【↓】日経平均 大引け| 続落、トランプ関税を警戒し売り優勢 (7月2日)

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市況

日経平均株価
始値  39631.17
高値  39943.62
安値  39444.70
大引け 39762.48(前日比 -223.85 、 -0.56% )

売買高  19億2338万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆8488億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、利食い加速で500円超下げる場面も
 2.トランプ米大統領が関税引き上げ示唆し、リスクオフ助長
 3.売り一巡後は米株先物堅調で円高も進まず下げ渋る展開に
 4.海外投資家による先物買いも寄与、裁定買いで浮揚力働く
 5.大引けは200円強の下げ、値上がり数が値下がり上回る

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比400ドル高と4日続伸した。アムジェンやユナイテッドヘルスなどヘルスケア関連株が買われ指数を押し上げた。

 東京市場では、前日に続き主力銘柄への利益確定売りがかさみ、日経平均株価は下値を試す展開に。売り一巡後は急速に下げ渋る場面もあったが、引けにかけ再び売りが優勢となった。

 2日の東京市場は、リスク回避ムードのなか利食いを急ぐ動きが強まった。トランプ米大統領が日本に対して関税交渉の合意に懐疑的な見方を示し、関税の更なる引き上げを示唆したことでマーケットのセンチメントが悪化した。これを受け日経平均は朝方に500円を超える下げをみせたが、その後は押し目買いが入り急速に下げ渋る場面があった。外国為替市場で思ったほど円高が進まなかったことや、米株価指数先物が堅調な値動きを維持したことで投資マインドが改善したほか、海外投資家の先物への買いが裁定買いを通じて全体相場に浮揚効果を与えた。もっとも、取引終盤は再び売りが厚くなり、結局200円あまりの下げで着地している。個別株物色意欲は活発で、プライム市場の値上がり銘柄数は値下がり銘柄数を100銘柄あまり上回った。なお、売買代金は前日を上回ったものの5兆円台には届いていない。

 個別では、売買代金上位のディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株への売りが目立ったほか、フジクラ<5803>が大きく下値を探った。また、三菱重工業<7011>、IHI<7013>、川崎重工業<7012>などの防衛関連株の下げも目立つ。サンリオ<8136>が安く、任天堂<7974>も売りを浴びた。gumi<3903>が急落、KLab<3656>も大幅安。日東紡績<3110>の下げも大きい。このほか、コナミグループ<9766>、カプコン<9697>などの下げも目立つ。

 半面、売買代金首位となったレーザーテック<6920>がわずかながらプラス圏で引け、ファーストリテイリング<9983>が上昇した。ルネサスエレクトロニクス<6723>が高く、トヨタ自動車<7203>、ソニーグループ<6758>もしっかり。フジ・メディア・ホールディングス<4676>は大幅高。日本コンセプト<9386>が急騰、フューチャー<4722>、象印マホービン<7965>、オリエントコーポレーション<8585>も値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、ダイキン <6367>、KDDI <9433>、信越化 <4063>、ソニーG <6758>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約100円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、コナミG <9766>、東エレク <8035>、バンナムHD <7832>、テルモ <4543>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約239円。

 東証33業種のうち上昇は24業種。上昇率の上位5業種は(1)不動産業、(2)空運業、(3)パルプ・紙、(4)ゴム製品、(5)鉱業。一方、下落率の上位5業種は(1)サービス業、(2)銀行業、(3)証券・商品、(4)情報・通信業、(5)電気機器。

■個別材料株

△ETS・G <253A> [東証S]
 データセンター関連穴株として頭角現す。
△Syns <290A> [東証G]
 ジャフコG <8595> が保有株一部放出で需給懸念が和らぐ。
△霞ヶ関C <3498> [東証P]
 SMBC日興証券が投資評価「1」でカバレッジを開始。
△フューチャー <4722> [東証P]
 大和証券が投資判断を「2→1」に格上げ。
△ノイル <4893> [東証G]
 山口県の再生医療等実用化・産業化推進補助金事業で事業採択。
△古河機金 <5715> [東証P]
 レアアース採鉱用機材で活躍期待高まる。
△エアトリ <6191> [東証P]
 25年9月期営業益予想を20億円に上方修正。
△三井海洋 <6269> [東証P]
 レアアース関連で注目度急上昇。
△いつも <7694> [東証G]
 「TikTok Shop」出店企業向けにワンストップサービス提供。
△オリコ <8585> [東証P]
 ストラテジックの5%超保有判明で思惑視。

▼ACSL <6232> [東証G]
 前CEOの不適切取引判明で警戒感。
▼千葉興 <8337> [東証P]
 過度なプレミアム期待も後退する方向。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)日本コンセプ <9386>、(2)フューチャー <4722>、(3)象印 <7965>、(4)オリコ <8585>、(5)フジHD <4676>、(6)SBSHD <2384>、(7)古河機金 <5715>、(8)YTL <1773>、(9)住友林 <1911>、(10)住友電設 <1949>。
 値下がり率上位10傑は(1)gumi <3903>、(2)KLab <3656>、(3)日東紡 <3110>、(4)コナミG <9766>、(5)理計器 <7734>、(6)カプコン <9697>、(7)日本マイクロ <6871>、(8)デジアーツ <2326>、(9)ノーリツ鋼機 <7744>、(10)TOWA <6315>。

【大引け】

 日経平均は前日比223.85円(0.56%)安の3万9762.48円。TOPIXは前日比6.03(0.21%)安の2826.04。出来高は概算で19億2338万株。東証プライムの値上がり銘柄数は834、値下がり銘柄数は728となった。東証グロース250指数は714.01ポイント(19.64ポイント安)。

[2025年7月2日]


株探ニュース

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