株価指数先物【寄り前】 米ハイテク株高の流れを受け日経平均型にリバランス買い
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 39740 -50 (-0.12%) TOPIX先物 2823.0 -4.0 (-0.14%) シカゴ日経平均先物 39715 -75 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 2日の米国市場はNYダウが小幅に下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。6月の米ADP雇用統計で民間雇用者数は3万3000人減少した。10万人近い増加を見込んでいた予想に反して減少したことで、3日発表の6月の米雇用統計が下振れするとの見方が重荷になった。ただし、関税交渉を巡って米政権がベトナムと合意に達したと発表し、関税に関する市場の懸念が後退したことは支えになった。 医療保険のセンティーンが通期見通しを取り下げるとの発表が嫌気され40%を超える急落となったことで、前日に強い動きが目立っていたユナイテッドヘルス・グループ に売りが波及した。半面、前日に下げが目立ったテスラ は、4-6月期の世界販売が予想ほど落ち込まなかったとして買い戻されたほか、エヌビディア などハイテク株の一角が反発し、S&P500、ナスダックは最高値を更新。 S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、ヘルスケア機器・サービス、保険、商業サービス・用品の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄ではエヌビディアのほかナイキ 、アップル 、アムジェン 、キャタピラー が買われた。半面、ユナイテッドヘルス・グループのほか、トラベラーズ 、IBM 、コカ・コーラ 、セールスフォース が軟調。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比75円安の3万9715円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円安の3万9760円で始まった。直後につけた3万9790円を高値にショート優勢となり、米国市場の取引開始直前には3万9570円まで売られる場面もみられた。売り一巡後は下げ渋り、3万9640円~3万9760円辺りで保ち合い、3万9740円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。ただし、米国市場では前日に弱い値動きが目立っていたハイテク株を買い戻す動きとなったことで、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の買い戻しが意識されやすく、日経平均型の支援材料になりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで小動きだったが、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9450円)と+2σ(4万0300円)によるレンジ内での推移を継続。+1σが支持線となることで、同バンドに接近する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。 米雇用統計の発表を控えるほか、9日に期限を迎える日米通商交渉の行方も不透明なため積極的なロングの動きは限られそうだ。ただし、日経225先物は6月30日の4万0870円をピークに、+3σ突破の水準から足もとで+1σまで調整したことで過熱感は和らいでおり、トランプ発言に対する耐性もみられるなかではショートを仕掛けにくくさせよう。 日経225先物は+1σでの底堅さを見極めつつ、オプション権利行使価格の3万9500円から4万円のレンジを想定。可能性は低いが+1σを割り込んでくると、節目の3万9000円や25日移動平均線が位置する3万8590円辺りをターゲットとしたショートの動きが強まる展開も意識しておきたい。 2日の米VIX指数は16.64(1日は16.83)に低下した。ただし、25日線(18.30)、200日線(19.66)を明確に割り込んで推移していることで、リスク選好の動きは変わらない。米雇用統計の結果次第で短期的に25日線を捉えてくる場面はありそうだが、ボトム圏での推移が続くなかで方向性としては2月14日の14.74辺りが射程に入っているとみておきたい。 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.07倍に低下した。一時13.99倍に低下する場面もみられており、200日線(14.04倍)を割り込んできた。ただし、+1σ(13.99倍)まで下げたことでNTショートの動きは落ち着き、その後はNTショートの巻き戻しも入ったとみられ、200日線を上回って終えている。米ハイテク株高の流れもあり、再びNTロングに向かう可能性はありそうだ。 株探ニュース