午後:債券サマリー 先物は反発、後場上げ幅拡大 長期金利低下し1.395%で推移
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25日の債券市場で、先物中心限月9月限は反発した。前日のニューヨーク市場で長期債相場が上昇(金利は低下)した流れを引き継いだ。日銀の定例の国債買い入れオペの結果が発表された後、午後に上げ幅を拡大する展開となった。 日銀が25日実施した4本の国債買い入れオペのうち、長期ゾーンとなる「残存期間5年超10年以下」の応札倍率は1.62倍となり、前回から低下し2倍を下回った。債券を日銀に売却せず保有をしようとする一定のニーズが示された格好となり、需給懸念が和らいだとの受け止めから先物に買いが入った。 日銀は同日朝、今月16~17日開催分の金融政策決定会合における主な意見を公表した。参加者の意見から、日銀の早期利上げ観測が後退し、円債相場には支援材料となった。これに対し、日銀の田村直樹審議委員は福島県金融経済懇談会でのあいさつのなかで、物価の上振れリスクについて触れたうえで、金融政策に関して「果断に対応すべき場面もあり得る」と言及。タカ派的な審議委員とあって発言自体は想定内と受け止める向きがあったが、午前の円債相場に対しては上値を圧迫する要因となった。 先物9月限は前営業日比16銭高の139円41銭で終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.020ポイント低い1.395%で推移している。 出所:MINKABU PRESS