【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 黄金相場に突入!高く買って、より高く売れ!

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コラム

「黄金相場に突入!高く買って、より高く売れ!」

●強烈な上昇波動を支える4大支援材料

(1)米国・イスラエルとイランの戦争はひとまず停戦となった。
(2)米国の2025年1-3月期の実質国内総生産(GDP)の確定値は季節調整済み年率換算で前期比0.5%減だった。
(3)米大統領報道官は、7月9日を期限とする相互関税の上乗せ分の一時停止期間について、延長する可能性があると表明した。
(4)中国が米国へのレアアース(希土類)輸出を行うことで両国が合意した。

 内外市場はいまや黄金相場に突入したのではないか。こんな思いさえするほど強烈な上昇波動に突入中だ。NYダウ、ナスダック総合指数、SP500の3指数がそろって上昇し、史上最高値水準となっているばかりか、東京市場も素直にそれに連動。日経平均株価は4万円台に乗り、昨年7月につけた史上最高値の4万2426円が見えてきている。

 その背景にあるのが、冒頭で紹介した4つの株価支援材料だ。それぞれ重要ではあるものの、特にトランプ米大統領の関税引き上げ策が当初の強硬姿勢から次第に軟化していることが大きい。市場はこれを好感していると見てよいだろう。米国の1-3月期GDPの減速にしても、プラスに働いていると見てよい。4-6月期はさらなる減速が十分あり得るからだ。それは利下げ要因になると見てよく、この点も株高を後押ししている。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、「金利を下げる状況にはない」と繰り返している。そのたびにトランプ大統領は「下げろ」と口撃している。パウエル議長は「金融政策は私が決める」と無視の構えだが、今後GDPがさらに減速すれば、利下げは秋に入る前にあり得ると見ておきたい。

 このようにいまは株式市場の上昇トレンド継続を支援する要因が多く、われわれには願ってもない状況が訪れつつあることになる。ただ、懸念材料もある。米国の利下げを想定したドル安・円高だ。6月23日に円は一時1ドル=148円台まで下げたが、先週末27日は144円台半ばで終わった。このまま一気にさらなる円高とはならないだろうが、高止まり、もしくは緩やかな上昇が想定されるため、自動車やハイテク、設備機器などのセクターが足を引っ張られる恐れがある。

 ただ、いまのところ円はまだ警戒すべき水準までは上昇していないので、このところの3大テーマである「 半導体・防衛・造船」の関連銘柄からは目を離さないようにしたい。そこで、今回もそれらの銘柄を取り上げてもよいのだが、すでに幾度も紹介してきたので、ここでは「高値圏にあるものの、さらなる上値が見込める」銘柄に目を向けたい。新値を更新したり、それに近い動きの銘柄が多いと、逆に下げている銘柄に投資する。これが一般的な投資になるだろう。しかし、それとは真逆に、「高く買って、より高く売れ」の勧めになる。

●順張りで狙う上昇トレンド7銘柄

 そこで、まずはハイテク株の中で堅調な上昇トレンドをキープし続けているNEC <6701> [東証P]だ。同社株については正直、私の中では「なかなか上がらない株の代表」との評価だった。しかし、4月7日の2660円を底に上昇を開始、いまもまだ止まっていない。官公庁・企業向けITサービス事業の拡大が続いているからだ。

 続いて、富士紡ホールディングス <3104> [東証P]だ。綿紡績の老舗で生活衣料の「B.V.D.」で知られるが、投資対象としては電子材料分野の研磨材に注目だ。同製品は半導体デバイスやウエハー研磨などに使われており、いまは半導体分野での需要が好調でフル操業状態となっているだけに、株はさらなる高値が見込める。

 わが家の近くに店舗があり、時々訪れる良品計画 <7453> [東証P]も、3月11日につけた安値3310円からスタートして、いまだに上昇が止まらない。今期は国内69店舗、海外80店舗の出店を予定していて、成長を継続している点が好感を持てる。

 4月7日に2961円の安値をつけて切り返し、5月半ばに少し下げる場面はあったものの、その後は何事もなかったように上昇し続けている西武ホールディングス <9024> [東証P]も、続伸パワーをなおも残しているように見える。悲願であったJR東日本 <9020> [東証P]との相互乗り入れが実現する方向にあるからだ。

 これまで幾度も取り上げきて「またか」と言われかねないが、回転寿司チェーン「スシロー」を運営するFOOD & LIFE COMPANIES <3563> [東証P]の上昇も止まらない。1月17日に3022円の安値をつけたあと、上昇し続けているのだから立派というほかない。

 人気株だけに日々の値動きはやや大きいものの、収益好調、株価トレンド良好なのがパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> [東証P]。すでに述べたことだが、訪日外国人観光客たちの間で最も人気がある日本の小売店といえば「ドン・キホーテ」となる。それを運営しているのだから、株価の上昇トレンドは当面継続とみてよい。

 さほど知名度が高いとはいえない銘柄も取り上げておこう。ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> [東証P]になる。 エレベーターの保守・保全事業に強く、リニューアル、契約件数増が続いているため、株価はスローペースながら続伸と見ている。

2025年6月27日 記

株探ニュース

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