことから売りが優勢だった。円債にとって米英の金利上昇が重荷となったことに加え、参院選を前に各党の主張が財政拡張に傾いていることも軟調な展開につながった。午後に入って30年債入札の結果が明らかになると、債券先物は下げ幅を拡大し一時138円86銭まで軟化。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.58倍と前回の2.92倍を上回ったが、国債発行計画の見直しに伴って今回から発行予定額が7000億円(前回は8000億円)に減額されていたことを考えると「やや低調」とみる向きが多かったようだ。 先物9月限の終値は、前日比15銭安の138円97銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは一時1.450%に上昇し、午後3時時点では前日に比べて0.015%高い1.440%で推移している。 出所:MINKABU PRESS