午前:債券サマリー 先物は小反落、売りが先行するも下値堅い
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26日の債券市場で、先物中心限月9月限は小反落。前日に上昇した反動などから売りが先行したものの、日銀による早期の追加利上げ観測が後退していることから下値は堅かった。 前日の米長期債相場は横ばいで、債券先物は手掛かり材料に乏しいなかでスタート。中東情勢を巡る地政学リスクの後退から投資家心理が改善していることが影響するかたちで、寄り付き直後には一時139円33銭まで下押した。ただ、前日朝に日銀が公表した金融政策決定会合における主な意見(6月16~17日分)や日銀の田村直樹審議委員が午後に開いた記者会見を受け、日銀は追加利上げを急いでいるわけではないとの見方が広がっていることが相場を下支え。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が「トランプ米大統領がパウエルFRB議長の後任について、早期の選定・指名発表を検討している」と報じたことが伝えられ、時間外取引で米長期金利が低下したことも円債の追い風となり、午前9時00分すぎには139円46銭まで上伸する場面があった。とはいえ、きょう実施される2年債入札の結果発表を控えて積極的には動きにくく、その後は再び軟化した。 午前11時の先物9月限の終値は、前日比3銭安の139円38銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは一時1.390%に低下し、その後は前日と同じ1.395%で推移している。 出所:MINKABU PRESS